30代女性の【勤務時間が苦痛で耐え難い】をコーチングするとしたら?
😞 今回は、相談者が「勤務時間が辛い自分に振り回されている」事例です…🙂行動の選択理論でコーチング人生案内#180
✅次のようなプロセスで、相談者の答えを引き出す質問、コーチングの展開を考えてみました💦
▶︎ 相談者が話したい「困りごと」を受けとめ、まとめると
・苦労して手に入れた事務職の仕事を続けたいと思う一方で、毎日9時間もの間、同じ場所にとどまり、同じ職場の人と過ごさなければならず、自分の行動と居場所を拘束されることが苦痛で仕方がなくて、困っている。
あの手この手を尽くしたが、勤務時間が苦痛で耐え難い日々は何も変わらず、八方塞がりで、困っている。
▶︎「困りごと」を「願いごと」に転換して、話してもらうと
・今の仕事は苦労して手に入れたもので、辞めたいわけではなく、転職も現実的ではないので、どうすれば仕事を続けられるかが、知りたい。
▶︎ 相談者の「困りごとのパターン」を考えてみると
願いごとが叶わない、願いごとが不明確
相手や状況に振り回されている
「自分」に自分が振り回されている
(注:この「自分」は、自分の気分や感情、喪失感、記憶、思い込み、心理的な症状、もう一人のダメな自分、完璧主義の自分などを指す)かっとうに悩んでいる
🚩 ①相手の困りごと、願いごとを受けとめたうえで、②次の質問や展開をしてみること、を考えました
・「毎日9時間、同じ場所にとどまり、同じ職場の方々と過ごさなければならないこと、自分の行動と居場所を拘束されることが苦痛で苦痛で仕方がない」というお気持ちは、同じような、使われる立場の被用者の一人として、よく分る気がします。
多くの方が、大なり小なり、あなたと同じ思いでいらっしゃると思います。
・一方で、自分の生活や、家族を養うために、「生きていくためにがまんしなければならないこと」として、皆さん、それなりのがまんや工夫をして、乗り切っていらっしゃるのだと思います。
・あなたの場合、「今の仕事を続けたい」ということのようですので、「仕事が嫌いで、辛い」というより、「時間を拘束されること」「同じメンバーと過ごさなければならないこと」が辛いということでしょうか?
同じメンバーと過ごさなくてよいなら、例えば、一人で今の仕事ができるなら、拘束時間が長くてもいいということでしょうか?
・ところで、これまで、どの位、今の職場で働いてきたのですか? その間、ずっと今のように耐えがたい日々だったのでしょうか?
それとも、いつ頃からか、何らかの理由で、例えば、どなたかとの人間関係などが理由で、今のように耐えがたくなってきたのですか?
・そして、これまで、そのような大変な状況を、何とか乗越えてこられたのは、どういう理由が考えられますか、どういう支えのようなものがあって、これまでは乗越えてこられたのですか?
・また、「辞めたいわけではなく、転職も現実的ではありません。今の仕事を続けたいのです」とのことですが、今の状況にどのようなことかが加わったり、どのような変化があったりすれば、今の仕事を続けることができそうなのですか?
・今の「行動が拘束される状態が苦痛」とのことですが、その苦痛の度合いを、もうこれ以上がまんできない状態を10、苦痛が一番軽い状態を1としたときに、今の数値はいくつくらいなのでしょうか?
また、現実的に考えて、今の職場で、あなたの「行動が拘束される状態が苦痛」という数値が、どのくらいまで下がれば、あなたとして、今後とも何とかやっていけそうだと思われますか?
そして、その数値の状態とは、どのような状態なのでしょうか?
・それから、今の職場で「居場所が拘束される状態が苦痛」とのことですが、その苦痛の度合いを、もうこれ以上がまんできない状態を10、苦痛が一番軽い状態を1としたときに、今の数値はいくつくらいなのでしょうか?
また、現実的に考えて、今の職場で、あなたの「居場所が拘束される状態が苦痛」という数値が、どのくらいまで下がれば、あなたとして、今後とも何とかやって行けそうだと思われますか?
そして、その数値の状態とは、どのような状態なのでしょうか?
・今の職場で、一人になれる時間や、一人になれる場所など、仕事の内容や休憩時間について、「やめさせられない程度」まで、自由に振る舞うとしたら、どのくらいまでなら、やめさせられることなく、自由に振る舞えそうですか?
・あなたの上司や周りの人、会社は、あなたにどのようなこと(仕事の内容、振る舞い方)を期待していると思われますか?
・あなた以外の方は、どのように仕事をし、振る舞われているのでしょうか?
・また、あなたが今以上に、仕事に習熟されて、ベテランの立場になられたり、今よりも、職場の人間関係がよくなったりしたら、今と状況は変わってきそうですか?
・一方で、「在宅ワーク」や「専門士の高い仕事」への道は遠いということですが、上記のようなことを考えた上で、やはり、今の仕事を続けるのが難しいとしたら、なんとか今の仕事を続けながら、中長期的には、転職を考えるという道もあると思います。
また、ハローワークなどで、あなたに合う仕事の適性検査や、あなたの性格や強みの診断などもしてみるということも、考えられるかもしれません。
そのようにして、あなたの適性や適職が分り、転職の目標やゴールへの道筋がはっきりとしてきたら、今の仕事や生活にも何か変化はありそうですか?
・さらに、「今の状況がどうしても耐えられない」ということでしたら、いっそやめるという選択肢もあると思います。
そのときは、「今の状況に耐えること」と「仕事を失うことに耐えること」のどちらが、あなたにとって、より辛くなりそうですか?
・ところで、上記のようなことを踏まえて、「今の状況をなんとかよくしていこうという努力」を最大限尽くされている状態を10、全然努力をしていない状態を1としたとき、あなたのこれまでの努力は、何点くらいになりますか?
10点の努力は、難しいとしても、現実的に何点位までなら、努力してみる本気度はありますか?
・そして、努力すれば、「今以上に状態がよくなることはわかっている」としたら、とりあえず、手始めに、早速どんな行動から始めてみたいですか?
・そのような手始めの行動をしてみることで、何か失うことはありますか? うまくいけば、どんなよいことがありそうですか?
参考:回答者(最相葉月さん)の言葉です💖
💟新聞の人生案内の回答は一種のティーチングに当たると思います。「本人から本人の答えを引き出す対話」としてのコーチングとの違いがよく分りますので、コーチングが、より社会に認知される一助になればと思います。
✅ 以下、選択理論コーチングの補足です。
😋 筆者独自の見解や表現も入っています.
1,相談者が満たすと幸せ感が増ず基本的欲求(ニーズ)
力・自己価値の欲求(自分が価値ある存在でありたい、認められたい、自分を認めたい。コントロール、達成、競争、影響力など)
自由の欲求(自由でありたい、自由にしたい。自立、移動、選択、創造など)
楽しみの欲求(楽しみたい、学びたい、追求したい。面白い、喜び、笑い)
2,選択理論コーチングの基本的な三角モデル
3,今回使った「選択理論の考え方のエッセンス」
🌻 選択理論の第1の原理
・自分の考え方や見方、行動は、自分が自由に選択できるし、変えられる、と考えましょう。
・自分には、未来に向って、自分が幸せになるために行動する責任がある、と考えましょう。
・効果的な行動を選択するために、「自分が満たせていない基本的欲求(ニーズ)が何か」を、自分に問いかけましょう。
・自分の行動について、「自分はこの行動を選択している(他の行動も選択できる)」というフレーズを口癖にしましょう。
・同じ行動をするなら、いやいやでなく進んで行動をする方が自分のコントロール感も高く、自由度も広がる、と考えましょう。
🌻 自分と相手の「現状(のステージ)の知覚と将来の願望」
・自分は今、人生やキャリアのどのようなステージにいて(入っていて)、未来(次のステージ)に向って何を望んでいるか、を具体的に考えてみましょう。
・相手は今、人生やキャリアのどのようなステージにいて(入っていて)、未来(次のステージ)に向って何を望んでいるか、を具体的に考えてみましょう。
🌻 かっとう(二方向の矛盾する願いごと)への対処
・二方向のかっとうでは、それぞれの極端を考えてみることが、どちらの方向を選ぶにしても、また、自分の望む「立ち位置」を明確にすることにも役立ちます。
仮に、どちらかを選んだとして、それによって生じる問題に対して、どう対処するかを考えることで、最終的に自分のどのような選択をしたとしても、その選択に納得感を得ることに役立ちます。
🌻 自分の「自分」との関係
・もう一人の「自分」も、「自分なりに精一杯がんばっているんだ」と考えましょう。(注:ここでいう「自分」は、自分の気分や感情、喪失感、記憶、思い込み、心理的な症状、もう一人のダメな自分、完璧主義の自分などを指します)
そして、もう一人の「自分」の心の声を聴き、応援者として励まし、勇気づけてあげましょう。
・いやがるもう一人の「自分」を無理に変えようとしても、「自分」の抵抗を生み、自分の「自分」との関係が遠ざかるだけ、と考えましょう。
・辛い思いをしている「自分」は、どうなりたい、本当はどうありたいと望んでいるのか、「自分」の心の声を聴いてみましょう。
・もし、第3者が「今の自分」の状況だったら、自分は「その第3者」の状況をどのように考え、どんなアドバイスをするか、を考えてみましょう。
🌻 自分の欲求充足
・自分が満たせていない、自分にとって大切な基本的欲求やニーズ、価値観が何か、を考えましょう。
・もし、自分の願いが実現したら、今とどう違ってくるか、そのときは、今と違う何をしているかを考えてみましょう。
🌻 現在とっている行動の自己評価と、これからの行動プラン
・自分が願っていることを実現するために、今どんな行動をしているか、それを続けていて実現できそうか、どんな新しい行動ができるか、を考えてみましょう。
・「願いごとを実現するために、今、自分はどんな行動をとっているか」
「今している行動を続ければ、願いごとや欲求が満たされるだろうか」
という、自分の行動や状況の「自己評価」を口癖にしましょう。
・「もし願いが実現したときは、今と違うどんな行動をするだろうか」という具体的な行動を考えてみて、それらを先どりしてやりましょう。そして、どんな変化があるかを見てみましょう。
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