【実話】とあるハウスメーカーに悪意なき? 大ウソをつかれた話 その3
こんにちは、さーしゃです。
ここまでのおはなし
その1 地獄への入り口はあなたのすぐそばに――きっかけはWeb登録
前回からのつづきとなります(未読の方はリンクからどうぞ^^)。
被災翌日。
結局殆ど眠れなかった中、皮肉なほど快晴の朝を迎え当然ながら会社は急遽休み、現地調査をするとかでデベロッパーのアフターメンテ部門がくるということで、しばしまちぼうけ。
11時ごろにやってきたアフターメンテの担当者の森川(仮名)氏は50代後半くらい(?)の男性で、ウチだけでなく何軒かご担当されているとかでそれはそれはまぁ面倒そうな表情で(わかりやすいw)来訪されました。
しかもひとりで。
アレッ? 設計担当来ないの!?
と思って聞いたら
ええ、ひとりです。
(が、それがなにか、みたいに聞こえたw)
わたしと母でふたり、森川氏の説明を聞きますが彼の言っていることは結局
・今回のことは自然災害(キリッ)
・私はアフターメンテ担当なので細かいことは知らん
の、2点のみで、そもそも『大丈夫ですよ~』と言って買わせた土地のことやら設計に問題があったんじゃないかということなどにはこちらが聞いたところで一切触れず。
水浸しでごちゃごちゃになった1階も、何をするでもなく。
個人的に驚愕だったのは、たとえ形式だけでも『このたびはとんだことで……』くらい、お見舞いの言葉があるかなーと思ったけどそれすらなかったこと。
そして当時の設計担当・責任者が一切表に出てこなかったこと。
ここでようやく、なんかヤバい会社に引っかかったのかもしれない、と思い始めました(大手だけど)。
今後の対策もまともにスケジュールできないような感じで、ほんとうに見にきただけ、みたいな煮え切らない森川氏の態度にイライラし始めた頃、心配した友人がご主人(以下Aさん)を伴って来訪してくれました。
このAさんがなんと、某超大手建設会社の建築士の方だったんです。
しかも、現在海外赴任中でたまたま日本へ一時帰国していたという、これまたとんでもないミラクル発動でした。
急遽同席くださったAさんを見るや、態度がむちゃくちゃ丁寧な感じに一変した森川氏(ほんとにわかりやすいw)。
Aさんがわたしに設計図書を見せるように仰ったので一式持ってきて見てもらうと……
最終図面に載ってるポンプ、確認申請の図面から消えてるね
と。
当然、は!? ってなります。
この『ポンプ』は、土地を買う前に心配していた低い土地のことを『意外と大丈夫なお土地ですのでご安心ください』とのたまった営業とは別の、設計担当が『これがあるから大丈夫』と太鼓判を押した、排水ポンプのこと。
Aさんいわく、これ以外にも床下換気口の設置有無、降雨計算を実施したかしないかや、普通あるよねという矩計図(かなばかりず)が設計図書に入っていないなどなど、ツッコミどころ満載であったようです。
ただここで興味深いのが、このあと監督省庁やら自治体やらいろいろなところにかけあうわけですが
基本的には建築基準法に抵触していない
もしくは
設置義務や基準が明確に定められていない
ということが数多く出てくることです。
そう。
個人的な見解ですが彼らは『法律上逃げ切れるであろうことを知っていて』あえて言わなかったり、逆にいいかげんなことを言って安心させたり、やるべきことをやらなかったりしたことが数多くあったのだなと。
売れそうな客に、さっさと売るために。
事実、森川氏によればわたしたちが被災した前年にも同じような災害が23区内で起き、わたしたちと同じような被害に遭われたご家庭が多くあったとのこと。
それならなんでそれ以降なんの対策を取ることもなく同じような家(低い土地にさらに半地下家屋)を建て続けているのか。
これも森川氏によれば、ですがこちらのハウスメーカーさんは設計も営業も若い人が多く、その分経験も当然に浅く知識として非常に頼りないところが多々、あるんだそうです。
だから、わたしはたまたま友人のご主人、Aさんが建築士だったのでこういったことがわかりましたが今まで同じような被害に遭われた方の中には、こういった事実すら知らず、ほんとうに自然災害と思って、ともすれば毎年夏になるたびに恐怖におびえる生活を送られているかもしれないということです。
下手したら家自体、泣く泣く手放す決断をされた方もいたかもしれない。
資産価値のダダ下がりした、土地家屋を。
家は、世間一般的に考えれば一生のうち一番大きな買い物で、当然生活に直結する財産。
基本的にそこで長く長く暮らすことが一般的だろう、言ってみれば命にかかわるお買い物です。
そんな人の人生に多大な影響を与える商品をこんな雑に扱うなんて。
なんつー会社だよと。
最終的にはAさんを『先生』と呼びwヘコヘコしながら無責任かつヒトゴト感満載のいいわけに終始した森川氏に、『まずは宅内の完全乾燥の手配と、仲介と営業にもこのたびのことの説明をするように』とお願いし帰っていただきました。
Aさんには、このあと赴任先に戻ってからも専門的な入れ知恵をたくさんしていただいて、ほんとうにほんとうにお世話になりました。
彼がいなかったら、わたしはこの誠意のカケラもないハウスメーカーと闘う気力も知恵もなく、今ごろ冗談抜きでこの世からいなくなっていたと思います。
が、なんとか生きる気力を得たわたしはこの日の夜から、ハウスメーカーとのメールバトルを開始しました(もう言ったいわないでモメたくなかったのでw)。
頑なに自分達の否を一切認めようとしないのを、Aさんはじめわたしの持てる人脈の限りを尽くし、ようやく彼らの全額負担でポンプ設置とそれに関わる外構工事の施工をする、と約束させるまでには、ここからさらに2か月の時間を要することとなります……。
なお実害は被ってませんがこの2か月の間、ゲリラ豪雨と台風をなんとかしのいで生き抜きました。
いやー、長かったw
あ、この記事もまた長くなりましたね。
ということで次回につづきます。
記事は基本無料公開ですが、もし支援したいなーと思ってくださったら、頂戴しましたお金は今後の学びにゴリゴリ活かさせていただきます^^