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古民家で暮らそう!④「買っちゃう!?」

篠山方面をあれこれ車で回っているとあっちこっちに空き家があるので、その都度「あっ、あれ空いてる!」とか「あんな感じの家がいいな~」とか「こういう立地が最高」などなど、夢はどんどん膨らむばかり。そういうのを見ていると、なんだかあっちこっちに候補があって、簡単に気に入った物件が見つかるような気になっていました。

…がしかし、空き家があるのと実際に物件として出てくるのとでは全く状況が違っていて、自分たちが望んでいるような物件にはなかなか巡り合うことが出来ませんでした。それに、古い家の賃貸というものそのものがほとんど無くて、物件を見に行くというところにすら、辿り着けない状態。
不動産屋であれこれ話を聞いてみると、田舎の家は固定資産税も安いし、比較的裕福な家が多くて別に空き家を売らなくても困っていないところが多かったり、すでに代が変わって誰が持ち主なのかも分からないような物件も多いということでした。
それに家を売りに出すと「あそこの家はお金に困っているのね」と言われたりすることもあるみたいなので、いろいろな事情があって、空き家でも売りに出していないというものが多いそうです。

予想外の展開だ…(今思うと、それぐらい容易に予想できるのですが)。能勢のときも生瀬のときも、すんなり気に入った家に巡り会えたので割と簡単に考えていたのですが、物件を見に行くとかいう前の段階で頓挫してしまいました。

篠山の河原町通り
篠山城跡周辺の町並み

そういう訳でちょっと考えを変えて、「そもそも中古住宅っていくらぐらいで売ってるものなんだろう!?」と思って調べ始めてみると、何やら古民家風のものが700万だったり、ボロボロの家が300万であったりするではありませんか!しかも、モノによっては200坪とか300坪とかの土地が付いていたりします。
仮に月5万の家賃物件を借りて生活をするとしたら、年間60万。掛ける5年で300万。生瀬の家賃&駐車場代が年間¥1,422,000が5年だと711万!今から5年間、それまでの家賃&駐車場代を払い続けるつもりでいたら、「これって賃貸どころか、余裕で家が買えるんじゃないだろうか!?」と今更ながら初めて思うようになりました。
まるで瓢箪からコマのような話ですが、「家を買う!」という頭に一旦切り替わると、持ち家だと自分の好きなように家を触れるし、いったん払い終えてしまうと後は年間¥1,422,000が貯まり続けていくような気がするし(実際には修繕費とかいろいろかかって、そう単純にはいかないだろうけど)、なんだか良い事づくめのような気になってきました。

しかし、現実はまたしても思うようにはいかず、賃貸よりは売り物件の方が圧倒的に数は多いけど、やはり絶対数が少ないので篠山では思うような物件に巡り会うことができませんでした。1,500万とか2,000万近くの物件なんて手が出ないし、逆にきれいにリフォームされ過ぎていておもしろくない。ボロボロだったら自分で天井を抜いたりすることができるけど、最初からきれいになっていたら、ぶっ壊すにはちょっと勇気がいります。
それに、篠山はやはり大阪に出るには便利な場所なので人気があるらしく、「いいな~」と思う物件があると、あっという間に商談中になってどんどん売れていってしまいました。大阪まで快速が通っているし、結構、夜遅くまで電車が走っているので、篠山から大阪に通勤している方もたくさんいるみたいです。
一度などは、妻がネットで新着物件というのを夜中に見つけたので、翌日の営業時間9時すぐに電話をかけたのに、もう商談中で売り止めになっていました。

物件巡りの途中で見かけた古民家を活用したレストラン

中古の民家がこんなにどんどん売れているなんて予想もしていませんでしたが、賃貸のみならず、売買物件でもまた、なかなか物件を見に行くというところまで辿り着くことができませんでした。
280万という破格の家があったので、見るだけでも見てみようと思って不動産屋に電話をしてみると、「リフォームで倍以上の金額がかかりますよ」と言われて撃沈(これも、今思うと当然の話ですが)。見学希望の電話を入れたら不動産屋は喜んでホイホイ見せに行ってくれると思っていたのですが、実際には、買い手のニーズに明らかに合致していない物件は案内さえしてもらえないことも多々あるということも分かりました。

「家って出会いのようなものなので…」とよく言われていますが、一度引っ越しを考え始めると、何だか毎月毎月家賃が無くなっていくのがものすごく勿体ないような気になってしまいます。
部屋の模様替えすらする気にもならず、無理矢理テンションをあげて庭の草抜きをしてみたりしていましたが、やはり気持ちはすでに次の生活へと傾いていますので、なんだかとても無駄な時間を過ごしているように感じていました。運命の人と、いや、家と巡り会うのを待つしかありません。

紅葉がテーブルのガラスに写って、とてもきれいな庭でした

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