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【パニック障害】恐怖が来る前にさっさと逃げよう

ご無沙汰していました。
10月頭に、久しぶりに激しく発作を起こしてしまいました。

今年の中で一番恐怖が強かったようで、脳が敏感になってささいな行動で恐怖をぶり返し続け、すでに約2ヶ月経ちましたが、パニック障害をこじらせにこじらせているところです。
薬を飲んでいても辛いのは辛いですね。
私、本当にしくじりました…。
ああしておけば良かったのにと後悔している行動がたくさんあります。

私自身の反省ぷらす、誰かの参考になればと思い、今回の一連の教訓をまとめたいと思います。


私の脳がダメージを受けやすくなったワケ

パニック障害はパニック障害でも、何に対して不安や恐怖を感じるのかは人によって違います。

私の場合はもともとは動悸して脈拍が速くなること自体が怖かったのですが、そのうち電車と動悸や恐怖が条件付いてしまい、電車にのると動悸がしたり頭が辛くなったり首が固まって恐怖がやってくるようになりました。

過去最大のパニック発作は約2年前で、大きな脳震盪後のフットサルの運動で、心拍数が戻りにくくなっていても楽しいからと心臓が苦しくても走りすぎたのが発端でした。数十分横になっていても脈拍が150から下がらず強烈な恐怖に襲われ続けたのが脳のダメージとなったようです。

当初はどこにいても緊張や不安や恐怖が続き、空気が上手く入っていかない…呼吸の仕方がわからない状態でした。自律神経の回復に時間がかかり、ご飯が食べられず1ヶ月で5キロ痩せました。

私は鍼灸師でお客様に触れる仕事をしていますが、体力が落ち、もともと敏感なのにバリアを張れなくなったからなのか、お客様から受けやすくなり、一時は施術をもう続けられないかも…という体調になりました…。

鍼灸施術とお客様が大好きなのに、当時は施術している時に身体に起こる反応が辛すぎて、施術が怖くなってしまい、
もう駄目かもしれない…
仕事を続けられないかもしれない…
せっかく手に入れた念願のマイサロンを手放さなければならないかもしれない…
と思いました。

そしてその頃に電車の中で突然頭が痛くなったと同時に激しい動悸が起こり、電車も地下鉄もすっかり怖くなってしまったのです。

しかし、その時助けてくれる人が現れて、日常的にヒーリングを受けられるようになりました。
お客様に状況を説明して温かく見守ってもらいながら持続可能な施術法へと見直していきました。
たくさん失敗しながらも様々な通勤の仕方を試して楽な通勤方法を見つけていきました。
特に通勤での緊張が強いので、毎日のように家族や友人にヘルプメールや電話をして不安を和ませてもらいました。
毎日瞑想、鍼灸、ヒーリングで自分をケアしました。
ドクターから施し教えてもらったタッチフォーヘルスというキネシオロジーは脳のコンディションの改善を早めてくれました。

そうして…
波はありながらも約1年で限られた行動の中ではそれなりに安心して過ごせるようになりました。
限られたルートの電車なら薬なしで落ち着いて乗っていられるようになり、自分のエネルギーが強くなったからか、お客様から受けて辛くなることがほとんどなくなりました。

大好きな鍼灸の仕事を手放さずに続けることが出来たのはたくさんの人のお陰です。
本当に感謝しかないです。

安心して施術や通勤ができるようになったのはすごく幸せなことでした。
波はありましたが、今年の1月~7月までは薬をほぼ飲まないで過ごせていたんですよね。
(SSRIは元々飲んでおらず、頓服薬もほとんど飲まずに済んでいました)


せっかく安定しつつあった脳が再び敏感に…

平穏な生活に陰りが現れ出したのは、今年の8月の暑さが発端でした。

これまで地下鉄は頭が辛くなるからと、私のサロンのある地下鉄エリア内は歩きと自転車で通勤していましたが、8月の暑さで歩いたり自転車に乗っている時にひどい動悸が何度も起こったんです。

パニック障害が楽になってきていたとはいえ、まだまだ脳のコンディションは正常までいっておらず、自律神経の働きが十分でないために動悸が起こった。
そして私は前述の通り、脈拍が早い状態が本当に怖い。
2年前の過去最大のパニック発作はトラウマになっているのだと思います。

そして、暑くて動悸するくらいなら怖くても涼しい地下鉄に乗った方が今の私には身体に良いのではないかと思ったんですよね。

涼しいのは快適でしたが…やはり地下鉄は頭が辛くなりました。
調子がいい時は薬を飲まなくても地下鉄に乗れることもありました。
しかし大概、地下鉄前は緊張がひどく、乗っている時も頭がひどく興奮し、薬を飲んで恐怖を無理やり封じ込めながら乗っていました…。

少し涼しくなった9月には地下鉄エリアを再び歩きと自転車に戻しました。
少し楽になりましたが、通勤がある日は薬が必要なことがほとんどで、7月以前のコンディションにはほど遠い状況でした。
夏の暑さで自転車で動悸が激しくなったトラウマと、地下鉄にトライし続けたことによる脳のダメージで、脳がなかなか落ち着かなかったんですね。

早く薬を飲まなくても良い状態に戻りたい…。
その焦りも良くなかったと今は思います。

10月に入って美容院に向かっていました。
自分の家からも、マイサロンからも遠い美容院なので、2年前のパニック発作以来1年近くは美容院に行けないでいましたが、1年前からはまた行けるようになっていたので、今回もこれまで通り薬を飲まずに行けるのではと思っていました。

夏以来の諸々の脳のダメージはあるけれど、薬なしで通勤出来る日もあるし、これまで大丈夫だったから、今回も大丈夫だろうと薬を飲まずに向かっていました。

電車に乗って、2駅目くらいですでに…あれっ??なんだか首や上半身が固まっているな…なんかスッキリせず楽じゃないな…と感じました。脈も少し早くなっていました。

緊張が高まった時の対処方法を色々実践していたので、少し辛くても我慢して、ゆっくり呼吸したり、腕をほぐして首の緊張を緩めようと試みたり、その他精神を沈静化させるツボを刺激したりしてみていました。

うーん、なかなか緩まないな…辛いなぁ、降りようかな?…いや、あと3駅だし…と粘り、
いよいよあと2駅というところで耐えきれなくて降りました。

ギリギリの状態で下車し、いつもと違う風景を見ていた時、突然激しい恐怖に襲われました。
心臓がばくばく激しく打ち出し、頭が辛くて気が狂いそう…ヤバい…

急いで頓服薬を飲みました。
そしてとっさに母に電話し、母に状況を説明していると少し落ちつきました。
とてもベンチに座っていられないし、駅員さんに相談して簡易ベッドを用意してもらうか?いや、美容院の予約もあるし、タクシーで横になろう…

タクシーで横になりながら母と話していると、薬も効いてきて…美容院に着くころには気が狂いそうだった激しい恐怖も穏やかになっていました。
その日は普通に美容院でカットをしてもらうことが出来ました。

恐怖地獄にハマり脱け出せない日々

美容院へ向かう途中で久しぶりにがっつりパニック発作を起こしたことは私にとって衝撃でした。

翌日はちょうど仕事が休みだったのは良かったですが、起きていることが辛くてずっと横になっていました。タッチフォーヘルスというキネシオロジーをしてやっと少し頭がスッとして少し動けるようになりました。

翌々日出勤時は予期不安が激しく薬を飲みました。それでも辛いのでさらに薬を追加したら、今度は頭が重くて起きていられない…だけどもう出勤する時間だ…実家に泣きながら電話をしたら、少し不安が和らいで家を出ることが出来ました。
夫が心配して仕事から戻ってきて車でサロンまで送ってくれました。

鍼灸施術の仕事は普通に出来ました。
お客様を前にしたとたんプロフェッショナルモードになるんですよね。
自分の身体の不調ではなく、お客様のことに神経を集中する。
これまで体調がどんなに大変な時も、お客様の前では完全にプロフェッショナル。
我ながらそこに関しては自分を尊敬し信頼してます。

発作後の1週間は今思えばまだマシでした。
薬を飲めば電車に乗っていることが出来ていたり、少し辛ければ降りてタクシーに乗って安心することが出来ていました。

ちょうど一週間後は大変調子が良く、行きは予期不安がなく薬なしで楽に電車も自転車も乗っていられました。
脳が回復してる!?
帰りは自転車は不安が出てきたので断念し、タクシーにしましたが、電車の区間は乗っていることができました。

しかし、ちょっと良くなるとすぐに次のトライをしてしまったことが裏目にでました。

その翌日も薬を飲まずに電車に乗りました。途中から乗っていることが辛くなったのに、すぐに降りたり薬を飲まずに少し我慢してしまったんですね。
そうしたらとても辛くなって慌てて薬を飲みました。
電車を降り、とてももう一回乗ることが出来なそうだったのでサロンまでタクシーにしました。

電車でのトラウマが深まってしまったようで、そのまた翌出勤日は、「薬を飲んでも電車が怖くて家を出られない…」と電話に出てくれた友人に泣きながら訴えました。でも話していると落ち着いてくるので、結局電車に乗りましたが…以前は10駅以上乗っていられたのにたったの3駅しか乗っていられなくなったんですね。そこから2駅歩いてタクシーでサロンまで行きました。

そのまた翌日は久しぶりに朝からお腹が空いていたので、今日は調子がいいかもしれないと思いました。調子がいいかもしれないと帰りに薬を飲まないチャレンジをすぐにしてしまいました。
またもや辛くても我慢して我慢して…耐えきれなくて途中下車してそこで薬を飲んで、母に薬が効きだすまで電話に付き合ってもらいました。

休みの日は頭が嫌な感じで起き上がれず、夕方まで横になっていました。

その後も薬を飲んで頑張って電車に乗ろうとし続け、歩いたり、タクシーに乗ったり…
(バスは振動や騒音が苦手なのでもうトライしません)
地下鉄区間は自転車に乗れるようになってきたのは進歩でした。

しかし、一端ずぶずぶに脳のダメージが重なってしまうと、ちょっとした日常の刺激で頭が興奮してダメージを受けるようになるんですね。

少し小走りしただけで動悸がおさまらずに脳がダメージを受ける。
ハマっていたスマホのパズルゲームで脳がダメージを受ける。

電車にはもう乗れない…。
頑張って電車に乗って脳にダメージを与え続けるよりは、電車に乗るのを辞めた方が脳が休まり回復が早まるのではと考え、家の近所から自転車である程度行って途中からタクシーしようかと試みようとしたら、自転車置き場に着いても恐怖ですぐに自転車に乗ることが出来ずフリーズしました。

脳のダメージが重なり、電車が怖いだけでなく、出勤自体が怖くなってしまっていたんですね。
自転車も電話をすると少し乗っていられました。

家の近くからタクシーなら楽なのかと試してみましたが、しっかり薬を飲んでもタクシーに乗っていることもあまり楽ではありませんでした。

幹線道路で車線がたくさんあって交通量が多いから、振動や騒音などで苦手なのかもしれないと考え、幹線道路ではない道路まで自転車で行ってそこからタクシーにしようと試みたことがあります。

自転車置き場で硬直してしまわないよう、家族や友人に電話に付き合ってもらうアポイントをとりました。15分くらい電話で話しながら自転車に乗るのは上手くいきました。緊張が和らいでとても助かりました。
その後タクシーで行くのも数回は上手くいっていました。

しかしある日、自転車までは良かったのですが、タクシーに乗った瞬間から頭が嫌な感じになりました。さらに道路も混んでいたり、踏切につかまったり。10分くらい我慢したところで、タクシーの中でもパニック発作を起こしてしまいました。

慌てて薬を追加し、母が電話に出てくれ、泣きながら苦しいと訴え、少ししてようやく落ち着いていきました。

もともと敏感人間な私。
タクシーの運転手さんの影響なのか?乗った瞬間から安心してリラックスできるタクシーと、まあまあなタクシーと、ちょっと辛いタクシーがあったのですが、その時は乗った瞬間からかなり辛かったんですね。
車種ではないようなので、運転手さんとの気の相性??

とにかくタクシーに乗ることも怖くなってしまいました。
これまで電車や自転車がつらくなってもタクシーがある!と最後の砦だったので、相当メンタルにきました。

もう逃げ場がない…。
薬を飲んでいても電車もバスもタクシーも駄目。
薬を増やすのは身体がまた反応しすぎるのが怖いから止めておきたい。
残るは電話で繋がってもらいながら自転車か…。

家族や友人にまた事情を伝えて、長めの電話に付き合ってもらいながら長距離を自転車に乗ることにしました。
ここで失敗したら、もう後はない。
出勤出来ないと、事業の継続は不可能になる。
働けなくなる…そんな不安とプレッシャーで家でもご飯がほとんど食べられない日が続きました。

坂が多いんですよね。調べたらある地点からある地点の高低差が30メートルくらいあったり。
どうやったら楽に目的地につけるか、様々なルートを検討しました。

でもどうやっても坂は登らなければならず…坂を登ることは心拍数が上がることでもあり、私にとってはかなりのプレッシャーでした。

また、平坦な場所でもなぜか頭がすごくつらくなる好きではない地域があって…敏感人間なので、土地との相性??で頭がつらくなることは以前からもあったんです。

だから自分にとって心地よいルートを試しながら見つけていきました。


理解し支えてくれる家族や友人に感謝

これまでピンチの時に人に電話すると安心すると記してきました。

これにはちゃんと医学的な裏付けがあります。
お世話になっているドクターが「パニック障害の人は腹側迷走神経を高めた方がいいから、電話などで人と話すのはいい方法ですね」と、教えてくれました。

人とコミュニケーションをとる時に働く腹側迷走神経は緊張を緩やかに治めてくれるのです。

本能で電話していましたが、はやりそうなのか!と納得しました。

そしてこのことは人に説明をする時に説得力があるし、電話に付き合ってもらうことに理解を得やすかったと思います。

家族でもなかなか理解してもらいにくい部分は色々ありますが、論理的に説明することは大切だと思います。

そんな中、心理学科時代からの友人たちは感覚的に分かってくれとても有り難い存在です。

とにかく、家族や友人たちのお陰で私は自転車に乗ることが出来、登り坂の心拍数の高まるところでも取り乱さずパニックにならずに済んでいます。

初めてのルートでの見慣れない風景ですら不安で頭が辛くなりましたが、電話で繋がっているお陰で心細さや心配が和らいで本当に助かります。

今はまだ余裕があるところまではいっていませんが、恐怖地獄からは脱しつつあり、少しずつ慣れて不安はあってもそこまで苦しまずに出勤出来るようになってきています。

約1時間自転車に乗り、約1時間歩きで、片道で約2時間ちょっとかかります。

それでも出勤出来ることや大好きな仕事が出来ることがとても幸せで、本当に本当に家族や友人たちに感謝しています。


行動制限は悪か?

今回一連の出来事の何が良くなかったのか色々考えました。

ベースとしては暑さ対策に失敗したことがありました。
まだ暑さに十分に対応出来る脳のコンディションにないことに対して、我慢して脳を興奮させながら地下鉄に乗り続けたことで、落ち着きつつあった脳がやや敏感になってしまいました。

それでもその頃のコンディションならまだタクシーに乗ってもパニックになるほど敏感ではなかったので、タクシー代を治療代だと思って暑い期間だけ、地下鉄区間をタクシーにしていれば、終息は早かったと思います。

一番良くなかったのは、我慢を重ねたことです。

薬をなるべく飲まずにいつも通りの行動が出来ることにこだわっていました。

◯◯が怖い…と感じることは悪いことではないのです。
◯◯が怖いと感じることで、その行動を回避させ、脳のダメージを防ぎ回復を待つことが出来ます。恐怖は利にかなっているのだと最近府に落ちました。

私は2年まえの過去最大のパニック発作の後、様々な行動制限が出ました。

デパートに入るのが怖い。
スーパーやコンビニすら入るのが怖い。
人混みや音だけでなく、施設の照明すらその時の自分には刺激でした。

でも、なるべく安静に過ごして、時が立ち、脳が回復すると、デパートやスーパーやコンビニに入れるようになったんですよね。

電車も頑張らずに乗れる時が突然来たんです。
だから今回も怖くて出来ないことは今は避けて、安心して出来ることだけやっていれば、脳が回復してまたあっさり乗れるようになるのだろうと思います。

行動制限は脳のコンディションを現す鏡だと思います。
行動制限自体を問題視して、無理やりいつも通りに行動しようとするのではなく、今そういう脳のコンディションなんだと受け止めることが大切なのだと思います。

何事も攻めていい時と守るべき時があると思いますが、安心感がある時は攻めていいし、不安がある時は守るべきだったと思います。

この"安心"が重症なパニック障害の人にとって切実に必要なものです。
脳がほっこり安心することを積み重ねよう。
ほっこり安心して過ごそう。

恐怖が来る前にさっさと逃げよう。



今回の記事は書き出してから2か月近くかかりました…。
体調がひどくて文章を考えることが出来なかったり。
書こうとしても恐怖を思い出して硬直して書けなくなったり。
それでも今体験していることを書きたい、文字にして残しておきたいという気持ちが強かった…。
今日も書きながら恐怖でなんども固まりかけましたが、タッチフォーヘルスをしたり、辻井伸行さんのピアノを聴いて涙を流しながら瞑想してなんとかリセットし続けて書き上げました。

自分の備忘録でありますが、同時にどなたかの参考になれれば嬉しいです。

もし、身近にパニック障害をこじらせて苦しんでいる人がいる方は、無理のない範囲で付き合って下さるとその方の安心が増えると思います。

いったんこじらせると長期戦になりますが…私も焦らずに安心を増やして脳の回復を待ちたいと思います。

また更新して報告します。



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