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飛行機の主翼、8mもしなることを知っていますか?

飛行場でよく目にする大型旅客機の翼、8mほど上下に動くことができるそうです。8mというと、ビルの3階分程度。あの翼がビル3階分上下にしなるのです。すごい柔軟性ではないでしょうか。

これは、いわゆる【遊び】(構造上のゆとり)なんですね。時速900km程のスピードで空を飛ぶ飛行機。途中、乱気流に巻き込まれることもあります。

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そのためには、この程度の【遊び】を持って柔軟性を保つことが必要なのです。飛行機には、時速900kmのスピードにも耐えられる【強靭な構造】。乱気流に巻き込まれても耐えられる【しなやかな柔軟性】が求められるのです。

私たちの【心】も同じではないでしょうか。

生きるためには、【強い心】は大事なことです。ただ、生きて行くうえで、いろいろな【乱気流】に巻き込まれることもありますよね?

強いだけのガチガチな【心】だけでは、反発しやすかったり、壊れやすくなってしまうのです。翼と同じように、心も【遊び】を持って【心のゆとり】を保つことが大事なのです。

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以前、営業部門で働いていたとき、取引先の納期遅延トラブルが発生したことがありました。やりとりしているなかで、取引先の人から、あらたまって、「私たちの味方にはなってくれないんですか?」と言われたことがあります。私は売ることに夢中で、取引先のミスを攻撃し続けてしまったのです。

その頃、営業部門で一緒に働いていた後輩と、10年ぶりに本社部門で一緒に仕事をしたとき、「先輩は、もっと攻撃的な人だと思っていました。。」
と言われました。

営業部門に所属した頃は、周囲の人を気遣う余裕がなく、関わる人をみんな自分の思うようにコントロールしようとしていました。周囲の人からみたら、かなり攻撃的な人だったでしょう。。

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当時の私は、【心の遊び】が全くと言っていいほどなかったのです。当初、「人の心をコントロールできるようになるかも。。」と始めた心理の学びですが、学び続けるなかで、気付きがありました。

「人の心はコントロールできない」
「コントロールできていると思っているのは勘違い」
「コントロールできるのは、自分自身だけ」ということを。。

私たちが生きていくなかで、いろいろな社会の決まりを守らなければなりません。また、組織に所属していると、自分自身の価値感とは異なることをしなければならないこともあるでしょう。時には、上司と考え方ややり方などまったく合わないこともあったりするかもしれません。

そんなとき、「これはおかしい!」「こうすべきだ!」と、かたくなに自分の考え方を押し通そうとしたら、組織のなかではうまくやっていけはいけないでしょう。もちろん、自分自身の考え方を持ち合わせることはとても重要なことです。ただ、しなやかな翼をもった飛行機だからこそ、乱気流の空を飛べるように、強さ、しなやかさのバランスが大切ではないでしょうか。

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強靭な心だけを持ち合わせている人は、周りの人を跳ねのけながら、突き進んで行くことはできるはできるかもしれませんが、時には人と過度に対立したり、「この人と一緒にいるとしんどい。」と周りの人が離れてしまうこともあるでしょう。そして、しまいには、自分の心がポキッと折れてしまうかもしれません。。

社会のなかで過ごして行けば、時には乱気流に出会うこともあるでしょう。そんな社会のなかでバランスよく生きていくには、飛行機の翼のように、高速で空高く突き進んていくような「強い心」そして、乱気流に巻き込まれても、ほどよくしなる翼のように「しなやかな心」を持っておくことが大切ではないでしょうか。

乱気流に巻き込まれないように、うまく操縦することも大事かもしれませんが。。