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子ども達には星を見る経験をさせたい

星にはロマンがある。地球と何万光年と離れた宇宙から、私たちの住む地球に光を届けてくれているのだから。

何万年も前に爆発した、その光が、今晩私たちの夜空で輝いて見えると思うと、私たちが今生きているこの瞬間に爆発した星は、私たちの子孫が見ることになるのだから。

そして、星は地球上のどこに居ても眺めることができる。

日本で見る星とイギリスで見る星は、位置は違えど輝く星は同じなのである。

そう考えると、星は過去と現在と未来を繋いでくれていると感じもすれば、地球上の私たちを繋いでくれているとも感じるのだ。

私が初めての土星を見た日

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私が星に興味を持ったのは、小学校高学年のことであった。色々な機会の巡り合わせが重なって、天体観測をすることができたのだ。

当時の私は、天体観測という言葉は聞いたことがあったものの、あまり興味は湧かなかった。それよりも、夜にお出かけできる機会なんて、滅多にできないこと。私は、そっちの方が楽しみであった。

「土星って見たことある?土星には、輪っかが二つあるんだよ。のぞいてごらん」

と言われ、初めて見る望遠鏡を覗くと、小さな、小さな土星が見えたのだ。

そこには、うっすらと二重の輪っかが。

え、あの光は、こんなに形のあるものなんだ!

と私の中で、感動した瞬間であった。

「望遠鏡をのぞいたら、こっちにおいで!あそこに、一番輝く星があるのを見つけられるかい?あれはね、シリウスっていう星なんだよ。すごく強い光を出しているだろ〜」

すごい!きれい!星ってたくさんあるのに
しっかりと名前があるものなんだな。

と思ったのを覚えている。

しかし、私には、あの場に誰がいたのか?なぜ、私があれに参加したのか?誰が、私に望遠鏡を見せてくれ、シリウスという星を教えてくれたのか?全く記憶にないのだ。たまに、あれは夢であったのか?とも考えてもしまう。

ただ言えるのは、この数時間の記憶は確実に存在していること。あの時の、土星とシリウスを知った時の感動は、大人になった今でも頭から離れない

「うわーすごーい!星って形があるんだね」

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私は大学生になり、学生ボランティアとして小学生の冬のキャンプに参加した。

小学生の子供たちと二泊三日、体験活動をして過ごす。私は子供たち以上に、このキャンプが大好きだった。

北海道の極寒のなか、スキーウェアを来て

「寒いね!」「寒いね!」「もう室内に戻りたいね!」

といいながら、夜の外へ飛び出す。

すると、夜空には星が輝いているのだ。星で埋め尽くされた夜空を眺めながら、その美しさに圧倒される。

キャンプに参加された、専門家の方の話を聞き、その後、みんなで天体観測をした。大きな天体望遠鏡で星を観測させてもらうと、子どもたちが大興奮する!

そして私に「うわー!!!すごーい!!星って形があるんだね!」と伝えてくる。

寒さを忘れ、その美しさに感動している子供たちの姿を見ていると、私が初めて土星とシリウスを知った時のことを思い出したのだった。

そう。星ってすごく感動できるよね!

星の美しさは儚い物

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私がこれまで見た星空で一番美しいと感じたのは、スリランカの星空であった。きっと、あの日の気象条件地理的環境が抜群に良かったのだろう。

朝方、まだ日の出まで2時間以上ある時間に私は外に出た。すると、夜空は星で埋め尽くされていた。全ての星が、昔、私が見たシリウスくらいに強い光を出し、輝いていた。

なんだこれ!

この衝撃を写真に納めようとしたが、写真には全く映らない。何度、挑戦してもダメなのだ。

そうか、きっと、今、私の目に映る星の感動は、この瞬間、この場所でしか感じとることができない、儚い美しさなのかもしてない。写真を撮るのではなく、目に焼き付けておこう。と思ったのだった。

私はどこへ行っても星を見るようにしている

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私はどこへ行っても、必ず夜空を眺めるようにしている。

過去の経験もあり、星を眺めること自体は好きなのだが、正直、星に関する知識は多くない。ただ、最低限オリオン座や北斗七星くらいは見つけられる。

イギリスに住んでいる時も、いつものようにオリオン座を見つけては、「このオリオン座は日本でも同じように見えるんだよな〜」とよく考えていた。

そう考えると、オリオン座は遠く離れたイギリスに住んでいる私と、日本に住んでいる家族を繋いでくれているように感じたのだった。

私は星を眺めるたびに、幼い頃の記憶と、冬のキャンプで子供たちが感動している記憶と、スリランカでの思い出が一気に頭の中を駆け巡る。

星は素敵だ。ロマンがある。

もし機会があれば、子どもたちには星を見てほしいと心から願っている。

そう。物理的に距離がある存在と、同じ美しさを共有できることは素敵なことだから。そして、それを感じれることは、私たちの心の支えとなることだから。

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