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USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?

なぜ、一生懸命頑張っても結果につながらないのか?

誤ったマーケティング思考からの脱出法とは?


【今日の読書】Day109

USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?
森岡 毅 著 角川文庫 2015年


USJをV字回復させた敏腕マーケターの森岡毅さん。


森岡さんの仕事に対する考え方、プロジェクトへの向き合い方がとても好きで、森岡さんの本は何度も読みます。

「不可能を可能にしていく」快進撃に心を奪われます。
USJの立て直しのために、森岡さんを指名したグレン・ガンペル氏も凄い!


V字回復ストーリー から、マーケティングの実践に生かせる価値ある考え方が学べる本。


”マーケティングをやる人間は、何でも自分自身でやってみることを習慣にするべきだ”

❶[3セレクト]


①方向性を間違えたこだわりの罠


技術のための技術や、品質のための品質は、価値がない。人の役に立つための技術であり品質のはずだから。こだわりを持って仕事をする職人気質そのものが悪いわけではない。

それが正しい目的のために発揮されれば素晴らしい力になるのだが、目的からズレていくと意味をなさないどころか、新しい発想の芽を潰して、ビジネスを取り巻く環境との不適合を起こし、どんどん細く深く閉じていくことになる。

その技法を何のために使うのかという目的がブレてしまい、本来の消費者価値からズレてしまっては意味がない。それは、恐ろしい敵になりうる。消費者とのズレを正すことは、マーケティングの根幹の使命である。


②差別化という名の間違ったこだわり


「映画の専門店」と言う妄想から「世界最高のエンターテイメントを集めたセレクトショップ」への脱皮。

「映画だけに拘らないとディズニーランドと差別化できなくなるから絶対に集客できなくなる」という周りの反対意見を押し切り、「世界最高のエンターテイメントを集めたセレクトショップ」へ舵切りする。

これこそが後に、V字回復の大きな鍵になる。実践経験の足らないマーケターは、紙に書いてあることに囚われ、狭い視野での差別化に執着する。森岡さんが、「映画専門店」という旗を壊す決意をしたのには理由がある。

東京都大阪の間には、交通費という「3万円の川」が流れていて、両方のマーケットは分断されている。ディズニーランドと差別化するために、USJが関西マーケットで会えてニッチ戦略を選ぶとしたら、それは愚の骨頂では?

差別化すること自体にこだわり、本来の目的を見失ってしまう。チェスを覚え始めた人が、自分の得意なナイトをどう美しく動かすかにこだわってしまい、本来の「勝ち」から遠のいてしまうのと同じ。

「映画の専門店」を狙っては、市場があまりにも狭く(大人だけの市場)、映画好き人口でV字回復は狙えない。USJは、「感動の大きさ」(体験価値)で勝負することにした。


③お金がないなら、アイデアを絞り出せ!


価値を生み出すアイデアの切り口は、経験上ほとんどの場合は「消費者理解」の中に埋まっている。森岡さんはハロウィーンに目を向けた。「ゾンビこそ、最強のアトラクションになる!」(このアイデアで新しい客層を取り入れることに成功する。お金がなかったので、スタッフをゾンビにした。)ハロウィーン・ホラー・ナイトは、7万人程度で赤字だったハロウィーン・イベントを大きく黒字化させる倍増目標14万人を遥かにこえ、40万人以上を集客することに成功する。


+1:アイデアの神様を呼ぶ方法


1、フレームワーク:フレームワークでポイントを絞って考える(アイデアの範囲を決める必要条件を決める)⇄闇雲


2、リアプライ:似たような問題に直面した人がいるかどうか探す⇄自分自身で考えて作るという個人的なエゴ


3、ストック:アイデアを思いつくためには、そのアイデアにまつわる文脈を知っている方が圧倒的に確率が高まる
(気づく力の向上)個人としてのストックとチームとしてのストックが大事


4、コミットメント:最後に、考えつくまで考え抜く(※淡白な人に「アイデアの神様」は微笑んでくれない)


神様の正体は「確率」。良いアイデアを生み出す方法とは、良いアイデアを思いつく確率を上げる方法。その確率を高めるために、「フレームワーク」「リアプライ」「ストック」「コミットメント」の4つを強化する。アイデアが次々と閃く天才でないのであれば、この4つで確率を高める努力をする。


❷[マイエピソード]

 
ルールや自分の頭に囚われることは日常茶飯事。だからこそ、一歩離れて考えていみることを習慣にしています。


私が自分に言うこと。「自分は間違っているかもしれないよ「自分は正しくないかもしれないよ」自分はバカかもしれないよ」ということ。


良いのか悪いのかわかりませんが、こんな質問をすることで、柔軟な頭を取り戻すことができる感覚を得ています。たった1つのアイデアは、ある日突然降ってくるわけではなく、膨大な努力のもとに降ってくると改めて感じます。アイデアのストックを大事にしよう!


❸[今日からのアクション]


現場の声しか信じない
イノベーション・フレームワークを使って考えてみる


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