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【役者を続けていくために】

19歳の時、『風のピンチヒッター』の初演を東京の新宿モリエールで観た時の衝撃は、今でも覚えています。

この公演の後に行われたオーディションでランニングシアターダッシュに入団し、19歳から劇団が解散する27歳まで所属していました。

『風のピンチヒッター』は、弱小の高校野球部を舞台に繰り広げられる、青春エンターテイメント。

〈あらすじ〉
大阪府立第三高校野球部は、部員がたったの二人きり。
三年生でキャプテンのイサムにとっては、次が最後の夏。
このままでは念願の初勝利どころか、出場さえも危ぶまれる。
そんな野球部を救うかの如く、颯爽と現れた転校生。
元いた学校の野球部では、スーパーエース。
プロのスカウトも注目しているという実力の持ち主。
彼さえ入部すれば、辞めた部員達も戻って来るはず!
イサムは、期待に胸を躍らせていた。
そして今、夢は現実に!
しかし・・・。

この作品は、劇団時代に3回、そして佐藤太一郎企画でも2回上演しました。
劇団ではサイゴウという不良ピッチャーやオキタというライバル校の監督を、佐藤太一郎企画では主人公でいじめられっ子のミナミという役を演じました。

佐藤太一郎企画での初演は、2014年。
道頓堀にあるZAZA HOUSEというキャパが130人ほどの小さな劇場で、5回公演で650人ぐらいのお客様がご来場下さいました。

それから3年後の2017年。
再演の劇場は、笑いの殿堂なんばグランド花月。
キャパは858人、2回公演で1700人以上のお客様がご来場下さいました。

以前のコラムでも書きましたが、なんばグランド花月で上演するのと、他劇場でやるのとでは、吉本内での注目度は雲泥の差です。

自分の商品価値を上げるには、何をしなければならないのか?
会社に利益をもたらさなければ、吉本内での商品価値が上がるわけはありません。
商品価値がなければ、続けていくことはできなくなります。

役者やエンタメを続けていきたいからこそ、価値やお金について真剣に向き合うようになりました。

つづく

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