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その女は
神出鬼没
満月の夜にだけ姿を現すレアガール
目印になるのは
スタッズ付きのブラックピンヒール
それと気づかず見過ごす人も
少なくないらしい

その女は
それを狙う男たちにとってみれば
憧れの的  高嶺の花
言葉で表現しきれないほどの
快楽をもたらし
ぼくらに夢の時間を提供してくれるらしい

その女は
草間彌生のような原色レッド
髪は耳たぶが見えるか見えないか
といった程度に切り揃えられている
普段使いのシャンプーと食べるものには
人一倍気をつかっているらしい

その女は
数年に一度だけ髪の色を変えるらしい
それは短かった髪が十分に伸びきった
新月の夜だけで
運良くその日
白髪(はくはつ)の彼女に出逢えた人は
その後
消息不明になるケースが多いと伝え聞く
目印になるのは
ラメの入ったレッドピンヒール

その女の名は




<感想戦>  時代にそぐわないかもしれないが、ミステリアスな娼婦について書こうと思った。短い赤髪に黒のピンヒール、という出で立ちの彼女が、とある周期で1日だけホワイトヘアーと赤いピンヒールに化けたら素敵だな、と。

いつの時代も、いるようでいない、けれど、いないようでいる、また、腕を伸ばしても雲をつかむような感覚しか此方の手に残らないような人というのは魅力的。そんな風に思う。

ちなみに一番最初に思い付いたのは、赤髪ショートで黒ヒールの妹と、黒髪ロングで赤ヒールの姉、という双子のイメージでした。

でもエロい場面で女性がヒールをはいている姿って、何とも言えないかっこよさというか、意気込みというか、でも確実にそこはかとなくそそられる何かがあって、それが胸の内で渦巻くんだよなぁ。実際に見たわけではないけれど。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。また次回。

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