見出し画像

第一回:不調の原因を求めて

ここ2ヶ月ほど、すこぶる具合が悪い。(すこぶるって、死語?)
いや、具合が悪いと一言で言ってもピンからキリまであるが、私の最近の具合が悪いは、そよかぜみたいな不調もあれば、ハリケーン級もある、まさに〝ピンからキリ〟までなのだ。
まず症状をおさらいしよう。

■胃のムカムカ(食べ過ぎ?)
■頭痛
■めまい
■腹痛
■肩こり
■吐き気
■目が痛い(ドライアイ)

そこに最近は、動悸・息切れが加わった。
鎖骨の下あたりが苦しくなるのだ。(鎖骨の下には、なんの器官があるのだろうか……?)
鎖骨の下は置いておいて、この半年の私のザックリした統計上、生理の10日くらい前に爆発的に具合が悪くなる。これはいわゆる女性特有のアレ、PMSではないか、と疑念を抱く。

Premenstual Syndrome 通称、PMS。

月経前症候群だ。
一番の趣味といっても過言ではない、得意のネット検索をすると、「だいたい生理3~10日位前に始まる、さまざまな精神的・身体的な不調のこと」と出てくる。

まさに、私のことだ。10日位前だなんて、私のことを言っているようなもの。(まぁ、私は精神的より身体的な不調よりなのだが、精神的不調がないのは良かったと思うことにする(ポジティブ))
そこで、まずは婦人科に行って相談にのって貰おうと考えた。
早速、意気揚々と婦人科を予約。
けれど、混んでいるらしく1週間後。すぐにでも病院のお世話になりたかったが、ここは我慢。
おとなしく1週間後、婦人科の門を叩くことにした。

★婦人科へ行く

婦人科を予約したその日、幸か不幸か生理2日目。不調はまだ続いていた。
受付で「今日はどうされました?」と聞かれ、症状を言うとアンケートを渡される。
月経前症候群(PMS)と月経前不快気分障害(PMDD)の簡単なアンケート。(やっぱりそうなんだ、と確固たる自信がムクムクと湧き上がる)
でも、不快気分障害ではないんだけどなぁ……と思いながら、答えるが意外や意外、結構当てはまる。
気づかないうちに精神的不調も患っていたってことか、と楽天的な性格(めんどうなことは後回し)の自分を呪う。ってことは、やっぱりそうなんだと2回目の確信を感じながら、内診(生理2日目なのに!私、ちゃんと2日目です!って宣言したのに……無情よね)、採血を行って、いよいよ問診に入る。

PMSかもしれないですね。

「かも?」という疑問がつい口をついて出る。PMDDやうつ病にも症状が似ているために、断言は出来ないらしい。漢方薬「加味逍遙散(カミショウヨウサン)」を飲んで様子見てみましょうと言われ、ゴールデンウィークがあるため、3週間分処方された。
そして、三週間後に採血の結果と再び問診をすると言われ、次の予約をしてその日は終了。

所要時間、10分。

少しのモヤモヤを抱えながら、処方箋薬局に行き、大量の漢方を手に入れた。
そして、先生が教えてくれなかったので、帰りの電車の中ですぐに「加味逍遙散」の効能を調べる。(検索魔の役に立つ瞬間!)
どうやら、婦人科の三大漢方薬の一つらしい。
月経異常・更年期障害(こ、更年期?)、体力のあまりない人(有り余ってるけど)で、私の症状になんとなく合致してるため処方をされた……はず。とりあえず、先生を信じてみようと早速お昼ご飯食べる前から飲み始めた。

★悲劇が訪れる


漢方は緩やかに効くから劇的変化はないと聞いていたけれど、飲み始めて2週間、生理は終わったはずなのにまったく改善しなかった。
しかも、世間はゴールデンウィーク。私も、のんびりと部屋の模様替えをしたり、家で映画を見たり、投稿用の小説を書いたりする予定だった。

しかし、起きるとめまいがしてしまい、横になるの繰り返し。ゴールデンウィーク前の繁忙期のせいで体が疲れていたのかもしれない、と体を休めることに専念する。
それに、漢方も貰っているし、それを飲み続けてもやっぱりダメなら先生に言おうと思っていた。

ある日、悲劇が訪れる。

あれは忘れもしない、ゴールデンウィークで唯一パンケーキと紅茶飲み放題を友達と楽しむ日だった。
ゴールデンウィーク3日目にしてようやく体調も安定し、4日目のパンケーキの日は、特に朝から調子が良く、ようやく漢方の効き目があらわれてきたのかもしれないと喜んだ。(幸せホルモン・エンドルフィンの効果か!)
そして、朝元気よく家を出て電車に乗って、待ち合わせ場所に15分前に到着!
すると、ヤツが不穏な足音と共にやってきた。
それは、めまい。
ちょうどベンチがあったので腰をかけてみるも、こんどは動悸が激しくなり始めた。
ここにいるよりトイレに行った方が治まるかもしれないと、トイレに行き少しすると落ち着きを取り戻す。
これなら大丈夫と、待ち合わせ場所に戻った。待ち合わせ2分前、セーフ。
友達とも笑顔で挨拶を交わす。
いざお店に入り紅茶を一口飲んだ途端、今度は猛烈に気持ち悪さと吐き気が襲って来た。
「ちょっとトイレに行ってくるね」
と、さも問題なさそうに「ほんのちょっとお手洗いに」感を醸しだしトイレに行ったのだが、そこで腰をかけた便器から立てなくなる。

5分・6分……7分。

さすがに連絡しないのはマズイと、LINEで「Aちゃん、私ダメかも(原文ママ)」と一文を送る。
今は、この一文だけだと不安を煽ることしか出来ないってわかっているけれど、あのときはこの一文しか思いつかなかったのだからしかたがない。
しかも、私の今おかれている状況も打たないまま「LINE気づいたかな」と、思うことしかできなかった中、返事が来た。気づいてくれたのだ。ありがとう、友よ。

「体調悪い?」
「パンケーキ作ってるよね」(返事になってない)
「キャンセルしてもらう?」(素早い対応さすが!)
「間に合うなら」(パンケーキに必死だな、オイ)
「今伝えてキャンセルにして貰ったよ。なので焦らずにね」(やさしい)
「ありがとう。ちょっと落ち着いたらトイレ出る」

おわかりだろうか。
私の体調不良の様子が一切書かれていないことに……。
「ちょっと落ち着いたらトイレ出る」
いまさらだけど、ちょっと落ち着くって、なんだろう?
けれど、一向に体調が治まる気配がなく。
そこで頭の中で妄想だけが加速していく……

「トイレの横のオレンジのボタン押したらどうなるかな」
「すごい音が鳴って、このフロアにいる人ここのトイレに集まってくるのかな」
「洋服着てるだけましかな。よかったパンツ下ろしてなくて」
「ここで死ぬとかイヤだな。でも、比較的綺麗なトイレなだけマシか」
「ボタン押して人呼んだら、担架に乗せられるのかな。パンツ下ろしてなくてよかった(2回目)」
「あ、そのまえに救急車呼んだ方がいいか」
「でも、コロナで救急車に乗せられても、たらい回しに合っちゃうのかな」
「救急車ってお金かかるっけ?」
「私、いまいくら財布に入ってるんだっけ?」
検索して、救急車はお金かからないと知る。
「あ、友達どうしよ。救急隊員にパンケーキ屋さんにいる友達にごめんって伝えてとか言う余裕あるかな」

本気で、荒い息を吐きながら上のようなことを考えているうちに落ち着きを取り戻す。
そして、ゆっくりと休み休み歩いて、友達の待っているパンケーキ屋さんまでどうにか戻ることが出来た。

そこで、友達にようやく自分の症状を教えた(遅すぎる!)
結局、出された紅茶も飲まず、その後の約束していた予定をキャンセルして帰宅。
帰宅するなり横になったままで、自分の症状を調べるなどネット検索にいそしんだ。

心が弱っていると、ダメな方へ思考が流されていくことを身をもって知ることになる。
ネットで病名調べて青くなり(ネットで症状調べると、最終的にすごい病名を突きつけられる、あれどうにかならないかな。自業自得だけど)
一人暮らしの状況を嘆き、連絡取れなくなったら早く見つけてくれるのか不安になり、大量の本(ほとんどBL本・R18・同人誌)は、見つけても生前楽しんだんだね、って思って貰えるかなって思ったり、エンディングノートを書いておいた方がいいのでは、と考えたりしてた。

そして、GW最終日。
少しは体調がマシになってきたので、友達から大豆イソフラボンの摂取を勧められたため、豆乳を買いに行った。
そして、飲んで少しして友達に「なんか体調良くなってきたかも」と、病は気からの典型的な返しをする始末。
結局、なんとかゴールデンウィークは乗り切ることが出来たのだけど、ずっと横になったり寝ていたり、満喫出来ないまま終わってしまうのだった。

体調の不安は続く……。


次回、「再び婦人科にいく、そして……?!」をお楽しみに★