新著『理念経営2.0〜会社の「理想と戦略」をつなぐ7つのステップ』発刊にあたって Part2:推薦者からの声
5月17日に発売される『理念経営2.0』ですが、完成までに4年を要しています。
「人間が群れることの本質は何か?」ということを改めて学ぶために、ゴリラ学の山極寿一先生や、哲学者の岩内章太郎先生、認知心理科学者の赤石れい先生、複雑系ネットワーク科学者の佐山弘樹先生、宗教学者の井上順考先生、社会学者の橋爪大三郎先生らを訪れて対話をしたのが3年前でしょうか?
そこから、GAFAやスタートアップ経営者をはじめとした経営者と対話を重ねつつ、BIOTOPEでの戦略デザインコンサルティングの実践を通じて、現場で実践を重ねてきました。その実践に2年。最終的に、それをまとめて表現に落とし込むのに1年余り。
アカデミックの知見を掘りつつ、現場の経営に落とし込むというチャレンジをしたため、最終的に経営現場で使えるレベルに落ちるまでには時間がかかり、最終的に4年間掛かってしまったというのが正直なところです。
逆に、4年も寝かせていると、正直書き手としては、この本の内容が果たして読者の役に立てるのか、自分にしか書けないものになっているのか、については完全に麻痺していてわからなくなってしまっていました。
本のゲラを最初に、外に読んでもらうのは推薦者をお願いする際です。今回は、早稲田大学教授の入山章栄先生、ユーグレナの代表取締役の出雲充さん、そして、独立研究者の山口周さんに推薦文をいただきました。本の帯に書いてあるのは以下の文言です。
いずれも、とても嬉しいコメントです。経営学者である入山先生が、「決定版」と言っていただけるのは嬉しいですし、現代のビジョナリーユーグレナの出雲社長からは、この本が存在する意味を語ってもらっています。
しかし、その中で、山口周さんのコメントだけ、異色だと思いませんか?実は、山口周さん、今回のゲラを読んでいただいた際に、文字数を遥かにオーバーする、もはや、解説と読んでいいのではないか、という言葉をいただいたのです。
書き手が世の中に出す前は、とても不安になるものです。しかし、彼からいただいた言葉が、不安な僕にとってどれだけ勇気になったか、、、正直泣きそうになるくらい嬉しい言葉でした。
山口さんの許可を得て、こちらに全文を掲載させていただきたいと思います。
正直、企業理念という抽象的なテーマを現場に落とし込めるものにする、というチャレンジは、書き手としてはとてもチャレンジングな内容でした。そういう意味で、原稿が出来上がった段階では、著者である僕も、編集のダイヤモンド社の藤田さんにも、この作品の意味はわからなかった。
でも、尊敬する書き手である山口周さんのこの言葉をもらって、4年間の期間をかけた甲斐があったな、と思って報われた気持ちになりました。
とはいえ、この長い文章全文はとても帯には載せられません。泣く泣く編集者の藤田さんの判断で、一番最後の文章だけを帯に入れていただいたのですが、ぜひ、全文を読んでいただけると、この本についてよりよく伝わるのではないかと思っています。
山口さんの解説を再掲します。
・企業・仕事から人の心が離れていく「遠心力」の時代。理念が生み出す「求心力」が組織に求められる。
・リモートワークによって高まる遠心力に抗する最大の武器が「理念が生み出す求心力」になります。
・理念が生み出す求心力とリモートワークが生み出す遠心力。どちらが強いかでその組織の命運が決まります。
・ミッション・ビジョン・パーパスの関係にモヤモヤしてる人。本書を読めば完璧に腹落ちするはずです。
・理念が組織になぜ求められるのか?なぜ組織を強くするのか。この問いに対する決定版と言える解説です。脱帽しました。
・ヒト・モノ・カネに続く第四の経営資源、それが「理念」だという箇所を読んだ時、頭をガツーンとやられた感じがしました。
・理念がなぜ必要なのか?というWHYの問いと、理念をどう作るか?というHOWの問い。二つの問いに完璧に応えている本書は組織とリーダーシップ領域の新たな定番となるでしょう。
・本書を読んでいて途中から嫉妬を覚えました。佐宗さん渾身の代表作になることを確信します。
山口周
山口周さん、改めて勇気づけられる素敵な解説をいただきありがとうございました。
そして、Biz/zineで共にインタビューをしながら、このテーマを掘り下げていただいている入山章栄先生、そして、実は大学の同期でもある、理念経営の実践を世の中に先駆けて示してくれている出雲充さん、素敵な推薦文をありがとうございました。
理念経営2.0 会社の「理想と戦略」をつなぐ7つのステップ購入は、以下の書影リンクより。
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