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シャッターが切られた。 素肌に僅かな電流がはしった気がする。 指先がフィルムを巻き上…
茜空が幾何学的に割れていた。 林立するコンテナの群が連なり、夕映を黒くさえぎっていた…
昨年に見た夢なのですが、今日にお話しようと思います。 例によって私の夢はとてもリアル…
背中で触れてきた。 僕ははっと息を飲み、キーボードを叩く指が止まった。背中にかかる重…
幻の一杯がある。 父親の遺した墓を、月命日に掃除に行ったご褒美に食べていた。 田舎に…
コバルト・ブルウのクーペ V型6気筒のエンジンを積んでいる。猛獣のように顎を低くして、…
湾岸戦争中にぼくはマレーシアにいた。 マレーはイスラム教を国教としていて、その当時はイスラム圏の渡航は避けられていたので、格安航空券が香港で飛び交っていた。 マレーシアは他民族国家でもある。 マレー人が人口の6割強を占め、マレー語が柱でもあるが、かつて英連邦の一角でもあり、アジア圏では見事なキングズイングリッシュが聞こえてくる。 それに続いて3割弱の華人、インド系が1割弱を占め、中国語とタミル語が交わされ、ヒンデゥの神も大乗仏教の仏もそれぞれに祀られている。 果た