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【想像もつかなかった未来予想図】

自分にまったく自信が無かった中学時代、誰かと付き合うなんて、僕には想像すらできませんでした。

そんな僕の初恋は中学二年生。

合唱部の女の子で、長い髪をポニーテールにした、まさにマドンナのような存在でした。

その女の子には彼氏がいて、その彼氏とキスをしたと聞いた時、胸が締め付けられるように苦しくなりました。

なんだこの感覚は?

もしかして、これが恋なのか?
僕の初恋は、想いを告げることすらできずに、失恋で終わりました。

そんな僕が高校で本格的に演劇を始め、入部と同時に部長になり、演劇部を存続させるために必死に努力をした結果、高一の秋に開催された演劇コンクールの頃には、南河内地区の高校演劇では、ほんの少しですが注目される存在になっていました。

学生時代にモテるのは、カッコいい奴、運動ができる奴、勉強ができる奴。
結果を残している彼らに共通しているのは、自分に自信があるということです。

ルックスにも、運動にも、勉強にも、すべてに自信がなかった僕でしたが、演劇のおかげで少しだけ自信を持てるようになってきました。

イラストレーターの326さんの詩に、こんなのがあります。

「自信は、自分を信じればモテます」

これは自分を信じれば、自信が持てるし、モテるようになるというもの。

死ぬまで独身かもしれないと怯えていた僕でしたが、演劇を通して、少しずつ自信がモテるようになりました。

同じ演劇部の中に、明るくて優しくてよく気がきく女の子がいました。
ドリカムが大好きで、みんなから好かれる気立てのいい女の子。

いつも彼女は、僕のサポートをしてくれていました。
いくら恋愛にウブな僕でも気付くほど、彼女は僕のことを気遣ってくれていました。
ここまでしてもらって、自分から告白しなければ男が廃る!

高校一年生のクリスマス。
僕に手袋をプレゼントしてくれた彼女に、思い切って告白をして、それから付き合うようになりました。

中学時代には想像もつかなかった未来予想図が広がっていきました。
演劇がまた一つ、僕に奇跡を起こしてくれました。

ドリカムを聴くと、いつもあの子のことを思い出します。

つづく

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