【いつの日か輝くために】
新喜劇には、100人以上の座員がいます。
新喜劇に入団したからといって、すぐに芸人や役者の仕事だけで、食べていけるようになるわけではありません。
僕も27歳で新喜劇に入団しましたが、31歳になるまでは、父親の眼鏡屋で店長をしながら、新喜劇に出演していました。
新喜劇は毎週新作を上演しているので、毎週オーディションのような感じです。
今は、NGKと祇園花月の2館で新喜劇を上演していますが、僕が入団した頃は、NGKでしか新喜劇を上演していなかったので、劇場出番をもらうだけでも大変でした。
そんな中、新喜劇座員の中で、突き抜けようと思うなら、自分の得意な部分を、とにかく伸ばし続けるしかない。
僕は佐藤太一郎企画という演劇のイベントをやり続け、役者・佐藤太一郎という存在を知ってもらおうと思いました。
佐藤太一郎企画その3は、『今宵の月のように』という、エレファントカシマシの曲を題材にして、ヤクザと幽霊の妻の純愛物語を、コメディチックに仕上げて作りました。
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くだらねえとつぶやいて
醒めたつらして歩く
いつの日か輝くだろう
あふれる熱い涙
いつまでも続くのか
吐きすてて寝転んだ
俺もまた輝くだろう
今宵の月のように
『今宵の月のように』
byエレファントカシマシ
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今も変わらず、あの時と同じように、いつか自分にも、輝く瞬間が来ると信じて、作品を作り続けています。
この作品を上演したのが、2012年の3月。
この頃から、あることをキッカケに、一人旅をするようになり、さらに加速度を増して、演劇作品を作っていくことになります。
そのキッカケとは・・・。
つづく
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