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究極のslow food葛の根からの葛粉づくり

とろみつけに使われる葛粉、どうやって作られているか知っていますか?葛という植物はどこにでも生え、堤防や道端に育っているのを見かけたことはあると思います。でも、だれも、その根を掘り出し、葛粉をとろうと思う人はいません。

ものがない時代は、それが、大事な栄養源でした。わらびの根や、タピオカ、さらには毒のある彼岸花の根まで、人は食べてきたのです。その苦労を味わいながら、本葛の貴重さを知ろうというのが今回のワークショップ。吉野葛の本場、奈良県宇陀での大実験です。

本気の葛の根掘り、そして加工

まず、集合してすぐ山へ。
Mr. プラントハンターこと、地元の薬草名人の案内で葛の根を探しに行きます。道中のこれまでのハント話など、もう、めちゃくちゃおもしろい案内人。

夏は堤防や土手を覆い尽くすように茂っている葛ですが、冬場は地上の蔓が目印になります。

葛の蔓には鞘がついています。さすがはマメ科!


この蔓と鞘を目印に根元が太く育った葛を探します。

いつの間にか岩をどけるために必死で岩堀になっていました・・・

プロの葛の根掘りさんはこれの数倍の太さの葛根を掘られますが素人集団なのであしからず・・!さて、でんぷんはどのくらいとれるのでしょうか?

葛の根を切りわけ、洗ってから精製します。

臼と杵で繊維を砕く様子はちつきのよう。

繊維を細かくして、人力でもみだします。


晒で濾し、上澄みを捨てては沈殿させる作業を5 回~6 回繰り返します。

次の日。
沈殿させた時間によってこれほど差が。

さっそく、そこに沈殿している葛粉でくずもちづくり。
一番精製度の高い葛と、粗い葛の根の繊維がまじった茶色いくずもちと2 種類食べ比べ。

アクは抜けているけど、甘草のような根の風味がしっかり残っていて、薬膳のようなくずもちができあがりました。こちらの方がおいしいという声も!

たぶん、今年もやります!冬に!

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