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私は道に咲く花である。 ものごころついた頃にはアスファルトに囲まれていた。 すぐそばにはど…
松本の思い出が輝いていて苦しい 君がいるだけでそんなに違うのか 気づかなかった また一緒…
トンビが一羽大空に 頭の上を翔けていた 凛として舞うその姿 私たちは見つめてた 松本の山の…
ごおごおと吹く時間に押され リンゴがちゃぷんと落ちました ゆらゆら揺られ ゆらゆら揺られ そ…
死んだというのに 不思議と心は穏やかだ あるがままに戻ったからだろうか あるいは心の防衛本…
夕暮れに立ち昇った怪物が 夜の闇に完全に溶けきった頃 車も街灯もない一本道は 前も後ろも奥…
山々を、風を、川を、夢を、貴方を、赤子を、卵を、 砕かずに、 丸ごと、 食みたい。 噛めば壊してしまうその 無駄に丈夫な歯。 私は強いから、 みんなのように、 本音を、愚痴を。吐かずに済むが 私はもう、自重に、己の強さに耐えられない 歩けばアリを踏み潰すし その道の草は枯れていく 貴方に残った歯型はいずれ毒のように巡って、私の見ている目の前で、本当に目の前で、1グラムずつ蒸発していくに違いない 最後に残った欠片すら拳に握れないまま、 忽然と世界が枯れ切る だからといって
1.漆黒 消えてく消えてく消えてく 夢のように消えてく さっきまであったほら 見ているたった…
大好きな嵐が 窓の外で唸って 木々は横倒しに はしゃいでいる 鍵を開けたいのに 鍵を開けたい…
熱ばかりあって温かみはない 炎天下の締め切った部屋で 縛り上げられているようだ 生ぬるい水…
ただ今日という日を仰ぎ見んことを! 明日も我が身よ健やかなることを! 口寂しさは備えてある…
毎日空がきれいなら この高鳴りもなかったでしょう 毎日幸せいっぱいなら この涙もなかったで…
元から分かっていた 明日には終わる 何が嫌なわけでもない 幾月か過ごした家の 鍵をカチャっと…
昔はゴミ溜めすら宝の山だった だけど中学生のある日 そこにおじいさんが捨てられているのを見つけた それもひとつじゃなくふたつ、みっつ、よっつ。 音もなく、 すべて分かってしまった気がした どうでもいいことと どうでもよくないことが 分かった人生はもう終盤戦 今日は、 君の胸のほくろに期待した 公表してしまえば 世界は驚くと思った 今日は、 夜の河川敷に期待した 危ないと聞いていたが 寒くなってやめた 今日は、 君の首筋に期待した 自らの手で殺めれば 何かが変わると思っ