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白馬村で「村ガチャ」を約1年やってみて分かったこと

web3.0の時代を大きく逆らって超アナログで
地域おこしを目指している「村ガチャ」

運用してまもなく約1年に。
想像以上の成果と反響があったのでまとめてみたいと思います。

日々の探究が続きます

村ガチャとは?!

白馬村の観光の入口を地域の「人」で作る取り組みです。

テーマは「一期一会を何度でも。
白馬村で回して繋がる旅の体験を」

500円玉を入れて回すと
「これ誰?」という村民カードと
謎の特典チケット、ステッカーが入っています。

特典チケットの裏側には、その村民と会った時に仲良くなれるための穴埋め問題が記載されています。

カプセルからでてきた村民に会いに行って、
お話しし特典チケットに書かれた特典をゲットしに行ってみよう!という流れです。

超アナログな世界だから面白い

村ガチャを作ろうと思った背景

白馬村は、今も昔もこれから未来も観光業で成り立つ小さな村です。

では観光とは何だろうと調べたり考えたりしていたら何かの文献?だったかな?

そこにこう書かれていました。

観光とは
「普段見ることのできない風景、風習、習慣を見て回る旅行」

なるほど。。
風景とはハードであり、風習&習慣とはソフトであると思いました。
つまり、ハード+ソフト=最高な観光であると。

過去も今もこれからも観光業で成立つ白馬村


しかし現代の観光を考えると
こんな建物ができました!絶景〇〇が完成!とか、、ハードよりの観光になりすぎていると感じています。(もちろん良いことですが)

ではインターネットがない時代の昔の観光を考えると、定宿の女将さんがいて、その宿に毎年訪ねて女将さんと仲良くなって地域の情報を聞いて行ってみる。みたいなことが起こっていた。

50年間変わらない「ようこそ」の文字

そしてこれからの未来を考えると
Airbnbのように人と対面することなくチェックイン&アウトできて、オススメはグーグルマップに点数としてでてきて、困ったらCHAT GPTに聞いて、、、

つまり、本来大切な地域の人(ソフト)の部分がなくなってしまうと感じています。

なので、

今こそ、地域の観光を再定義し時代に沿った
ハード+ソフト=白馬村の観光
を作り出したい。

以上が、村ガチャを作ろうと思った背景になります。

回したくなる仕組みも試行錯誤

村ガチャの目的とは?

「白馬村の観光の入口を地域の人で」
観光業で一番大切なことはシンプルに大きく2つ。

①たくさんの方が白馬村に訪れること。
②たくさんの方に白馬村を回遊してもらいお金を使ってもらうこと。

村ガチャは②の仕組み作りに取り組んでいます。

下記、1年前にこんなアンケートを実施しました。白馬村によく行く観光客の方が対象の飲食店アンケートです。

白馬に行った際の立ち寄る飲食店について。
おおよそ全体の8割が「毎回ほぼお店は決まっている&特に何も考えていない」という結果になりました。

つまり、新しいお店に行く「キッカケ」を作り出すことができれば、白馬村を回遊してもらいお金を使ってもらうことに繋がると思いました。

そのキッカケを地域にいる「人」で生み出す。

回してくれる観光客の方には
「白馬で新しいお店に行くキッカケを生み出す」

村ガチャに入ってくれている村民の方には
「新規顧客の来店を生み出す」

1回でも新規来店があれば、今後リピーターになる可能性もある。

以上が最大の目的となります。

背負える仕組みも構築

村ガチャを何故思いついたのか?!

ちょうど1年前にJR 白馬駅に新しい駅長が就任されました。
その新駅長が来る前から白馬では噂になっていました。どんな噂かというと

「次の白馬駅長はDJが回せるらしい」と

それを聞いた瞬間、面白すぎると思い
なんとかその様子を撮影し駅長に許可を得て投稿しました。
そしたら全国的にバズりました。
40万インプレッション&動画は約10万回再生されました。

コメントや引用RTを見て僕は衝撃を受けた。
「この駅長に会ったみたい」
「白馬久しぶりに行きたい」
「これ本物の駅長?白馬やべーな」
「白馬さらに好きになった」

などなど。
その沢山のコメントを見て僕は思いました。

「駅長が白馬の観光スポットになった」
つまり地域の「人」で観光の入口を生み出せると。

その時は、ただ単純に少し感じただけで終わった。

こんなJRの駅長いるかよ?!

そして別日に仲間で飲み会があり、そこの参加していた全国を車で旅をしていた女性が、自分の車にガチャを載せたいんだけど何か良いアイデアある?という流れになった。

その時に面白いガチャって何かあったかなぁ~と思ったときに数年前に東京で回した
「証明写真ガチャ」を思い出した。

赤の他人の証明写真がでてくるというカプセルトイ。この面白いガチャを回したことを思い出した。

その瞬間に、、

観光スポットになった駅長と、昔見た証明写真ガチャが繋がり「村ガチャ」のアイデアが誕生しました。

そのままその飲み会で、仲間がガチャのマシーンを購入。そのマシーンが後日、我が家に到着。

なんで我が家にガチャガチャが届いたんだろう?と考えていたところ「そうだ。この間の飲み会で村ガチャで盛り上がり、誰かが買ってたな」と。

そんなキッカケがあり、村ガチャが誕生しました。

回すことが困難な村ガチャ

村ガチャにフルコミットして1年経過

色々な方にご協力して頂き、失敗もたくさん繰り返し今では冬の1ヶ月間で月間300回転以上まわり、特典チケット数も月間で150枚以上使用されています。

つまり月間150もの回遊のキッカケを生み出す結果となっています。

また毎月1日は「村ガチャの日」と定めて、村民カードも42村民を突破!

目指すは人口の9000人の村民カード!

特典チケット内容もお金では買えないような白馬村での体験も入っています。

具体的な取組内容や裏側のお金や運営については、今回割愛しますが沢山の方にご協力して頂き感謝しています。

毎月1日がアップデートの日!

最後に

昔、TVで見ていた所ジョージさんの「ダーツの旅」ダーツに刺さった場所を訪ねて「第一村人」に話しかける。

あれって実は、ハードとソフトが揃った究極の形だったなと。僕が昔に思い出に残る旅行って何だろうと考えると

「現地でパンクしたら地元の人が助けてくれた」とか「ヒッチハイクしていたら止まってくれた」とか、、、

思い出に残る旅行って必ず「人」がいる。

昭和30年の白馬村

つまり戦略的に「第一村人」を生み出せるかが、地域の観光業に繋がると思っています。
村ガチャって言い換えると「第一村人発見ガチャ」に近いのかもしれません。

別の側面としては、
カプセルトイ(ガチャガチャ)って、日本国民の誰もがやったことがある。いわば、社会性のあるクリーンなギャンブルに近い。

実は、カプセルトイの市場規模は500億円以上あり、地域密着型でありながら「クリーンなギャンブル×地域に特化した広告」という軸は日本初かも。

つまり村ガチャは、観光の新規送客マーケティングをカプセルトイで行うという仕組み。一見、ふざけているようだけど観光業の本質でもあるハード+ソフトの形の本質を攻めていて面白いと感じています。

白馬村に行ったらぜひ回して見てね!
「回して繋がる旅を」体験してみて下さい♪

ー終わりー

日経MJさんに取材して頂いた内容

佐藤敦俊の半径25m以内で起こっていることに特化した超狭域メディアです。白馬村を中心に見たり聞きしたことや考えていることを日々発信しています。ご参加の方専用のデジタル村民LINEオープンチャットも運営中。お気軽にどうぞ(月額500円)

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