人に教育できる人間とは、どんな人間なのか?
人は得てして、「自分がうまくいったことが全て正しい」と思いがちである。
「自分がうまくいったことが全て正しい」なんて甚だ思い上がりであり、傲慢な考え方。ということに気づいている人間が業界に少ない。って話。
例えば、後輩に先輩が仕事を教える時に、「俺はこうやってきた」「昔はそうだった」という言葉がよく聞かれる。
もちろん、その人はそのやり方でうまくいったかもしれない。それは明確な事実。
でも、それって人によって向き不向きが存在していて、うまくできる人とできない人がいる。
視覚優位な人、聴覚優位な人、感覚優位な人がいるように、本を読むこと一つとっても、読む方が頭に入る人、聞く方が頭に入る人、映像で見た方がいい人と分かれる。
世の中に成功法則の本があふれているのに、成功者が圧倒的に少ないことからもそれはわかる。
つまり、‘‘うまくいった方法‘‘なんてのは、あくまでその人がうまくいった方法であり、正解はそれだけに限らない。
東京から北海道に行くにはどうすればいい?
極端な話、東京から北海道に行くには、飛行機、新幹線、フェリー、車、自転車、徒歩…と様々な方法で行くことが出来る。
「自分は新幹線で北海道まで行ったから、絶対新幹線がいいよ!」
と言われれば、「え、時間もったいないから飛行機がいい」って人もいるし、「自転車が好きで日本回りたいから、自転車で行きます」って人もいる。
東京から北海道に行くだけなら、「どうぞお好きなように」と思えるのに、問題は仕事になると‘‘絶対新幹線じゃなきゃダメだ!‘‘と言い張る人間がいること。
もちろん作業レベルで、「圧倒的にAよりもBの方が早いから、Bにしなさい」ということはあると思う。
でも、もっと大きなくくりで仕事を見たときでも、自分がやってきた方法が正しい。と思い込んでる人間が多すぎる。
後輩に教えた方法がピタッとハマれば、言うことはないけども、そんなことは絶対まれである。だから先輩から後輩に仕事を教える時は、その人に合わせたやり方を提案してあげるべき。
さらに言うなら、それが出来る人間が本当に仕事を教えることが出来る人間だと思う。
「自分は北海道まで新幹線で行ったよ。だけど、君はじっと座ってるのが好きじゃないなら、車で行くのもOK。ただし、けっこう時間かかるし疲れちゃう。あとは、手っ取り早いのは飛行機に乗ることだよね。費用はちょっとかかるけど」
こんな風に‘‘その人に合わせた教育‘‘を根気強く教えていくことが出来る人。
Aを教えて、ダメならB、それでもだめならC…と何回も教ることの出来る人間が最強。
そうなるために自分も、自分がたどってきた道を振り返って、ほかにどんな方法があったか?人はどうやって歩いてきたのか?ということを考えたり勉強するのも、必要なことだと思う。
ゆえに、「自分が行ってきたことが全て正しい」なんて思い上がりで、傲慢な考え方だよ。と。
昨日シェフと話していて、そんなことを思った。笑
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