M1の感想日記
M1には、夢がある。
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こんにちは。
昨日、M1があり、敗者復活から見させてもらい、決勝、そしてGYAOでの参加者の感想と、午後はほとんどM1に時間を使うという日を過ごさせてもらいました。
間に、天皇杯の決勝を見て、槙野選手の劇的ゴールで幕を締め、
ACL出場を手に入れよかった、と胸を撫で下ろしていましたが。
個人的に、ハライチは、ラジオのリスナーとして何年も毎週楽しませてもらい、
夜寝る前に、澤部さん、岩井さん、それぞれのエピソードを聞いて寝るという習慣にもなっており、とても愛着があるコンビです。
今年は、単独ライブもオンラインですが、鑑賞させていただき、
M1で出すであろう、初出しの漫才も見ていて、
敗者復活から勝ち上がり、新しいハライチの形を見せて欲しいと願っていました。
そして、敗者復活、僅差ではありますが、岩井さんが半分以上黙るという漫才ではあり得ないパワープレイの漫才の新作を見せ、無事通過し、とても嬉しく感じました。
金属バットもとても面白かったですが、アウトローすぎて、まだ地上波に早いのではと思ってしまいました(笑)
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さて、本番です。
結果はご存知の方が多いと思いますが、錦鯉が、優勝。
50歳でのM1優勝という、過去ではあり得なかった年齢での快挙に、
審査員も涙して感動する、とてもハッピーな終わり方だったのではないでしょうか。
決勝の第一線は、どの組も面白く、レベルが高い漫才だったかと思います。
話題になっていた、ランジャタイモも、ネタの内容はぶっ飛んでましたが、
ちゃんと多くの方が笑えるような要素を詰め込み、ちょうど良いネタで戦っていたので、最下位ではありますが、全く点数は低くなく、例年だったらもっと順位が高かったかもしれません。
敗者復活のハライチは、ネタは面白かったですし、
澤部さんではなく、岩井さんが笑いのポイントになるという今までの漫才のシステムを良い意味で裏切る新しいハライチでした。
単独ライブでも一番笑いが多かったので、このネタで来るかと思っていたので、期待通りでした。
一度目の、岩井さんの発狂は、笑いにちゃんと繋がってましたが、そこから長かったかなという印象です。
3回、4回と同じパターンをやり、それが笑いの増幅ではなく、飽きにつながったのかなと。
ノリボケ漫才だと、澤部さんが、同じパターンでも、笑いを増幅させるボケを繰り返せるのですが、岩井さんメインになると、その手数が少なかったかなと。
2回くらいでやめて、そこから、澤部さんがキレるパターンに転換すれば、新たな笑いにつながったのかなと、素人目に思いました。
結果は残念でしたが、岩井さんの清々しいコメントとセリフを聞いて安心しました。
今週のハライチのターンのラジオで二人の後日談をゆっくり聞きたいなと思います。
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ゆにばーすも好きなコンビでしたが、二人の漫才のパターンは技術的にとてもうまいのだけれど、裏切りがなく、予想を上回る展開がないのが残念でした。
ハラさんが女を見せて、川瀬名人がそこに振り回されるパターン以外も見てみたいなと思います。
真空ジェシカは、知らなかったコンビで、一番意外性と面白さを組み込んでいたので、来年以降期待です。
オズワルドは、一本目のネタは点数通り、一番全体でよかったネタでした。
二本目のネタ選びが、悔やまれるのかなと思います。
インディアンスは、アンタッチャブルのザキヤマさんの面影がずっと個人的に抜けないので、少し苦手ではあります。
ボケ数も多くて面白いのだけれど、ザキヤマさんと被って見えてしまうのが毎年抜けないです。
最後に、もも。
昨今の流れで、誰も傷つけない漫才やネタが増えてきた中で、
お互いを傷つけ合う、殴り合い漫才という、時代の流れに逆行しているのが、面白すぎました。
個人的には、インディアンスより、ももの方が上だったなと思います。
まだ若手なので、来年以降に結果を期待したいなと思います。
あの、ももの漫才スタイルは、これから流行っていくかなという素晴らしいシステムだと思います。
「何でやねん?」
「牛乳石鹸顔やろ!」
「ズレてます?」
「違法ダウンロード顔やろ!」
「違法ダウンロード顔って何やねん!」
あの積み上げ方式の漫才スタイルは、一個ドカンとハマれば優勝もおかしくないなと思います。
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ハライチの岩井さんが、GYAOの決勝進出者の感想のところで、
「決勝まで行って俺、35歳で青春してるなと思っていたら、50の大人が、もっと青春していた」
という言葉が、今回のM1を物語っていたのではないでしょうか。
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「漫才」はプロの技術であり、素人がとやかくいうものではないのですが、
素人なりに、考えることや考察することは重要だと思うのです。
なぜか?
それは、プロは、圧倒的に、素人である人たちに支えられて、仕事が成り立っているから。
M1は毎年みさせてもらい、何度も過去のM1を見返します。
オードリーも、ブラマヨもサンドイッチマンも、多くの芸人が、M1で世に知られ、輝きを放つことができる入口です。
そんな素晴らしい夢が詰まった舞台に、あれこれ言いたくなるのは、ファンとして、大事なことなのかなと思います。
ただの誹謗中傷や否定、
自分がつまらない、面白いことに気づける観察力ないくせに否定する人は、
見取り図ふうに言えば、あたおかな人たちです。
漫才は、二人の話芸だけで、観客を笑わせる、感情を揺り動かす、とんでもない技術だと思います。
だからこそ、お笑い芸人、という人たちは、本当にすごいなと思いますし、
技術がある人は、本当にリスペクトします。
審査員は、全員すごい責任を持って取り組んでいて、人の人生を左右する大役なので、ぜひギャラは多く弾ませて欲しいなと思います。
初出場が多く変則的なコンビも多いため、荒れると言われていたけれど、
蓋を開けると、今年は、番狂わせがなく、穏やかなM1だったのかもしれません。
錦鯉という、コンビ歴は短いが芸歴は大ベテランのコンビが優勝したのが、それを物語っているかもしれません。
M1は、夢を与える場所であり、叶える場所。
それって、素敵やん。
と、創設者も今回も言ってるんじゃないかなと思います。
たくさん、笑わせていただき、楽しませていただき、ありがとうございました!
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