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タオる【動詞】 towel(ダン・ブラウン『ダ・ヴィンチ・コード』)

Walking to the sink, he splashed cold water on his face and tried to wake up. […]  As he towelled off, the door creaked open behind him. (p.64)
シンクに行って、眠気を覚まそうと冷たい水で顔を洗った。(中略)タオっていると、後ろでドアの開く音がした。

Dan Brown / The Da VInci Code (2003)

殺人事件に巻き込まれ、動揺する主人公を描いた場面。

towel が、「水気を取る」という意味の動詞として使われている。英語ってなんでも動詞になるのね。

確かにタオルというものは、他の使い道はちょっと思いつかない。

想像をたくましくすれば、もし有史以来、体表の水分を自然乾燥させたり、ティッシュで拭き取っていた人類(ずいぶんのんびりした人類だ)が、今世紀になってタオルという超便利なものを発明し、日本にも輸入されていたとしたら、「ググる」のように「タオる」という動詞として定着していた世界がありえたのではないだろうか。

そのパラレルワールドを想像しながら、上のように訳してみた。

「タオる」という言葉ができていたとしても、翻訳小説の地の文に使われることはなかったかもしれないけれども。


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