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✅30代女性【口うるさい母、嫌いになりそう】を選択理論でコーチング人生案内#97

「30代の会社員女性。夫と小学生の子ども2人の4人暮らしです。70代の母との関係で悩んでいます。」

 大手企業で管理職を長く務めた母は、自分の考えを全て正しいと思っており、性格も強気。「服が変」「もらったお菓子おいしくなかった」と思ったことを言い、家に来ると「棚の小物をしまえ」「買い置きが少ない」とダメ出しします。子どもが自主的に始めた習い事も「意味ない」。子どもの考えを否定されたようで、悲しくて涙が出ました。要領が悪いなりにフルタイムで働き、家事や育児も努力しているのに……。

 最近、母に会うと妙に緊張したり、母の発言を思い出して寝付けなかったりして、病気にならないかと不安です。仕事が忙しい時に、子どもの面倒をみてくれるなど、母には感謝しています。仲良くやっていきたいのですが、このままでは嫌いになってしまいそうで心配です。母の性格は変えられません。どう気持ちを切り替えたらいいか教えてください。(東京・G子)

(2022年5月8日読売新聞朝刊)

次を参考に「相談者の答え」を引き出す質問を自由に考えてみてください。

【相談者の困りごと、願いごとを考えましょう】


相談者の「困りごと」

・「自分の考えがすべて正しいと思っていて強気な性格の母」に、自分を否定され続けて、母と会うのに緊張したり、母の発言を思い出して寝付けなくなったりし、母を嫌いになりそうで、困っている。

相談者の「願いごと」

・母との関係で、どのように気持ちを切り替えればよいのかを知りたい。

【コーチングモデルと選択理論の考え方】

①「自分の考え方や見方、行動は、自分が自由に選択
できるし、変えられる」と考えてみましょう。

②「自分には、自分が幸せになるために行動する責任
がある」と考えてみましょう。

③「相手の行動を変えられるのは相手本人であって、
他者は助言や情報提供、リクエストができる
だけ」と考えてみまましょう。

 

【相談者の困りごとのパターン】を考えましょう

・「自分の考えがすべて正しいと思っていて強気な性格の母」に、自分が振り回されて困っている。

・母との関係で、どのように気持ちを切り替えればよいのかが、わからなくてkまっている。
 
以上を参考に、ここで、みなさんのコーチング質問を考えてみましょう。
 

【心に響く回答者(久田恵さん)の言葉】

 あなたは、ずっと母の言うことを聞く「よい子」で育ってきたのですね。

 親はつい子どもに小言やダメ出しをしてしまいますが、病気になりそうなほどにつらいのなら、適当に聞き流す 術すべ を身につけましょう。

 「変な服」と言われたら、「私はこれが好き」とさらりと言えばいいのですよ。「誰がこんな娘に育てたの?」とユーモアで返すのもいいかもしれません。

 一番大事なのは、言うことを「聞くべきこと」、「聞かなくていいこと」、「自分で判断すべきこと」に分けて向き合うことです。

 たとえば、子どもの習い事などは親のあなたが決めていいのです。なんでも聞いていると、言ってあげなきゃ駄目な娘と永遠に思われてしまいますよ。

 母上は70代。母と娘の立場も逆転の時です。あなたが「そこまで介入しないで」と 毅然きぜん と言えば、母はハッとし、「娘も自立したな」と、むしろホッとするかもしれません。

 有能な人ですから、娘にきっぱり言われたら安心して自分のやりたいことに打ち込み、楽しく暮らされると思います。

(2022年5月8日読売新聞朝刊)

私は次のような質問を考えました(ご参考まで)

・考え方ですが、お母さんは、「あなたを含めて、相手のことを否定したいのか」、それとも、「自分の正しさ、自分を相手に受け入れてほしい、という気持ちが強い」のか、と言えば、どちらでしょうか?

・また、あなた自身の困りごとの解決策ですが、お母さんに対抗して、「お母さんを否定したい」のですか、それとも「自分のことを認めてほしい」のでしょうか?

・このように考えると、結局、お母さんも、あなたも、「自分のことを認めてほしい」と考えていて、あなたにとっての解決も、「自分のことを認めてもらえること」なのかなと思います。

・そうすると、あなたも言われるように、あなたがお母さんの性格を変えることは難しいでしょうから、ご自分の考え方や受けとめ方を上手に変えていくしかないと思われます。その方法としては、「お母さんに変わってもらうこと」をあなたがすっぱり諦めるという方法があります。「自分の考えがすべて正しいと思っていて強気な性格の母」は、それはそれとして、その事実は変えられないものとしてを受け入れたうえで、そのうえで、あなたが自由になる領域で、あなたがしたいようにし、考えたいように考え、行動していくことはできます。

・もし、何の制約もなかったとしたら、あなたにとっての理想的な、「自分とお母さんの物理的、心理的距離」はどのようなものでしょうか。もし、その距離感が維持できるとしたら、そのときのお母さんとのやりとり、つきあいの仕方は、どのようなものでしょうか? そのような距離感を調整できたとしたら、「自分の考えがすべて正しいと思っていて強気な性格の母」は、それはそれとして受け入れた上で、あなたはどのように自由に、自分がしたいように行動できそうですか?

・ところで、あなたの御主人やお子さん達は、あなたのことをどのように思っているのでしょうか。あなたはご主人やお子さんにとって、どのような存在だと思われますか? 

・あなたは、「これまで精一杯がんばってきたご自分」に対して、どのように優しく声を掛け、思いやってあげたいですか。また、将来に向けて、どのように励まし、勇気づけてあげたいですか。もし、あなたの友人で、あなたのような悩みを抱えている人が居たとしたら、どのような思いやりを示してあげますか。ちょうど、そのような他者への思いやりを、「けなげに精一杯がんばってきたご自分」にも投げ掛けてあげてください。そして、「自分で自分を大事にする行動」をとってあげてください。

・上のような手立てが、上手に取れたとしたら、あなたが今満たせていない、どのような大切なニーズや価値観、生き方が、満たせそうですか。もし、それがわかったら、ぜひこれからは、そのようなご自分の大切なことを満たせるような行動をとっていってください。

・そして、今よりも、あなたが、そのような、ご自分にとって大切なニーズ、価値観、生き方などを満たせるようにできたとき、あなたにはどのような変化が生まれてきそうですか? ご自分はどのように変われそうですか?

・また、そのように変わっていけることが、既にわかっているとしたら、手始めに、どのような行動をとっていきたいですか? 思いつく限り、挙げて見てください。そして、そのうちの一番やりやすそうなことを、早速始めてみませんか。


今回は以上です。上の質問は、自己対話で使うと、セルフコーチングができます。お役に立てればうれしいです。それでは、また次回。


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