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恋愛掌話

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ふと気晴らしに恋愛小説を書いています。
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シャッター

 シャッターが切られた。  素肌に僅かな電流がはしった気がする。  指先がフィルムを巻き上…

百舌
4か月前
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海猫屋のドリア

 茜空が幾何学的に割れていた。  林立するコンテナの群が連なり、夕映を黒くさえぎっていた…

百舌
2年前
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亡霊

 昨年に見た夢なのですが、今日にお話しようと思います。  例によって私の夢はとてもリアル…

百舌
2年前
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ON AIR

 背中で触れてきた。  僕ははっと息を飲み、キーボードを叩く指が止まった。背中にかかる重…

百舌
2年前
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流転

 幻の一杯がある。  父親の遺した墓を、月命日に掃除に行ったご褒美に食べていた。  田舎に…

百舌
2年前
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コバルト・ブルウ

 コバルト・ブルウのクーペ  V型6気筒のエンジンを積んでいる。猛獣のように顎を低くして、…

百舌
2年前
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ROOF HOUSE

 湾岸戦争中にぼくはマレーシアにいた。  マレーはイスラム教を国教としていて、その当時はイスラム圏の渡航は避けられていたので、格安航空券が香港で飛び交っていた。  マレーシアは他民族国家でもある。  マレー人が人口の6割強を占め、マレー語が柱でもあるが、かつて英連邦の一角でもあり、アジア圏では見事なキングズイングリッシュが聞こえてくる。  それに続いて3割弱の華人、インド系が1割弱を占め、中国語とタミル語が交わされ、ヒンデゥの神も大乗仏教の仏もそれぞれに祀られている。  果た