[閉鎖病棟入院日記]精神科の病気別カースト順位

閉鎖病棟に入院していると、病気別で患者間の中にもカーストが存在することがわかってきます。そこで今回は私の独断と偏見により病気別カースト順位を発表したいと思います。

カースト最下位:自閉症

私が知っている自閉症の方はそもそも普段から歩き方が明らかにおかしいです。一歩一歩、飛んで跳ねるような歩き方をしています。

さらに、どうでもいいことを逐一ナースステーションのスタッフに報告に行くのでウザがられています。

また、「すいません、すいません」と言うのが口癖になってしまっているので、我々患者からも舐められており、一部では裏で嘲笑の対象としている者もいます。

性格自体は悪い人ではないのですが、明らかに常人とは変わった行動や思考を見せることが多く、スタッフや患者から迷惑がられていることは確かです。

協調性が大切にされる日本では自閉症に対する差別がひどく、就職もままならないでしょう。よってカーストは最下位です。

カースト5位:統合失調症

統合失調症の人の言っていることはしっちゃかめっちゃかで何を言おうとしているのか全くわかりません。

作業療法の一環で患者同士の話し合いの場が設けられることがあるのですが、統合失調症の人が話し出すとみんな顔をしかめます。言っていることの意味を汲み取るのがとても難しいからです。

Aという話題について話し始めたかと思えば次はBという話題に飛んでしまい、話の行き先が全くわかりません。おそらく本人も頭が整理されていないのでしょう。

論理的な話し方をできないという点で社会復帰はとても難しいでしょう。ただ、喋らなければ健常者と同じ行動をしているという点でカーストは5位です。

カースト4位:双極性障害

私が知っている双極性障害の患者は気分の日内変動がとても激しい方です。1日の中で気持ちが昂ったり逆に鬱っぽくなったりするようです。

希死念慮も頻繁に発生するようで、作業療法中の散歩で希死念慮が出て、自殺防止団体に1時間近く電話してしまったという話も聞きました。

また、躁状態を自分で把握するのが難しく、医師が判断しないとわからないそうです。躁状態の後にはそれまで活発に動けていた反動で鬱になることが多く、一日中寝ていることも多いそうです。

ただ、コミュニケーション能力は比較的高く、作業療法の際には司会を任せられたりもしています。症状が安定すれば仕事につくこともできると思うのでカーストは4位です。

カースト3位:摂食障害

ここからはまだマシな部類ですが、摂食障害の患者は一目で見てわかります。栄養剤を点滴で繋ぎ、体がガリガリに痩せているからです。

ただ、コミュニケーションには全く問題がなく、意思疎通は円滑に行うことができます。ただ、喋り方に覇気がなく、表情も乏しいといえめす。

歩くスピードも健常者の1/2くらいのスピードで、何かあるとすぐに疲れてしまうようで座り込むことが多いです。外見や行動に症状が現れてしまっていてかわいそうだと思います。

摂食障害は治すのがかなり難しいと言われていて、健康な見た目を取り戻すには時間がかかります。社会復帰するにもそれなりの時間がかかるでしょう。

しかし、希死念慮がある人は少ないようで、自殺の心配はなさそうです。病識が浅い人にはただ単に少し元気がない人のように見えると思います。

病気が改善すれば社会復帰も可能だと思うので、カーストは3位とさせていただきました。

カースト2位:うつ病、不安障害

うつ病や不安障害はどちらかというと内因性の疾患というよりもストレスが原因でなってしまった人が多い印象です。

元々そうした気の弱い人が多いというのは確かだと思いますが、コミュニケーションなどは全く問題なくできるようです。

かくいうわたしもこのカーストに所属しています。看護師や患者同士の評判もよく、特に看護師からは良くしてもらっています。

また、カースト2位としたのは治る可能性がかなり高く、社会復帰も可能な病気だからです。ストレス性のうつ病であれば1年も休めばだいぶよくなってきます。

不安障害であっても、認知行動療法や不安を抑える薬を頓服で使用するなど工夫していけば、なんとか仕事をすることができるようになるでしょう。よってカーストは2位です。

カースト1位:ADHD

そもそもADHDで入院する人はほとんどいません。少なくとも私は今のところ見たことがないです。

人間として生きていく上で誰しもADHD的な部分はあり、それはスペクトラムのようになっていて当てはまる人の範囲がとても広いです。精神科にかかっていない人も多くいると思います。

また、ADHDの治療薬にはストラテラやコンサータといったかなり効果的な薬が存在しており、治療をしやすいことは確かです。

社会参加できる可能性の高さや治療可能性の高さからいって、カーストは最上位に位置することは間違い無いでしょう。