見出し画像

【8】発達障害の私が翻訳者になって気ままな在宅で自由に生きるまで

翻訳者にとって語学力以外に重要なこと

英語を使って仕事をしたい人の中には、何年間もずっと勉強している人がいます。翻訳の世界でも、ずっとトライアル(翻訳の仕事を取るためのテスト)を受け続けている人がいます。

もちろんどんな世界でも、基礎的な力は必要であり、それなくしてはきちんと立ち上がることはできません。でも、英語を仕事にする世界に身を置いていると、努力の方向性って大切だなあと思うことがあるのです。

言葉とは、何らかの思いを乗せる舟のようなもので、結局のところ、何を乗せるかが重要になるのだと思います。今回はそのあたりについて書いてみます。

〜〜 このマガジンの目次です 〜〜

【1】はじめに 〜どんな人に向けて書いたのか〜
【2】発達障害が見つかったきっかけ…それは瞑想の先生
【3】発達障害が判明してからがスタート
【4】5年間のブランクから脱しようとするも、ブラックに落ちる
【5】プログラミングスクールの落ちこぼれ 
【6】3つのスキルをかける。100万分の1の人材になる方法
【7】
日本人が英語を使う仕事をするならTOEICは避けられない
【8】翻訳者にとって語学力以外に重要なこと<< this note!

【9】ツールの使いかたを学ぶには派遣はおすすめ
【10】メンタルのコントロール

英語(でも他の言葉でも)が好きだから翻訳の仕事をしているという人は、ときどき、語学の勉強の罠にはまります。言葉とは奥が深く、究極的に別の言語は別の世界であり生態系なので、完璧に別の言葉に訳すことはできません。だからこそ、楽しいし、終わることのない探求なのです。

しかし!お仕事と考えた場合は、締め切りがやってきたらなんとか形にして乗り切るという割り切りも必要です。仕事として翻訳をした人は誰でも、時間が迫る中、頭の中がちりちりするような気分で、なんとか破綻のない文章に仕上げて納品したことがあると思います。

そしてさらに、慌てて納品したため思わぬ凡ミスをしてしまい、後悔のホゾを噛むということも…。

これは、英語の「勉強」を続けているだけでは決して体験することができない修羅場です。私が思うのは、たとえばTOEICで800点くらい取れるようになったり、翻訳スクールで半年や1年ほど勉強したらどんどん実地で経験を積んだほうがいいということです。

どんなに勉強しても「修羅場」の経験を積むことはできません。でも、仕事とは、どれくらい修羅場をくぐり抜けてきたかという経験値を重ねていくことではないでしょうか?

翻訳の仕事にあこがれて、何年間も勉強を続けている人を見ると、小さな仕事でも、単価の安い仕事でも、なんでも受けて実地の経験を重ねたらいいのにと思います。

翻訳の仕事をスタートしたら

フリーランスの仕事は、大きな案件を受注したらしたで忙しくてへとへとになるし、仕事がなければないで精神的に参ったりします。

そんなわけで、空き時間を作らないようになるべくぎっしり仕事を詰めてしまうことになりがちなのですが、中長期的に見た作戦を練ることが必要です。

キャリアを長期的に発展させるにはどうすればいいのか

仕事でもプライベートでも、インプットとアウトプットのバランスを念頭に置く必要があります。忙しく仕事に追われる時間はアウトプットです。仕事を始めたばかりだと、アウトプットの時間ばかりになってしまいがちですが、先細りにならないためには、インプットについても忘れることはできません。

新しい分野の翻訳ができるように勉強することも重要なインプットです。新しいジャンルの可能性が広がると、新しい仕事のチャンスも広がります。

さらに、日本語という基礎力を磨くということは、遠回りなようでいて、実はなかなか効果的な学習だと思います。仕事で疲れているときに、分厚い話題の新刊書や、古典の教養書を手に取る気持ちにはなかなかなれませんが、自分が扱う言葉というツールの幅を広げ、深みを増すためには、読書というのは破格にリーズナブル(時間的にも金銭的にも)な方法だと思います。

アウトプットだけでは危ない

アウトプットの問題点について言えば、アウトプットばかりしていると伸び切ったゴムのようになってしまい、新しい世界を広げるためのエネルギーが時間的にもメンタル面でもなくなってしまうということがあります。

仕事が終わった後や休日に、ぼんやりとスマホを眺めて時間が過ぎていく…というようなことになっていたら、ちょっとアウトプット過多かもしれません。

数年先、または十数年先、自分はどのような場所にいて、何をしていたいのか、ということについて、立ち止まって考える時間を取ったほうがいいというサインです。

長いスパンでいい仕事をするには

さらに、あまり知られていないことですが、出来高制の仕事である翻訳は体が資本の体力勝負でもあります。1日8時間、毎日座り続けるとどうなるか考えてみてください。

目を悪くしたり、腰を悪くして仕事ができなくなる人もいます。このため椅子やモニターに投資することは翻訳者にとって必要経費だと言えます。また、食生活がよくないと、仕事のパフォーマンスも下がります。もちろん睡眠も重要です。そして翻訳者としてのキャリアが上がれば上がるほど、体の負荷も高まるので、運動の習慣をルーティンに組み込むことがとても重要です。

長い目でいい仕事を続け、ステップアップしていこうと思えば、多くの要素に気を配る必要があるのです。

〜〜 このマガジンの目次です 〜〜

【1】はじめに 〜どんな人に向けて書いたのか〜
【2】発達障害が見つかったきっかけ…それは瞑想の先生
【3】発達障害が判明してからがスタート
【4】5年間のブランクから脱しようとするも、ブラックに落ちる
【5】プログラミングスクールの落ちこぼれ 
【6】3つのスキルをかける。100万分の1の人材になる方法
【7】日本人が英語を使う仕事をするならTOEICは避けられない
【8】翻訳者にとって語学力以外に重要なこと
<< this note!
【9】ツールの使いかたを学ぶには派遣はおすすめ
【10】メンタルのコントロール

面白かった、よかった、と思われたなら、サポートしていただければ励まされて、もっと書こう!というエネルギーになります。どうぞよろしくおねがいします。