【5】発達障害の私が翻訳者になって気ままな在宅で自由に生きるまで
プログラミングスクールの落ちこぼれ
前回は、ハローワークで紹介された求職者支援制度を利用してプログラミングのスクールに通いはじめるまでの経緯について書きました。
今回は、求職者支援訓練の実際や、独学でプログラミングを学べるサイトなどについて書いていきます。
〜〜 このマガジンの目次です 〜〜
【1】はじめに 〜どんな人に向けて書いたのか〜
【2】発達障害が見つかったきっかけ…それは瞑想の先生
【3】発達障害が判明してからがスタート
【4】5年間のブランクから脱しようとするも、ブラックに落ちる
【5】プログラミングスクールの落ちこぼれ << this note!
【6】3つのスキルをかける。100万分の1の人材になる方法
【7】日本人が英語を使う仕事をするならTOEICは避けられない
【8】翻訳者にとって語学力以外に重要なこと
【9】ツールの使いかたを学ぶには派遣はおすすめ
【10】メンタルのコントロール
スクールで学んだのは、Javaを使ったAndroidのアプリ制作でした。
まわりにはプログラミングが得意な人がたくさんいたので、どんなことをするのかは漠然と知っていました。が、実際にソースコードを書いたことはなく、それどころか、HTMLもほとんど知らないレベルでした。
まず、スクールに入るための面接ですが、ある意味予想外の質問がやってきました。なんと、「Windows使えますか?」と聞かれたのです。どう答えればいいのか判断がつかず、慌ててとっさに「Macユーザーなので、Windowsは数年間使っていませんが、あまり違わないと思うので大丈夫です」と答えました。
もしかして、パソコンが使えない人も面接に来るのかもしれません。あとから、それをフィルターにかけるための質問だったのかも?と思いました。
とにかく、そのときは猛烈にプログラミングを学びたかったので、やる気をアピールし、無事入学を許可してもらったときは本当に嬉しかったです。ハローワーク経由のスクールとはいえ油断は禁物で、IT系やデザイン系などの人気のスクールは競争率もそこそこあるので、学びたい場合は全力でアピールすべきです。
噂によれば、スクールごとにかなり内容が違うらしく、私が行ったスクールは少数精鋭というか、きちんと卒業して働きそうな人だけしか選ばない方針だということでした。このタイプのスクールは「卒業生の就職率」で評価されるので、「きちんと卒業して就職できそうな人」っぽく振る舞うことがとても大切です。
「数字で考える」ことが得意ならプログラミングが向いている
問題は、どうしても学びたかったプログラミングが、実際にやってみたらものすごく苦手でクラスでも指折りの落ちこぼれになってしまったことでした。こんなに落ちこぼれたのは、思い返してみれば高校生のときの理数系の授業以来でした。
プログラミングが得意な人を見ていると、圧倒的に数字に強い人が多いことに気付きました。「数字で考える」ことができるなら、プログラミングが得意である可能性があります。
私の場合は真逆で、プログラミングを通して改めて、自分は「文字で考える」タイプだということに気付かされました。でもこれは無駄な経験ではなく、プログラミングという機械言語ではなく、人が読み書きする自然言語に強みと興味があるのだと知り、翻訳の道に進むことになったのです。
そして、あこがれて飛び込んでみたものの、プログラミングにはあまり興味がなく、卒業後は一度もプログラミングのためのエディターを開くこともなく、今に至っています。
プログラミングは、やってみないと得意なのか不得意なのか、分かりにくい世界です。もしも興味があるなら、臆せず飛び込んでみればいいと思います。もしかしたら、そこから大きく展開していくかもしれません。
未経験者がプログラミングを学んで仕事につなげるにはどうすればいいのか? 自分なりに思ったのは……
・若ければ、未経験でもほぼ絶対に仕事はある。とくに20代の人は青田刈りされていました。逆に、40歳を超えると経験者でなければなかなか難しい。
・面接のときに自分がプログラミングした作品を見せることが必須。なので、独学でいい作品を作れていれば、スクールは必要ないとも言える。
スクールに行くにしても、ネットで独学で学ぶにしても、わからないことがあったら自分で調べ上げる力が不可欠。情報が溢れている世界だが、受け身でいてはなにも手に入らない。
スクールに行かなくても学べるオンライン学習サイト
今の時代は、オンラインでプログラミングが学べるすぐれたサイトがさくさんあります。無料のものも多く、有料の場合でも、わずかな金額で専門家にアドバイスをもらえます。
一例をあげると…。
日本語の有名なところはこれ。ひとつの動画が3分前後とごく短いので、小刻みに学べます。
ゲームで学べる日本語のサイト
有料ですが、講義は手頃な金額で、種類が多い。
ハンズオンといって、実際に対面で教えてもらえるセミナーもたくさんあります。このサイトは「ストリート・アカデミー」という意味で、いろんな人が得意なテーマでセミナーを開催しています。どの講座が人気かも分かりやすいです。
次に、英語の有名どころを紹介します。まず、世界最大のオンライン学習サイト。情報量は日本語とは比べ物になりません。余談ですが、プログラミングを学ぶには、英語に馴染むことが不可欠です。実際にプログラミングを始めると、多くの情報を英語で探すことになるからです。
Nano degreeという学位も取れることで知られているサイト。学位を取らなければ無料。AIやディープラーニングといった、最先端の技術も学べる。経済的な問題で大学に通うことができない国の若者が多く学んでいることで知られている。
さて、プログラミングは役立ったの?
どうしても学びたいと思って始めたプログラミングでしたが、情けないほど苦手で、思いっきり落ちこぼれてしまいました。
それでも、現在、プロの翻訳者としてやっていくことができているのは、この経験あってのことです。紆余曲折と偶然を経て、そこそこ条件のいいフリーランスとして独立できたのは、(履歴書に書いただけにせよ)JavaとAndroidというキーワードが面接者の目を引いたからだと思います。
結果的には、プログラミングは役立ったと言えます。その後、プログラミングからではなく、翻訳やローカライズの世界に入って以来、現在まででも数千万円は稼いでいるので、半年間の勉強は正解だったと言えます。
〜〜 このマガジンの目次です 〜〜
【1】はじめに 〜どんな人に向けて書いたのか〜
【2】発達障害が見つかったきっかけ…それは瞑想の先生
【3】発達障害が判明してからがスタート
【4】5年間のブランクから脱しようとするも、ブラックに落ちる
【5】プログラミングスクールの落ちこぼれ << this note!
【6】3つのスキルをかける。100万分の1の人材になる方法
【7】日本人が英語を使う仕事をするならTOEICは避けられない
【8】翻訳者にとって語学力以外に重要なこと
【9】ツールの使いかたを学ぶには派遣はおすすめ
【10】メンタルのコントロール
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