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[閉鎖病棟入院日記17]嘔吐恐怖症の治し方

朝起きたら吐き気がきた

昨日は朝食を食べた後に吐き気がきましたが、今日は朝食を食べていないのに吐き気がきました。

とりあえずヒゲを剃って顔を洗っていたら、なぜか吐き気が限界まで達してトイレに駆け込みました。

ゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロゲロ

10回以上吐きました。吐いたと言ってもお腹の中には何も食べ物がないので出てくるものといえば胃液だけでした。

ちょうど朝食を配っている最中で、看護師から朝食を手渡されましたが、とてもじゃないが食べれる気配がしなかったのでそのまま下げるように言いました。

吐き気の歴史

私の場合はストレスがかかると胃に負担がきます。

小学生の時にいじめられていた時は、学校に行こうとすると吐き気がして、登校中に何回か吐いたこともあります。

元々の体質的に胃が弱いのだと思います。

また中学生の時は2年から部活の顧問が代わった結果、練習が厳しくなって朝練の前は吐き気が常にありました。

練習の最初に10分くらいかなり速いスピードで走るのですが、走り終わった後は吐き気が止まらず何回かえずくことがありました。

私の人生は常に吐き気と共にあった気がしています。

嘔吐恐怖症の克服方法

インターネットを見ていると、パニック障害を持っている人の中に、私のように吐き気に悩まされている人が多いようです。

吐き気があると目の前のことに集中できないですし、「もし人前で吐いてしまったら」と思うと怖いですよね。

私も一時期は吐くことが怖くて行動が制限されることがありました。

しかし今では不思議と嘔吐が怖くなくなってきました。

きっかけとしては満員電車の中でパニック発作が起きて吐きまくってから吐くのが怖くなくなりました。

パニック発作が起きるともうほとんど我慢する暇もなくひたすら吐き続けることになります。

もうほとんどマーライオン状態です。

わたしの近くにいたおばさまは満員電車の中で、なんとか私の吐瀉物が体にかからないようにしようと身を捻っています。

しかし吐きまくっても誰も心配してくれないし、基本的には何も起こりません。

そうなると、「人前で吐いても大したことにはならないじゃん」とわかるんですよね。

吐くのが怖いのは「吐くのを我慢しているから」です。

もう我慢できない状態で、人前で吐きまくってしまう経験があると嘔吐恐怖症は吹き飛んでしまいます。

森田療法

森田療法という、不安障害やパニック障害の有名な克服方法があります。

治療の仕方としては「恐怖突入」といって、あえて苦手な場面に突っ込んでいって、「ありのまま」を味わうそうです。

認知行動療法に似ていて、恐怖を感じる行動をしてみても大丈夫だったことを繰り返し体に覚え込ませるのだそうです。

私の嘔吐恐怖症を克服した方法は、自然と森田療法みたいな治療法をやっていたのかもしれません。

不安に思うことの9割近くは実際には起こらないと言いますが、私の経験から言うとむしろ「実際に起こってしまっても大丈夫」です。

不安に思うことが実際に起こってしまっても、日本という安全な国なら命まで取られるリスクはほとんどありません。

不安を克服する方法は「不安に思うことを実際にやってみる」他ないと思います。

「意外となんとかなった」という経験をどんどん積むことで世界がひらけていくことでしょう。

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