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名湯と水流

名湯と言われる温泉の要素のひとつ

良い温泉とは何か。

泉質
景観
サービス
雰囲気

色々あるだろう

こういうのはどうか

水流が名湯を構成する要素のひとつだと。

とある温泉にて、ここの温泉の魅力は水流だと説明があった。
お湯の流れは単純明快。
給水口から勢いよく温泉が落ちて、反対の隅にある排水口へ流れでる。

だけではない。

流れ出たお湯は排水口に至るまでに様々な岩にあたり複雑な水流を作り出す。
常に一定方向にお湯が流れるわけではなく、別のお湯の流れとぶつかり、合流し、あるいは反発し、別の水流となる。

これはカオス現象というやつだ。
二重振り子の動きと一緒で予測ができない。

決まった位置に腰掛けた僕は、感動した。
前から、横からの複雑な水流に身を任せる。

この心地よさはまさに名湯であると言わざるを得ない。

微妙なお湯の差も感じながら今まで体験したことのない不思議な感覚をもって温泉を出た。

脱衣所でも体はふわふわとしていて、温まったからだと一緒に余韻を残している。

言われてみれば泉質なんてお湯につかって理解できるのはせいぜいアルカリ性だからすべすべするだとか、白濁してたり赤かったりある程度パターンがある。

でも、水流には無限の可能性があるのだ。

ほかの人が入湯すれば、そこでまた新たな水流が生まれる。
予測不能。

その温泉はわざと岩を突き出して、水流が発生するようにしているようだ。
人は1人までで座る場所も決まっている。

最大限各方面からの水流が楽しめる場所ということだ。

名湯の条件について新しい知見が得られたので皆さんと共有したくなったのでした。

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