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20代女性の【何のために生きているのか】をコーチングするとしたら?

😞 今回は「何のために生きているのか、漠然とした不安に振り回されている」事例です…🙂行動の選択理論でコーチング人生案内#170

 25歳の女性。たまに何のために生きているのかわからなくなり、漠然とした不安に押しつぶされそうになります。

 仕事は3年目で転職。恋愛は、好きになる人とは付き合えず、寂しさを埋めるために人と会っている感じです。趣味がなく、体力や行動力もないので休日は家で過ごすことがほとんど。金銭面も、一人暮らしをギリギリ楽しめる程度で貯金ができません。

 もっとちゃんと貯金して、自炊して、有意義に暮らし、新たな出会いも探さないと、と思うと苦しくなります。いい年になり、周囲は結婚、出産したり、仕事などに励んだりしているのに、私だけ成長せず、何もできていないことがしんどいです。飽き性なのか何をしても続きません。このまま時が進んでいくと思うと怖くて仕方なく、なんで私はいるんだろうと思います。

 こんな私で、両親や祖父母に申し訳ない気持ちになります。皆さんも同じような気持ちになる時はあるのでしょうか。(兵庫・D子)

(読売新聞2022年9月21日)

✅次のようなプロセスで、相談者の答えを引き出す質問、コーチングの展開を考えてみました💦


▶︎ 相談者が話したい「困りごと」を受けとめ、まとめると

・仕事は3年目で転職。恋愛は、好きになる人とは付き合えず、寂しさを埋めるために人と会っている感じ。趣味がなく、体力や行動力もないので休日は家で過ごすことがほとんど。金銭面も、一人暮らしをギリギリ楽しめる程度で貯金ができない。

もっとちゃんと貯金して、自炊して、有意義に暮らし、新たな出会いも探さないといけない、と思うと苦しい。

いい年になり、周囲は結婚、出産したり、仕事などに励んだりしているのに、自分だけが成長せず、何もできていないことがしんどい。 

飽き性なのか何をしても続かない。

たまに何のために生きているのかわからなくなり、漠然とした不安に押しつぶされそうになり、困っている。

このまま時が進んでいくと思うと怖くて仕方なく、なんで私はいるんだろうと思えて、困っている。 

こんな自分で、両親や祖父母に申し訳ない気持ちになる。

▶︎「困りごと」を「願いごと」に転換して、話してもらうと

・他の人も、同じような気持ちになる時があるのかどうか知りたい。

▶︎ 相談者の「困りごとのパターン」を考えてみると

  • 願いごとが叶わない、願いごとが不明確

  • 相手(自分と同じ年代の周囲の人)や状況に振り回されている

  • 「自分」に自分が振り回されている
    (注:この「自分」は、自分の気分や感情、喪失感、記憶、思い込み、心理的な症状、もう一人のダメな自分、完璧主義の自分などを指す)


🚩 ①相手の困りごと、願いごとの話を受けとめたうえで、②次の質問や展開をしてみること、を考えました

・いまのあなたと同じような年代の人は、かなり多くの人が、多かれ少なかれ、あなたの抱いているような不安を持ちながら、過ごされていると思われます。

・あなたは、「他の人も、同じような気持ちになる時があるのかどうか知りたい」と願っておられるようですが、大卒で3年程度で転職する人が多い事実や、男女ともに未婚者の割合が高くなってきている事実があることから、もっと年令が上の人も含めて、「ほとんどの人が、あなたと同じような不安を抱いている」ということが言えると思います。

それで、みなさんも、あなたと同じように悩んでいることが判明したとしたら、あなたの思いは、何か今と違ってきそうですか?

・「みなさんも、あなたと同じような不安を抱かれています」ということがわかり、あなたが、もし、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」という気持ちになれたとしたら、未来に向って、今までよりは前向きになれそうですか?

・そして、あなたが、そのような、今以上の前向きな気持ちになれそうだとしたとき、あなたが相談内容として挙げられた、次のようなことを、もし、あなたの友人が、あなたに訴えたとしたら、あなたはそれぞれの「マイナス表現」を、どのように「プラス表現」として言い換えてあげますか。

なかなか、「プラス表現への言い換え」がむつかしいものもあるかもしれませんが、がんばって、その友人のため、「それはちょうどいいじゃない。なぜなら~」と、こじつけでもかまわないので、プラスの、肯定的な意味づけをしてあげてください。

友人のために、ゲームだと思って、とにかく、「プラス表現への言い換え」ができたら、1つに付き、「賞金1万円」がもらえる、と思って、がんばって、挑戦してみてください。

その際、以下のそれぞれの項目について、「10点満点で何点の状況ですか? どういう理由からその点をつけたのですか? どうして、それより下の点数を付けなかったのですか?」という質問をすると、プラスの、肯定的な要素を見つけやすくなるかもしれません。試してみてください。

・仕事は3年目で転職→

・恋愛は、好きになる人とは付き合えず、寂しさを埋めるために人と会っている感じ→

・趣味がなく、体力や行動力もないので休日は家で過ごすことがほとんど→

・金銭面も、一人暮らしをギリギリ楽しめる程度で貯金ができない→

・もっとちゃんと貯金して、自炊して、有意義に暮らし、新たな出会いも探さないとと思うと苦しい→

・いい年になり、周囲は結婚、出産したり、仕事などに励んだりしているのに、自分だけが成長せず、何もできていないことがしんどい→ ・飽き性なのか何をしても続かない→

・たまに何のために生きているのかわからなくなり、漠然とした不安に押しつぶされそうになり、困っている→

・このまま時が進んでいくと思うと怖くて仕方なく、なんで私はいるんだろうと思えて、困っている→ 

・こんな自分で、両親や祖父母に申し訳ない気持ちになる→


・そして、次のプロセスとして、それぞれについて、「本当は、どうなりたいの、どうなったらいいの」と質問してあげてください。

・そのあと、今度は、立場を変えて、それぞれの項目につき、「本当は、どうなりたいのか、どうなったらいいのか」について、あなたの答えを言ってみてください。時間はどれだけかかってもかまいません。


・そして、最後のプロセスです。それぞれの項目についての、「本当は、どうなりたいの、どうなったらいいの」という質問に対する「あなたの答え(願いごと)が実現することが、既にわかっている」と、仮定してください。

「願いごとが実現することが、既に分っている」と仮定して、その頭になりきって、どんな小さなことでもかまわないので、「とりあえず、○○から始めます」と言ってみてください。

・以上のような作業を、時間はかかるかもしれませんが、してみてください。

そして、されてみて、思われたこと、感じられたこと、気づかれたことを、どんなことでもかまわないので、いくつでも挙げて見てください。


✅参考:回答者(海原純子さん)の言葉です💖

 仕事をして、ギリギリで楽しめる一人暮らしができるというのは、すばらしいことだと思います。そんな自分を何もしていなくて成長していない、としか思えていないことが一番の問題です。

 25歳はそろそろ「いい年」だという価値観や、「みんなと同じでなければいけない」という比較から自由になってはいかがでしょう。貯金はお金だけでするものではありません。ご自分に投資して、将来、一人でも生きていける力を少しずつ付けてスキルアップしていくことが貯金になります。そうやって自分の世界を広げていく中で、いい出会いが見つかるものです。

 長続きしないのは、飽き性だからではなく、あなたに向いていないことをしているからではありませんか。だから、集中できず続かないのだろうと思います。いろいろ挑戦してみて、自分にぴったりで、集中できるものを見つけてください。

 その際、「みんなと同じ」とか、「みんながしている」とかを考えることはありません。ふと、「これがいいかな」という、あなたの思いを大事にすることも必要です。

(読売新聞2022年9月21日)

💟新聞の人生案内の回答は一種のティーチングに当たると思います。「本人から本人の答えを引き出す対話」としてのコーチングとの違いがよく分りますので、コーチングが、より社会に認知される一助になればと思います。


✅ 以下、選択理論コーチングの補足です。

              😋 筆者独自の見解や表現も入っています.

1,相談者が満たすと幸せ感が増ず基本的欲求(ニーズ)

  • 愛所属の欲求(愛したい、愛されたい、仲間でありたい、仲間がほしい。人間関係、結びつき、親密、メンバーの一員など)

  • 力・自己価値の欲求(自分が価値ある存在でありたい、認められたい、自分を認めたい。コントロール、達成、競争、影響力など)

  • 自由の欲求(自由でありたい、自由にしたい。自立、移動、選択、創造など)

  • 楽しみの欲求(楽しみたい、学びたい、追求したい。面白い、喜び、笑い)

  • 生存の欲求(生存に必要なことを満たしたい。安心、安全、健康、生殖など)


2,選択理論コーチングの基本的な三角モデル


3,今回使った「選択理論の考え方のエッセンス」

🌻 選択理論の第1の原理 
・自分の考え方や見方、行動は、自分が自由に選択できるし、変えられる、と考えましょう。
 
・自分には、未来に向って自分が幸せになるために行動する責任がある、と考えましょう。

・効果的な行動を選択するために、「自分が満たせていない基本的欲求(ニーズ)が何か」を、自分に問いかけましょう。

・自分の行動について、「自分はこの行動を選択している(他の行動も選択理論できる)」というひとり言を口癖にしましょう。

・同じ行動をするなら、いやいやでなく進んで行動をする方が自分のコントロール感も高く自由度も広がると考えましょう。

・「自分の大切な基本的欲求(ニーズ)が何か」に気づいて、それを満たせる行動をとりましょう。

 
🌻 自分と相手の「現状(のステージ)の知覚と将来の願望」
・自分は今、人生やキャリアのどのようなステージにいて(入っていて)、未来(次のステージ)に向って何を望んでいるかを具体的に考えてみましょう。

🌻 自分の「自分」との関係
・もう一人の「自分」も、「自分なりに精一杯がんばっているんだ」と考えましょう。そして、もう一人の「自分」の心の声を聴き、応援者として励まし、勇気づけてあげましょう。
(注:ここでいう「自分」は、自分の気分や感情、喪失感、記憶、思い込み、心理的な症状、もう一人のダメな自分、完璧主義の自分などを指す)

・いやがるもう一人の「自分」を無理に変えようとしても、「自分」の抵抗を生み、自分の「自分」との関係が遠ざかるだけ、と考えましょう。

・辛い思いをしている「自分」は、どうなりたい、本当はどうありたいと望んでいるのか、「自分」の心の声を聴いてみましょう。

・もし、第3者が「今の自分」の状況だったら、自分は「その第3者」の状況をどのように考え、どんなアドバイスをするかを考えてみましょう。

🌻 自分の欲求充足
・自分が満たせていない、自分にとって大切なニーズや価値観、欲求が何か、を考えましょう。

・もし、自分の願いが実現したら、今とどう違ってくるか、そのときは、今と違う何をしているかを考えてみましょう。

🌻 現在とっている行動の自己評価と、これからの行動プラン
・自分が願っていることのために、今どんな行動をしているか、それをしていて実現できそうか、どんな新しい行動ができるかを考えてみましょう。

・「願いごとを実現するために、今、自分はどんな行動をとっているか」
「今している行動を続ければ、願いごとや欲求が満たされるだろうか」
という、自分の行動や状況についての「自己評価」を口癖にしましょう。

・「もし願いが実現したときは、今と違うこんな行動をするだろう」という具体的な行動を考えてみて、先どりしてやりましょう。そして、どんな変化があるかを見てみましょう。
 

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