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✅40代主婦【人間関係に悩む自分変えたい】を選択理論でコーチング人生案内#129

◇今回は、相談者が、「自分を変えたいが、変われない」という事例です。

 40代の主婦。小学生の頃は活発でしたが、中学以降は気の合う友達ができず、暗くおとなしい性格に変わりました。アルバイトをしても、就職後も、コミュニケーションをうまくとれず、何度も職場を変えてきました。パワハラやセクハラ、イジメにあったこともあります。今は、人間関係に悩むことのない在宅ワークで、電話応対の仕事をしています。

 こんな私でも結婚はできました。夫には言いたいことを言え、関係は良く、子どもにも恵まれました。ただ、ママ友との付き合いに気が引け、近所の子と遊ばせてあげられません。子どもに悪影響を及ぼさないかと心配になります。

 人と話していると、なぜ私にだけ冷たい態度をとるのか、バカにするのかと感じることが多いです。人と話すたびに傷ついたり、腹が立ったりする自分をどうにかして変えたいのですが、どうしたらよいか分かりません。解決策はありますか。(大阪・F子)

(2022年7月10日読売新聞朝刊)

次を参考に「相談者の答え」を引き出す質問を考えてください。

【相談者の困りごと、願いごとを考えましょう】


相談者の「困りごと」

・人とコミュニケーションがうまくとれず、人と話していると、なぜ私にだけ冷たい態度をとるのか、バカにするのかと感じることが多く、人と話すたびに傷ついたり、腹が立ったりする自分に、困っている。

・ママ友との付き合いに気が引け、近所の子と遊ばせてあげられず、子どもに悪影響を及ぼさないかと心配で、困っている。

相談者の「願いごと」

・人と話すたびに傷ついたり、腹が立ったりする自分を変えたい。

・子供を近所の子と遊ばせてあげたい。

相談者が満たせていない(満たしたい)基本的欲求


(力・自己価値の欲求、愛所属の欲求) 

【選択理論コーチングの三角モデル】

【選択理論心理学で考えてみましょう】

・自分の考え方や見方、行動は、自分が自由に選択できるし、変えられる、と考えましょう。
 
・自分には、未来に向って自分が幸せになるために行動する責任がある、と考えましょう。

・「もう一人の自分」も、「自分なりに精一杯がんばっているんだ」と考えるとしたら、どのように励まし、勇気づけてあげたいですか。また、「もう一人の自分」の思いを聴いてあげるとしたら、どのようなことをあなたに伝えてくれるでしょうか?

・いやがる「もう一人の自分」を無理に変えようとしても、「自分」の抵抗を生み、「自分の自分との関係」が遠ざかるだけ、と考えましょう。

・自分が満たせていない、自分にとって大切なニーズや価値観、欲求が何か、を考えましょう。

・相手の行動も、自分のと同じく、ニーズや価値観、欲求を満たすための精一杯の行動なのだと考えましょう。
 
・相手が満たせていない、相手にとって大事なニーズや価値観が何かを考えましょう。

・「相手がしてほしい行動で自分がしてあげられること」があれば、積極的に協力し貢献しましょう。 

【相談者の困りごとのパターン】を考えましょう

・自分を変えたいが、変えられなくて困っている。 
 
(困りごとのパターン:「人付き合いが苦手な自分」に自分が振り回されている。叉は、自分が「人付き合いの苦手な自分」を無理やり変えようとしている)
 
以上を参考に、ここで、みなさんのコーチング質問を考えてみましょう。

【心に響く回答者(海原純子の言葉】

 人間関係に苦しむから、ご自分を変えたいというご相談ですが、お手紙をよんで、あなたはなんて素直で魅力のある方なのだろうと思いました。本当ですよ。

 夫にはありのままを話すことができる。そして夫とはいい関係でいる。これができる人はほとんどいないのです。あなたはそんたくができず、正直なのだと思います。

 会社やママ友関係の人付き合いには、そんたくやある種の「よいしょ」が必要です。時には心にもないことを言ったり、がまんしたりしないと、うまくいかないことがあります。あなたはそうしたことが苦手だから、「組織」の中でうまく生きられないのだと思います。私もそんたくが出来ないたちなので、組織的な関わりから離れて一匹 狼 として活動しています。

 あなたはまだ40代。ご自分を変えるのではなく、本当の気持ちを伝えあえる人とかかわること、まわりにあわせる努力をするのではなく、独自性をいかした仕事ができるように自分を磨くことに、エネルギーを注いだらどうでしょう。お手紙の表現力に、あなたの潜在的な才能を感じました。めげずに前進なさってください。

(2022年7月10日読売新聞朝刊)

私は次のような質問を考えました(ご参考まで)

・「人付き合いが苦手な自分」を「もう一人の自分」と考えるとしたら、あなたは「もう一人の自分」とどんな関係でしょうか。ものすごくいい関係を10点、最悪の関係を1点としたとき、何点の点数ですか?

・その点数を付けた理由には、どんなことがありますか。

・その点数が、あと何点くらい上がれば、「自分ともう一人の自分との関係」に、OKが出せそうですか?

・「人付き合いが苦手な自分」も、精一杯の努力をずっとしてきているんだと受けとめてあげるとしたら、「人付き合いが苦手な自分」は、あなたに対して、どんな本当の気持ちや願いを伝えてくれるでしょうか?

・「人付き合いが苦手な自分」なりに「けなげに精一杯がんばっている自分」に対して、あなたが応援者として、優しく励まし、勇気づけてあげるとしたら、どのようなことを言ってあげますか?

・もし、あなたの友人が、あなたと同じような困りごとの相談をあなたにしたとしたら、どのようにアドバイスし、勇気づけてあげますか?

・ご主人とは、「言いたいことを言い合える関係」ということですが、ご主人は、あなたのどういう所がよくて、あなたを結婚相手に選ばれたと思いますか?

・ご主人と「言いたいことが言い合えるよい関係」を続けるために、あなたが努力されていることはどんなことですか? また、ご主人はどんな努力をされているのでしょうか?

・あなたがご主人とのコミュニケーションにおいて、努力されていることが、他の人との関係でも、自然にできるようになったとしたら、他の人とのコミュニケーションにも、変化がありそうですか?

・あなたが、他の人とのコミュニケーションにおいて、「こんな自分でありたい」という願いが叶えられることが、既にわかっているとしたら、手始めに、どんな小さなことでもいいとして、どんなことができそうですか?

・ところで、「人付き合いが苦手なあなた」という問題を、それはそれとして、「子供を近所の子と遊ばせること」と切り離して考えることができるとしたら、どういう手立てがありそうですか?

・「子供を近所の子と遊ばせること」という問題が解決できたとしたら、そのほかで、あなたが、今の「人付き合いが苦手な自分のままでいること」に、どんなデメリットがありそうですか?

・また、いっそ、「人付き合いが苦手な自分」のことをそれはそれとして諦めることができるとしたら、そのことで、どんなメリットがあるでしょうか?

・あなたの「私は変わらなければならない」という考え方を、「私は変われるに越したことはないが、変われなくても何とかなる」と思えるようになったとしたら、今のあなたに何か変化がありそうですか?

・相手の方たちが、あなたに対して冷たい態度やバカにする態度をとるようなときがあったとして、それを自分側の問題としてでなく、相手側の問題としてとらえて、相手には、どんな満たせていない大事なニーズや価値観、欲求があるのかを考えてみましょう。そして、「相手がしてほしい行動で自分がしてあげられること」があれば、協力し貢献してみましょう。 

今回は以上です。上の質問は、自己対話で使うと、セルフコーチングができます。お役に立てればうれしいです。それでは、また次回。


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