見出し画像

「ゴール」の数があればあるほど良い理由

前回は、「自分を変える」ためには目的(ゴール設定)が必要で、ゴール設定の大事な3つの要素の一つ「ゴールは現状の外側に設定する」を説明しました。

今回は2つ目の「バランスホイールで複数設定する」について説明していきたいと思います。

ゴール設定で重要な3つの要素をここでおさらいしておきます。

1.現状の外側に設定する
2.バランスホイールで複数設定する
3.「want to」で設定する

バランスホイールとは自分の人生のゴールを自分にとって重要な項目で複数設定するためのツールです。

この項目の中身は自分にとって重要な項目を入れるため、あくまで一例になります。これ以外にも「地域貢献」や「老後」などを入れてもいいし、「家族」を「妻(夫)」「子供」「両親」と細かく分けても結構です。また数も8個ではなく16個でも24個でも増やしても構いません。
大事なことは、自分の人生の全方位に対してゴールを設定するということになります。

人生のゴールを複数設定しなければいけない理由

ではなぜゴールは複数設定しなければいけないのでしょうか?
それには大きく2つの理由があります。

a.人生にはバランスが必要だから
b.スコトーマ(心理的盲点)を外しやすくするため

a.の「人生にはバランスが必要」という話しは皆さんも直感的に理解できると思います。例えば、有名人が仕事や経済的には大成功しても、家族との関係が上手くいかずに離婚してしまったり、また晩年にはアルコール依存や薬物に手を出してしまい、人生を台無しにする人たちの話しは枚挙にいとまがありません。バランスホイールで考える理由はまさに「人生はバランスを取ることがとても大事」だからです。

私も以前、家族や仲間の反対を押し切って起業した経験があります。この時は自分の人生のゴールは主に「仕事」と「お金」だけでした。そのため、自分が独立することを反対してきた妻に対しては、「一番応援して欲しい時に何で反対意見ばかり言うんだ」と激しい怒りを持ちました。

しかしそのあと独立は大失敗に終わり、自分は路頭に迷うわけですが、その時に助けてくれ、心の支えになってくれたのが妻でした。この経験から自分の人生において家族の存在がどれだけ大切かは身に染みて実感しています。
人生の全方位でバランスを取らないと人生を本当の意味で満足させることはできないと心の底から学ぶことができました。

次にb.の「スコトーマを外しやすくするため」を説明します。
スコトーマとは心理的盲点という意味です。スコトーマについてはこちらの記事に詳しく書いてあるのでご覧いただければと思います。

端的に言うと、人は自分にとって重要なモノしか(見えていたとしても)意識に上げることができません。そのため、その時に自分にとって重要ではないと判断した情報は、たとえ本当はそれが自分のゴール設定やゴールの達成に必要な情報であったとしても、認識することができないのです。

今回のテーマの発端を思い出していただくと「どうしたら自分を変えられるのか?」から話しがスタートしました。「自分(自我)」とは「重要評価関数」のことですから、自分を変えるためには、自分にとって重要なことを変える必要があります。しかしスコトーマがあると自分にとって重要な情報を見落としてしまう可能性があります。そこで、バランスホイールで複数のゴールを設定し、自分にとって重要な事柄の数を増やすことで、スコトーマを外しやすくするのです。

実際私も「仕事」以外にも「趣味」や「健康」「生涯学習」「家族」など複数のゴールを設定したことで、思いがけないところで他のゴールにも応用できる「情報」に気付くことがあります。
(特に趣味で行っているトレイルランニングではレースまでの準備やレース中に起こるトラブルシューティングなど、仕事でも活かせる情報がいくつも見つかりました)

ぜひ皆さんもゴールをバランスホイールで複数設定し、人生の質(QOL)の向上と、スコトーマを外し自分の重要評価関数を変えることを行ってみてください。

次回は、ゴール設定の要素の3つ目「ゴールを『want to』で設定する」を説明したいと思います。

※コーチングのご依頼はTwitterよりメッセージください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?