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バリ日記 (2016年9月1日〜12日)

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2016年9月1日から12日までのバリ日記を綴っています。
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バリ日記1日目(1/3)

バリ日記1日目(1/3)

入国審査を終え、空港の出口を一歩出ると、そこはエネルギーに満ち溢れる場所だった。むわっとする湿度の高い空気、「タクシー、タクシー」と叫ぶ客寄せの人々の群れ、真新しく巨大な、ごてごてした彫像。なんか濃い。なんか、わさわさしてる。

この人々のなかから、どうやってホテルからの迎えの車を探せばいいのだろう。
途方に暮れていると、海外では急に成人男子としての役目をもりもりと果たす夫が目ざとく見つけた。や

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バリ日記1日目(2/3)

バリ日記1日目(2/3)

夫に叱られながらスタートしたバリ旅行。空港出口で、夫が大量の人の群れの中から目ざとく見つけたホテルからのお迎えの人は、カデさんと言った。

カデさんと夫についてングラ・ライ国際空港の駐車場に着いて行く。もう心はすっかり夫におまかせモードなので、役立つことは何も考えていない。「『ングラ・ライ国際空港』! シリトリに使えるじゃないか」とかしか考えない。あまりに気を抜きすぎて、車にひかれそうになった。

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バリ日記1日目(3/3)

バリ日記1日目(3/3)

少しずつ太陽が傾き、ぽっちゃりイタリアン幼児も両親に手を引かれながら部屋に戻っていった。私たちはまだまだ泳ぐ。だって興奮の1日目だもの!

ホテルの従業員らしいバリ人女性がプールに近づいてきて、葉っぱで作られたお皿をプール際のぎりぎり水がかからないところに置く。プール脇にある東屋の中の神棚らしきところにも置いている。近づいてみると、お皿の上にはプルメリアの花や緑色の細い草、お菓子が乗っている。来る

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バリ日記2日目(1/2)

バリ日記2日目(1/2)

朝。7時に目が覚める。あまりに深く眠っていたため、一瞬どこにいるかわからない。が、天蓋付きのベッドを見て、「ああ、バリにいるんだ」とうれしくなる。

朝食は7時半に頼んでいた。ホテルの女性が部屋のダイニング・キッチンまで運んでくれる。朝食は、ヘルシー、コンチネンタル、バリ風の3種類から選ぶことになっている。夫は朝食にパンと紅茶しかとらないからコンチネンタルを選択し、私はバリ風の朝ごはんを選択。

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バリ日記2日目(2/2)

バリ日記2日目(2/2)

プールで涼んだ後、私が楽しみにしていた場所に行くことにした。レンタルバイク屋との約束の時間までに帰ることにして、タクシーに乗って行く。行き先は、スーパー!

旅先でスーパーに行くのが大好きだ。何が高いのか、何がどのくらいの値段なのか、どんな品物が売れるのか、どんな商品があるのか、店員がどういう仕事ぶりなのか……見所はいっぱいある。

ホテルの送迎ドライバーに聞いた、ハーディーズというスーパーに向か

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バリ日記3日目(1/2)

バリ日記3日目(1/2)

バリ滞在3日目。予定を入れていなかったので、ぐうぐう寝て8時頃に起きる。この日は部屋ではなく、レストランで朝食をとることにしていた。「今日も部屋で良かったのに」という夫を引きずってレストランへ。

レストランはBUMBU BALI同様オープンテラス。どこで食べても良いというので、中央付近の席に座る。他にお客さんも見えないので、貸切状態だ。ホテル内のお寺が見え、気持ちの良い風が吹いている。

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バリ日記3日目(2/2)

バリ日記3日目(2/2)

Googleマップに頼り切って、バイクでウルワトゥ寺院に出かけることにした私たち。
オフラインでも使えるGoogleマップは頼もしいしありがたい。けれど、こういうときに限ってトラブルが起こるのは世の常なのだ。

もう、初っ端からダメダメだった。最初の曲がるべき道を真っ直ぐ進んでしまい、戻ればいいのに「このまま行っても別ルートがあるから大丈夫!」と、突き進んだのがまずかった。

道はどんどん狭くな

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バリ日記4日目(1/5)

バリ日記4日目(1/5)

4日目。日曜日。ガイドブックもないし、バリの達人ぶっていた夫は、実は自分がほとんど観光名所を覚えていないことに気づき、前日ひそかにガイド付きツアーを頼んでくれていた。そういうの、大事。できないことは、誰かに頼めばいいんだよなあ。そして、自分で電話をかけてツアーを頼んでくれていたことにも、感激する。

いつも通り充実した朝ごはんを食べた後、ツアーの車に乗り込む。ガイドのワヤンはバリの民族衣装、腰に巻

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バリ日記4日目(2/5)

バリ日記4日目(2/5)

バロンダンス観賞の次はウブドの工芸品展へ。

バリへは事前情報をほとんど入れずに行ったけれど、ウブドという場所はアートと工芸の村として昔から知っていた。

私の頭の中では、ウブドはジブリ映画『耳をすませば』のなかで雫が自分の小説『バロンのくれた物語』に書く世界。こんな感じ:

バロンの語り
「私と、いいなずけのルイーゼは、遠い異国の町に生まれた。その町にはまだ魔法が生きていて、魔法使いの血を

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バリ日記4日目(3/5)

バリ日記4日目(3/5)

工房巡りの次の目的地は、キンタマーニ高原へ。バリ好きの弟夫婦の一押しのキンタマーニ高原。ちょっと名前が気になるけど、「ものすごく良い気が流れている」らしいので、楽しみにしていたキンタマーニ高原。

工房巡りでは、バリ絵画の工房を除くと想像していたウブドとは全く違う姿しか見られなかったけれど、キンタマーニ高原まで行く道すがら、道の両側にずらーっと木工細工のお店が並ぶ通りや、道の両側にガラス細工や照

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バリ日記4日目(4/5)

バリ日記4日目(4/5)

ランチの後は、標高3142mの霊峰アグン山の麓に位置するバリ・ヒンズーの総本山・ブサキ寺院へ。ブサキ寺院、あの長~い階段と割れ門が特徴的な寺院だ。

駐車場に車を停めると、参拝に必須のサルン(腰布)を売ろうとわらわらと人が集まって来た。物売りが苦手なので、車に戻りたくなる。けれど、今回はガイドのワヤンと、ドライバーのワヤンまで車を降りてきて、物売りに対応してくれた。「サルンはあるから大丈夫」とで

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バリ日記4日目(5/5)

バリ日記4日目(5/5)

ブサキ寺院の中央にある、「ブサキ寺院と言ったらコレ」的なプナタラン・アグン寺院の割れ門の手前には広間があり、そこにも別の門がある。門は古く、積み上げられた石やレリーフは年月を経て黒ずんで隙間からシダが生えたりしているが、鉄製らしい赤茶色の扉につけられた金属の飾りはとても立派で金色に輝いている。

閉ざされていた扉をそっと開く。ブサキ寺院の敷地内にあるたくさんの寺院が見える。割れ門に続く階段脇にたく

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バリ日記5日目(1/1)

バリ日記5日目(1/1)

9月5日。旅行5日目、月曜日。この日からガルンガンのためのお休みを取る人が多いとガイドのワヤンが前日に教えてくれた。ガルンガンとは、バリのお盆のような宗教行事だ。心なしか、ホテルの従業員の数が少ない気もする。
調べてみたら、ガルンガンの一連の儀式は前週の木曜日に始まっていたらしい。ちょうど私たちがバリに到着した日だ。おもしろいタイミングでバリに来られたねと、夫と喜び合う。

5日目はちょっと疲

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