✅10代女性【母が父を無視 もう疲れた】を選択理論でコーチング人生案内#145
◇今回は、中学生の女の子が「仲の悪い両親に、振り回されて困っている」という事例です。
【相談者の答えを引き出す質問、コーチングの展開を、次のように、考えてみました】
1,相談者の「困りごと」をまとめてみると
・父が母に話しかけても、母が父の話を9割無視し、自分が二人の機嫌取りをしてきたが、もう疲れた。毎晩、部屋で泣くこともあり、困っている。
・友達が少なく、先生ともあまり話さないので、悩みを打ち明ける人がおらず、困っている。
・優しくて大好きな両親が、離婚するならば、納得する離婚をしてほしいが、一方で、二人の関係が壊れてしまうのが怖くて、困っている。
2,相談者の「困りごと」を「願いごと」に転換してみると
・父と母の関係が改善してほしい。離婚しないでほしい。
・両親が離婚するならば、お互いが納得する形で別れてほしい。
・悩みを打ち明けられる人がほしい。
3,【相談者の困りごとのパターン】を考えてみると
相手や状況に振り回されている
願いごと(両親の関係が改善してほしい、相談できる人がほしい)が叶わない
4,以上をふまえ、次のような質問や展開を考えました
・自分のこと以上に、両親のことをいつも気にかけているやさしい方だと思います。「ご両親の関係」にいつも振り回されていて、いつも緊張し、心が傷ついている、という状態が続いているようですね。今回は、よく勇気を出して、相談にこられました。
・シビアな質問ですみませんが、あなたとして、いつまで、今の状態をがまんできそうですか? また、今の状況がこのまま続くと、どうなりそうな感じですか?
・ところで、人にすごくやさしそうなあなたですが、もし、ご自身が、「ご両親の関係に振り回されない自分」になれたとしたら、「両親は両親」、「自分は自分」というふうに割り切ることができる自分になったとしたら、あなたは、どういうことを本当はしたいのでしょうか、また、どんな自分になりたい、どういう自分でありたいのでしょうか?
・また、もし、仮に、お母さんが、「どんなことでも言っていいよ、聞いてくれていいよ」と言ってくれたとしたら、お母さんに、どんなことを言いたいですか、また、聞いてみたいですか、リクエストしてみたいですか?
・また、もし、仮に、お父さんが、「どんなことでも言っていいよ、聞いてくれていいよ」と言ってくれたとしたら、お父さんに、どんなことを言いたいですか、また、聞いてみたいですか、リクエストしてみたいですか?
・お母さんのことは、最終的にはお母さんが決め、お父さんのことは最終的にはお父さんが決め、ご両親のことは、最終的にはご両親が決めることだと、あなたも承知されているように思いますが、それはそれとして、あなたはあなたとして、自分がお母さんに、また、自分がお父さんに、そして、ご両親に期待していることを伝えてみることは、それが、お二人に受け入れてもらえるかどうかはともかくとして、とても大事なことだと思います。
・もし、できるなら、あなたが、どちらか話しやすい方から、お一人づつ、じっくりと、自分の気持ちを伝えてみることが大事かもしれませんね。そのような話の中で、「あなたが二人の間を取り持ってくれていること」をご両親は、とても感謝していると伝えてくれるかもしれませんね。
また、じっくりと、お一人づつと話をする中で、あなたができそうなことも見えてくるかもしれません。
・今回相談されてみてどうでしたか? どのような形でもよいと思いますが、どなたか、信頼できる大人の方と相談されることは、とても大事なことだと思います。
今回の経験を第一歩に、できれば、信頼できる大人の方と相談しながら、勇気を持って、あなたができそうなことを、小さな所からでも、進めてみてください。
【参考:回答者(大日向雅美さん)の言葉です】
【以下、選択理論コーチングについての補足】
1,今回の相談者が満たせると、幸せ感が増えそうな基本的欲求
愛所属の欲求(愛したい、愛されたい、仲間でありたい、仲間がほしい)
力・自己価値の欲求(自分が価値ある存在でありたい、認められたい、自分を認めたい)
自由の欲求(自由でありたい、自由にしたい)
2,選択理論コーチングの三角モデル
3,今回の事例で使った「選択理論心理学の考え方」
<選択理論の第1原理>
・自分の考え方や見方、行動は、自分が自由に選択できるし、変えられる、と考えましょう。
・自分には、未来に向って自分が幸せになるために行動する責任がある、と考えましょう。
<選択理論の第2原理>
・相手(本人)の行動を変えられるのは相手(本人)だけであって、他者は助言や情報提供、リクエストができるだけ、と考えましょう。(影響は与えられるが、相手を変えることはできない。「相手が自ら変わることを決める」と考える)
<「外的コントロールの心理」を「内的コントロールの考え方」へ転換>
・変わろうとしない相手(変えられない状況、環境)に、自分が振り回されていることに気づきましょう。
・自分は自分なりに、相手は相手なりに、それぞれが「精一杯の行動」をしていると考えましょう。
<自分の「自分」との関係>
・「もう一人の自分」も、「自分なりに精一杯がんばっているんだ」と考えましょう。そして、「もう一人の自分」の心の声を聴き、応援者として励まし、勇気づけてあげましょう。
<自分の欲求充足>
・自分が満たせていない、自分にとって大切なニーズや価値観、欲求が何か、を考えましょう。
今回は、以上です。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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