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優秀な管理職になるための必須スキル「抽象化」する能力

管理職になると、複数の問題を同時に考えなければいけない場面が増えます。またその解決策をスタッフに分かりやすく伝えることも必要なスキルとなります。

例えば「グループの目指す理想の姿」をスタッフ同士で話し合って、一つのコンセプトにまとめるということを例に考えます。
スタッフどうしでブレストをしたら以下のような声が上がりました。

A:お互いに言いたいことが言い合える
B:チームで協力しあって成果を出している
C:スタッフそれぞれが大事にしていることをお互い尊重している
D:全員が強みを活かして仕事をすることができている
E:難しい仕事であっても諦めずに最後までやり遂げる
F:内省を促してくれるリーダーがいる
G:お客様の課題に本気で向き合い、お客様からも認めてもらっている
H:業界の中でトップクラスの成果を出している

さて、皆さんがこのチームのリーダー、マネジャーだとしたら、こういった意見が出た場合、これをどのようにまとめるでしょうか?

この時に役立つのが「抽象化」スキルです。

出てきた要素の中で共通する「要素」を抜き出す

まずスタッフから出てきたコメントを抽象化しやすいように、より本質的な内容に置き換えてみます。

A:お互いに言いたいことが言い合える
→信頼関係があるから言いたいことが言える
B:チームで協力しあって成果を出している
→自分以外のスタッフのことも意識して手助けしている
C:スタッフそれぞれが大事にしていることをお互いが尊重している
→スタッフの仕事をする目的や想いをお互いが理解している
D:全員が強みを活かして仕事をすることができている
→それぞれがスタッフの強みを理解し、弱みを補い合うことができている
E:難しい仕事であっても諦めずに最後までやり遂げる
→決して最後まで諦めない強い気持ちを持っている
F:内省を促してくれるリーダーがいる
→信頼でき、組織を上手に牽引できる上司がいる
G:お客様の課題に本気で向き合い、お客様からも認めてもらっている
→自社の売上以上のお客様の成功を考え、それをお客様にも評価してもらえている
H:業界の中でトップクラスの成果を出している
→他社以上にお客様から評価してもらっているので、新規顧客、既存顧客からも指名で仕事を依頼してもらえている

以上のように置き換えてみます。

ここから見えてくることは、
「スタッフ同士が固い『信頼関係』で結ばれていること」
「お客様の課題に向き合い必ず結果を出すという信念を持っていること」

です。

この2つの要素を組み合わせると

「お客様の課題解決のために最後まで諦めずに向き合い、お互いが強い『信頼関係』で結ばれているチーム」

※「信頼関係」とは相手の目的、想いを知り、それに対してお互いが『手助け』しあえる関係で結ばれていること。

このコンセプトであれば、上記で出たスタッフの言葉は概ね含まれます。

この言葉が決まれば、マネジャーである皆さんは普段仕事の中で「本気でお客様の課題解決になっているか?」「他のスタッフを手助けできているか?」「相手の想いを理解しているか?」の3つくらいを常に意識していればチームが大事にしている要素を網羅することができることになります。

これを上記で出た言葉全部を叶えようとしたら、おそらく見なければいけないポイントが多すぎて管理工数がかかり過ぎ、運用できない可能性があります。

このように管理者として「抽象化」するスキルは非常に重要な要素となりますので、ぜひ皆さんも「抽象化」を意識してみてください。


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