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【家計編】レジ袋の有料化(7/1~)に伴う波紋

はじめまして。
私は普段、店頭販促×DXの領域で新規事業開発やアライアンスをしています。
最近、コンビニやドラッグストアの店頭でこのような張り紙を見かける方も多いのではないでしょうか?

張り紙
そう、皆さんご存じの通り、7月1日からレジ袋の全国一斉有料化が始まります。
業務上、日頃から小売企業に向き合うことが多いことから、これについて複数の視点に分けて記事を書いてみようと思いました。
今日はその第一段として、「レジ袋有料化の家計への影響」について自分なりの考えをまとめてみます。

レジ袋有料化とは?

文字通りではありますがさらっとおさらいしておきます。
※画像は経産省の公式サイトから引用

対象となるレジ袋

本制度において、一般的な小売店で取り扱われているほぼ全てのプラスチック製の買い物袋が一律で有料化の対象となります。(生分解性プラやバイオマス素材のものは除く)
コンビニ、スーパー、ドラッグストアは勿論のこと、アパレルや書店、家電量販店も対象です。

価格

また、有料化に伴うルールとして、下記2点がガイドラインに設定されています。
価格は1円以上(であれば事業者側で自由に設定可能)
・商品とセットで販売する場合も、レジ袋代金は商品代金と分けて明示する
  (消費者がレジ袋を辞退した場合は、差額を値引く)
実態としては、スーパーやドラッグストアなどでは買い物の量がマチマチのため、大きさ別に料金設定をせているところが多いようです。

ココカラレジ袋

※画像はこちらのニュース記事から引用

家計への影響を単純計算した場合

まずはシンプルに計算してみます。(都心部の一人暮らし想定)

コンビニ   :週5回@3円
スーパー   :週2回@3円
ドラッグストア:週0.5回@3円
その他量販店 :週1回@5円 (家電やアパレルなど上記以外の全て)
⇒(3×5+2×3+0.5×3+1×5)×4.35週間=約120円 ※1か月を4.35週間と仮定

そして、エコバッグを税込650円とすると、、、
650÷120=5.4(ヶ月)
となり、なんと同じエコバッグを半年弱も使わないと元が取れません…

ちなみに、税込み650円と仮定したエコバッグのはこちらを参考にしました。(私もキース・へリングの青いエコバッグを買って使ってます 笑)

レジ袋を家庭用のごみ袋と併用している家庭の場合

さらに、レジ袋がごみ袋代わりに実質なっている方も多いと思いますので、その場合の家計への影響も計算します。
ここではスーパーでよく貰うような中くらいのレジ袋と同等サイズのポリ袋(約10L)をごみ袋として別途購入するパターンを想定。
ポリ袋の価格は、ダイソーの価格を参考に1枚あたり@2.0円とします。

エコバッグ利用有無による支出比較(超単純化ver)

ざっくり試算してみます。

◆エコバッグ利用無し(レジ袋をごみ袋として併用)
・毎月のレジ袋代金=120円
年間1,440円の支出

◆エコバッグ利用有り(エコバック持ってない かつ ポリ袋を別途購入)
・エコバッグ購入費=650円×2=1,300円 ※半年に1回買い替え想定
・毎月のポリ袋代金=24円 ※2.5日に1枚ペースで消費想定
年間1,588円の支出

◆エコバック利用有り(エコバック持ってる かつ ポリ袋を別途購入)
・毎月のポリ袋代金=24円 ※2.5日に1枚ペースで消費想定
年間288円の支出

ということで、7/1以降の家計支出への影響という観点のみで考えると、
「既にエコバックを持っており、それを極限まで使い倒す人」
はレジ袋代金を都度払うよりも年間1,000円以上お得になると考えられます。

(結論)個人はどうすべきか

前項で、"最大で約1,000円ほど年間で節約できる"と書きましたが、実際には下記の要素についても考慮する必要があります。

・レジ袋代金を毎回支払ったとしても家計への影響は大きくはない(年間1,000円)
・エコバッグの値段はピンキリであり、質が良くお洒落なものは2,000円を超えるものもある
・安価なエコバッグほど、定期的に買い替えが発生する
・大きめのリュックなどで行動する場合は、毎回律義にレジ袋を買う必要も減らせる
・ファッションや身軽さのためにバッグは小さくしたい派の人も一定数いる


結論として、現状のレジ袋の市場価格においては、個人単位の"コスパ"には全く見合いません。レジ袋を都度買ってしまった方が合理的と言えます。

よって、大多数の人に有無を言わさずレジ袋の利用をやめさせる制度としては、市場価格が中途半端であると言わざるを得ません。
(この点については、第2弾の【事業者編】でも語りたいと思ってます)

一方で、今後はエコバック自体を持つことが、エシカルな消費としてのファッション性を持っているということも十分に考えられます。
「個人のコスパとか関係なく、この機会に環境のためにエコバッグ派に切り替えよう!」という思想を表現する手段として、エコバックを持つ意味はあるでしょう。
将来的にそれが一種の"大人のマナー"的なものになるかもしれません。
(なので私も急にエコバッグ持ち歩くようになりました 笑)

拙い文章で恐縮ですが、最後まで読んで頂きありがとうございました!
次回は、【事業者編】を書いてみようと思ってます。

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