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祓っている場合でも、追い出している場合でもない!
とんでもないことだ!
例年以上の繁忙期がすぐそこまでやってきているではないか!
しかも仕事を離れたところでも、今年は何やら慌ただしい。
勘弁してほしいがどれもこれも止まってはくれない。
走り抜けるしかない。
そんなわけですっかり戦闘モード全開の中、旧暦における新年を本日めでたく迎えたわけだが、まったくと言っていいほどお祝いなんて気分ではない。
もー、忙しいしぃー。もー、ややこしいぃー。
昨夜は節分。いつもなら鬼を一掃すべく豆をまき散らし、黙って巻き寿司を食べているところだがそんな優雅なことに興じている時間がないほどの忙しさ。
完全に忙殺されてしまった。
あぁ、節分に豆すら買ってないなんて。
日本人としていささか居心地が悪い。それに意外と節目ってやっぱり大切だよなと思ってしまうタイプ。
なんだか気持ち悪さだけ残ってしまっている今朝のワタシ。
いやいやそうじゃないんだ!
身体から湧き出てくる自己肯定感に、萎えそうになったメンタルが支えあげられる。
だって今年は超絶多忙なんだもの!
世間様と同じように過ごす心の余裕なんてないんだもの!
猫の手も借りたいほど忙しいんだもの!
ん? 猫の手?
猫……
いや、猫でいいのか? 違うか。猫で足りるのか??
足りない!! 到底、足りるはずがないではないか!!
柔らかな肉球で、あのカッチカチの難解な業務を崩せるのか?!
もちろんこのポンコツ頭をフルフル回転させ、できるだけ効率的かつ効果的な戦略を練らなければならないことはわかっている。
だけど、時には、ブルドーザー並みのパワーで押し切らなきゃいけないのだ!
岩をも動かす強力なパワー。猫ちゃんにはちょっと……
じゃあ、猫1000匹連れてくれば? なんて言われても。
ミャーミャーと、かえって集中できないだろうし。
じゃあどうすればいいんだ!!
……
あ、鬼??
運よく今年は豆を投げていない!
まだ家の中にも僕の中にも邪気だらだけなはず!
これはチャーンス!
こうなったら鬼をも味方につけ、あらん限りの力を結集して僕的人生における最大の難局を乗り切ればいいんじゃないか?!
よし!それでいこう!!
そうと決まれば話は早い。
「鬼はうち~、福もうち~」
ぶつぶつ言いながらふと思った。
「鬼といえば」である。
昨年から随分と鬼も痛い思いをしてきたなぁと。
そう。『鬼滅の刃』の空前の大ヒット!
どこを歩いても、何を見ても、鬼滅、鬼滅。
老若男女問わず「全集中!」が合言葉みたいになり、日本全土が鬼滅化したようだった。
そして、鬼の首が容赦なく吹っ飛ばされるシーンが色んな意味で話題を呼んだ。
この一年、鬼はずいぶん悪者になり、そして嫌われたもんだ。
そう考えると、今日ここに至るまで我々人間は随分たくさんの鬼を退治してきたわけで。
これ以上痛めつけちゃうと鬼は隠れて二度と我々の前にあらわれないんじゃないか? なんて思ってしまう。
それはそれで、世の中の子育て中のパパママには少々具合が悪いはず。
せっかく鬼さんの力をかりて、わがままなお子ちゃまを少し黙らせることができたのに、鬼が隠れちゃったらそれもできなくなっちゃうじゃないか。
え? すでにママが鬼だって?? こらっ!!(世の全てのお母様方申し訳ありません)
やはり鬼の効果効用は絶大なのである。
とにかくだ。僕には鬼の手も借りたいわけで、「神様、仏様、鬼様」なのである。
さぁ、気を取り直して高らかに唱えよう!
「鬼はうち~! 福もうち~!」
一日過ぎてしまったが仕方ない。
こうなったら、今夜は鬼の好きな酒でも用意して、胃袋を捕まえに行くしかない!
首ではなく、いまは鬼の機嫌をとりにいくしかないのだ!
もし、鬼が手をかしてくれたらどうするかって?
もちろん「全員集中!」で、人生最大の難局を乗り切るつもりだ!
そんな41歳の旧正月。
不惑の四十代なんて真っ赤なウソだとしみじみ思う。
合掌。
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