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格差社会

私の財布にはいつも、わずかな小銭と限度額超過の使えないクレジットカード、たくさんのポイントカードが入っている。
もちろん、給料日翌日もほぼ変化はない。

仕事をしていない訳ではない。
平日は朝から夜まで工場でそれ以外の日はドラッグストアーでバイトをしている。つまり年中無休で働いているのだ。

工場は契約社員、ドラッグストアーはパートだ。どちらも最低賃金である。工場だけでは食べていけず悪いとは思いながらもバイトをしている。

今までは人がどんなに着飾っていても財布にいくら入っていようと気にならなかった。知らなかったし知ろうとも思わなかった。

ところがバイトでレジに入ると嫌でも目に入る。綺麗な服を着て髪も爪もお洒落をしたお客様。毎回「足りるかな?」とギッシリつまった財布をだすお客様。

それとは反対にギリギリの金額を握りしめ買い物にきてくれる方。

同じ人間だし、同じ町内に住んでいるのにどこが違うんだろう。不思議に思う。

私はこの先もずっと綺麗な服を着て買い物なんてできないと思うし、したいとも思わない。お下がりの服で十分だしTシャツにジャージだっていいと思っている。お洒落だって面倒だ。
ただ少しは余裕が欲しいと思う。あと少しで工場の契約が満期となり仕事が1つ減る。これを機会に何か勉強をしてスキルをあげたいと思っている。格差社会の最底辺の生活から1段か2段はあげたい。


作品は観る者がいないと成立いたしません。観る者が1人でも成立いたしますが多ければそれだけ物書きという者ははりきるのです。観る者が育てるという役を選んでくれたなら物書きは安心して書くができるでしょう。