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#160 読書録 同志少女よ敵を撃てvol.1(1-3章)を読んで何ができるんだろうと考えさせられた話

こんにちは!けーたです。

今日からは同志少女よ敵を撃てについての読書メモを投稿します。

昨日は戦争と哲学を読み、戦争というものに時間軸を当てて、そこに哲学がどのようにつながっているか全体感を学びました。

その戦争について学んだ流れからか、読書メンターにおススメされており、自分の机の読書待ちのエリアに置かれていたこの本を読みだしました。

昨日書いた戦争と哲学の読書メモはこちら。

正直、今回の同志少女よ敵を撃てと比較すると個別具体の現場で行われている無慈悲さなどは全く感じません。冷静に戦争の歴史と構造を知るには最適です。

視点、視野の違いで戦争という事実が言語化されているだけで、戦争というものにアンテナが立っている今の自分にとってはどちらも大事な学びです。

ただ、今読み始めているこの本は、ロシア側の立場に明確に立ち、ミクロな世界から戦争の悲惨さを紡いでいるので感情が移入しやすく精神的にはきついです。

という事で、ここからは精神的に抉られはするのですが、文章を目で追うと勝手に絵が浮かんでしまうぐらい、世界観が描きこまれている「同志少女よ敵を撃て」の最初から第3章まで読みましたので、そこの部分について触れていきます。

第1~3章までを読んでの全体感

冒頭にも何度か書いているのですが、戦争の無慈悲さがこれでもかとミクロの世界で展開されていきます。そして所々にこの救いようのない戦争を生み出しているマクロな状況も説明されバランスが絶妙です。

この本の表紙はアニメ調で書かれているので何となく第一印象が少女のイラストで固定されており、想像を超えてくる凄惨な画像でも輪郭をボヤかしてくれる効果があります。

なので、まだ読み進められます。

もし、これがイラストではなく、リアルな女性の写真とかであったのならば、頭の中のイメージが強烈過ぎて読み進められないぐらい悲惨です。

塩狩峠などを読んで知った、汝敵を愛せよという考えが成立できない世界があるのだろうなと、何となく納得してしまった。

内容としては、できる限り触れないが、構造だけで自分の頭の整理の為に書いておくと、
・主人公の少女のすべてが蹂躙され焼き尽くされる。
・狙撃手として死に物狂いで鍛えれ、少数の仲間ができる
・大切な仲間であっても戦争であれば、一瞬で粉々に砕け散る
・戦争を体感し、理解しあえない世界に気づく

そんな流れ。書けば書くほどこの本を陳腐化してしまうので、例え構造であっても内容に触れるのはこの辺で終わりにします

どんな人におススメか?

今のロシアウクライナ戦争や、なんで世界における戦争って無くならないのだろうと?純粋な問いを立てられる人。

または、戦争のない世の中を造るにはどんな事をすればよいのか?など考えたことがある全ての人の読んでもらいたいとおススメしたくなる本です。

面白いですか?と聞かれれば間違いなく「この本おもしろいですよ!」といいたくなるのですが、この本に面白いという表現はふさわしくないなと。

ただし、良い本なのは間違いないのですが、自分の表現神経でこの本の魅力を伝えることは難しいです。

だれか、この本の魅力を余すことなく伝えられる端的な表現があれば教えていただきたいです。

なんとも言えないが頭に残ったフレーズ達

「殺せ」口にした途端、その言葉は内面化されていった

昔、夢見ていたお互いの大義をもって戦争をしている国同士の人たちが、最終的にはお互いの事を理解し手を取り合う理想を持っていた。

それが、様々な戦争の現場の経験を経て、相手を殺す意思をもち「殺せ」という言葉が口から出た時に、これまでの理解しあえるという思想が塗り替えられていく様が描かれており、何とも言えないものが心に残りました。

これが起こってしまう構造において、どうやって個人の私怨を束ね合わせた戦争における負の連鎖を断ち切ればよいのか見えなくなってしまいます。

どうすればいいのか?という問いを抱え続け、少しづつでも行動につなげる。それしか思いつかない。

では、具体的何ができる。本を読んで得る事ができる問いです。

まとめ

マクロとミクロの視点でこの当時のナチスドイツに対するロシアの内情を知る事ができ、現在のロシアvsウクライナのニュースにて完全にバイアスがかかってしまっている自分の脳に新しい角度の刺激をいれて揺さぶるのに本当に良い本だなと思います。

是非この本を手に取り一緒に自分たちでできる事は何なのか話をしてみたくなりました。

といことで、誰かの選書の参考になれば幸いです。

ではでは



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