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✅50代女性【仲間乗せ運転する父が心配】を選択理論でコーチング人生案内#44

「50代の女性会社員。70代後半の父は数年前に自営業をたたみ、趣味のゴルフを楽しんでいます。近くの練習場へ毎日通い、月に数回は近所のゴルフ仲間とコースを回り、それ自体はいいのですが、ゴルフ場まで皆さんを乗せて父が運転するので心配しています。」

 お仲間3人は父より高齢で、ゴルフ場まで高速を使って2時間の運転は不安なようで、父にお願いしてこられます。ガソリン代や高速代は負担してくださっているようです。

 事故でも起こして皆さんに何かあったらと思うと、私たち家族は心配でなりません。「タクシーや電車で現地集合してもらっては」と父に提案したのですが、「皆さん倹約家だし、道具を担いでの移動は大変だから難しい」と。コロナ感染拡大中は車中の密を避けて取りやめていましたが、少し収まってくるとゴルフ場行きが復活します。

 気の合う仲間とゴルフを楽しみつつ、他人を乗せての長距離ドライブを父にやめてもらうには、どうしたらいいのでしょうか。(大阪・G子)

(2022年3月2日読売新聞朝刊)

次を参考に、相談者の答えを引き出す質問を、自由に考えてみてください。

【相談者の困りごと、願いごとを考えましょう】

相談者の「困りごと」

・70代後半の父が、仲間を乗せて、2時間かかるゴルフ場の送迎をしているのを、事故が心配なのでやめさせたいが、やめてくれないので困っている。

相談者の「願いごと」

・父に車でのゴルフ場への送迎をやめて、別の方法でゴルフ場に集合し、楽しんでほしい。

【ふだん使いをしやすいコーチングモデル】

「相手の行動を変えられるのは相手本人であって、
他者は助言や情報提供、リクエストができるだけ」
と考えてみましょう。

 【相談者の困りごとのパターン】を考えましょう

・父の車でのゴルフ場への送迎をやめさせて、別の方法でゴルフ場に行かせたいが、やめさせられなくて、困っている。(相手を変えたいが、変えられなくて困っている) 

【心に響く回答者(出久根達郎さん)の言葉】

・当たり前の提言になりますが、ここはあなたが父上の了解を得たうえで、父のお仲間3人に、危険を訴えていただくのが最良かと存じます。

 「家族の切実なお願いです」と、ざっくばらんに打ちあけて、「父からは申し出づらいので、娘の私から頼む次第です」と話せばよろしい。

家族の要望、と強調すれば、誰も文句を言わないでしょう。父上は自分からは断れないのでしょうから、あなたが代わってお友だちに伝えてください。

(2022年3月2日読売新聞朝刊)

次のような質問を考えてみました(ご参考まで)

・お父さんに、何でも言いたいことを遠慮なく言えるとしたら、なぜ、お父さんに車でのゴルフ場送迎をやめて欲しいのか、長距離運転のこと、事故のこと、父に元気で長生きして欲しいこと、親孝行がしたいこと、仲間を巻き込むこと、高齢者ドライバーについての規制やルールのこと、お仲間も父の運転を心配しているのではないかということ、いざというときの金銭的な負担、家族の負担など、色々な心配ごとがあると思いますが、思いつく限り、具体的に、挙げてみてください。

・もし、お父さんの気が変わって、何らかの別の方法で、ゴルフ場通いを楽しまれることになったとしたら、あなたは、今得られていない「どんな大事なこと」を得られることになりますか? そして、そのことを心からお父さんに伝えられたとしたら、最終的に決定されるのはお父さんだと思いますが、今と比べて、説得力、影響力はどんな感じでしょうか?

・一方、お父さんは、70代の高齢にもかかわらず、どうして、このような送迎を続けたいと思っていらっしゃるのでしょうか? 続けることで、お父さんとして、「どんな大事なこと」を得ていらっしゃると思いますか? そのことについての、あなたや家族のお父さんに対する共感は、どの程度できていそうですか?

・このような、高齢者のゴルフ場へのアクセスの問題は、他の高齢のゴルファーの方々もお持ちだと思いますが、他の方は、どのような方法で解決を図っていらっしゃるのでしょうか? それを調べてみることは可能ですか?

・お父さん自身は、このようなゴルフ場送迎を、いつまで続けられるつもりなのでしょうか? もし、自分の車での送迎はやめるけれど、ゴルフは楽しみたいとしたら、そのときは、どのような方法に切り替えられる予定なのでしょうか? お父さんは、それを早倒しすることはできないでしょうか?

・以上のようなことを踏まえて、この件についてお父さんととどんなコミュニケーションをとる(誰が、いつ、どこで、何を、どんなふうに、なぜ、)のが、最善だと思われますか?

今回は以上です。上の質問は、自己対話で使うと、セルフコーチングができます。お役に立てればうれしいです。それでは、また次回。


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