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洞窟のような場所にいた。 光を感じない漆黒の視界。 全裸なのか、何かを着ているのかも…
エレックカーに並んで座っている。 腕をりょうは絡めているが、隙間に金属製の何かを突き…
チャイムが鳴った。 天井照明が紫色に変化する。 それは警戒警報の色だった。 おれは…
女の首を絞めた。 それが愉しいらしく、軽く伸びをして寧々はもっと首を差し出した。妖に…
エレベータが上り出した。 寧々が脇から腕を絡ませてくる。 背中に嫌な汗が流れるような…
ごとり、と重い音がした。 ラブホテルの極彩色の脱衣所を開けると、バスルームはガラス張…
電磁防壁の密室にいる。 密室なのに気分は楽だ。 我々θの担当官は常日頃、大蔵省の監視下にある。常に行動は監視され政府機関のデータバンクに記録されている。 調査対象とする被疑者のデータを読む限り、同様の監視下にあるというのは想像できる。だが担当官の立場は、被疑者どころではない。脳幹に埋めこまれた脳核チップにより、思考した内容も記録されている。厳密にいえば思想の自由すらない。 その代償として、破格なクレジットがデジタル通貨口座に蓄積するわけだ。 しかし政府機関はキーひ
部屋番号はボクが選んだ。 あの世界的に蔓延したウィルスの影響で、タッチパネルのほとん…
その真意が袋小路だと思った。 こんな場末の小便臭い裏通りと同じだ。 常にひとを惑わせ…
また、連絡がつかなくなった。 りょうからのSNSの返事はない。 ワタシはベッドの海から…
悪寒を唇を噛んで耐えた。 腕は絡ませて組んでいる。 でもレースの布一枚で隔たれている…
夜気がしっとりと路地を埋めていた。 女の呼気に似た生温かい、湿った匂いがする。 俺は…
蜃気楼をみた気分だった。 タブレットに残ったデータが壊れている。 ばかりかワームが強…
失態の上、醜態まで晒した。 その上に失策も重ねている。 それに気づいたのは翌朝になってからだ。 鞄にあるはずのタブレットがなくなっている。 恐らくはあのワインバーにあるはずだろうが。 或いはこの隣に寝ている女に奪われたのかも。 そうだとすればどこまでが虚偽でどこまでが事実であるのか、それが判然とはしない。昨晩はどうかしていた。 そうだ。 おれは常に壁を背にして座るように訓練を受けていた。 あの小部屋でワインバーを見渡す大窓を背に座った。その窓はFIX窓で開