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【本の感想】三島屋変調百物語シリーズ

三島屋変調百物語シリーズ-あやかし草紙まで|宮部みゆき|2008‐2018

【読んで学んだこと、共感したこと、感じたことを書き留めます。
自分のためと読んでくれた誰かとつながったりできることを期待して。】

話の概要は以下です。
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こちらのシリーズは、主人公の若いおちかが苦しい経験をして自分を責めたり、人に触れあって助けられたり助けたり、心救われたり、前を向いたりすることが描かれている江戸が舞台の時代小説です。

おちかは川崎にある旅籠屋の実家から叔父夫婦が神田で営む袋物屋「三島屋」に身を寄せて、女中と一緒になって必死に働く毎日にいろんな思いを紛らわせます。
三島屋のお嬢さんとして叔父を訪ねてくるある客人の話を聞くように言いつかったことから始まった、聞き手おちかと話し手客人による百物語は一つづつ積み重ねられて、おちかと話し手の心を開放していく、というお話です。
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読書感想文です!
泣きながら読んで、読むたびに心が癒されます。
思い返せば1作目を読んだのは2012年のようです。
当時ベトナム ホーチミンに住んでいて、シンガポールやタイに行くことが精神衛生上必要だったとき(笑 その理由は機会があれば書きます!)に、シンガポールの紀伊国屋で大枚はたいて購入したのが出会いだったようです。このシールを見るまで忘れてましたが笑。バカみたいな値段だけど”いい買う!”と思ったのも思い出しました笑笑。

それまでも宮部みゆきさんは特に時代小説が好きで全部読んでいましたが、私にとってこのおちかとその再生の物語は個人的に思い入れのある作品です。

江戸時代の江戸で、活気と人情と人間臭さが溢れた人々の日々の営みが楽しそうだし、安心するし、おいしそうだし、そういうものの宮部さんの描き方が私はとても好きです。そしておちかが癒されていくとともに成長していく姿はいろんな人が自分の何かと照らし合わせて共感できるのではないかと思います。三島屋はおちかの叔父夫婦が興した新しい大店ですが、主人とおかみ、奉公人が家族みたいに一緒にご飯をつくって食べて、一生懸命働いて、春にはきれいな着物を着て評判の仕出し屋のお弁当をもってお花見に行きます。人との距離感や関わり方、生活と仕事の在り方が生物として無理してない感じがしてうらやましい。私の理想の生活が描かれているともいえる。そのイメージをもって私も暮らして働いていきたいなと思う!

まだ百物語は終わってなくて、おちかは最後のあやかし草紙で無事にお嫁にいきましたので、事情があって奉公先から戻ってきている三島屋の次男富次郎に聞き手は引き継がれて第二期が始まっています。良いタイミングを見つけて続きを読むのが楽しみ♪おちかもまだ出てくると思うし、ひとまずおちかにこれからも幸あれ!三島屋さんと関係者の皆様に幸あれ!ということで!

♡めでたしめでたし第一期♡めでたしめでたしおちか♡


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