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#28 モヤモヤすること

何となく思ったことを綴った先の投稿「#26 とりあえずドイツで暮らしてみる」が好評でした。普段は思いついた内容を書き留めて、「note トピックリスト」にプールしてある中から選んで書いて、しばらく寝かせて推敲してから予定投稿しています。でも、そういう「緻密に組み上げた系」の投稿のみならず、ぽろりと出て来た言葉のような、自然体の投稿も時には必要なのかもしれません。


ダイバーシティは美しくなんかない

立教大学にいた頃、企業で活躍する講師を招いて AI の社会実装について議論する授業があり、「目からウロコ」な話を聞きました。

ダイバーシティって、きれいなものじゃないですよ。「こいつ頭おかしいぞ」って思う人が、隣の机に座っている、それがダイバーシティです。

あるAI 企業CEOの言葉

もしダイバーシティが、「人種・性別・宗教・価値観などは異なるが、志を同じくする仲間が互いを尊重して協力する」的に理解されているのであれば、それは誤解ではないでしょうか。「志を同じくする」前提を設ける部分でダイバーシティではないからです。実際には、同じ職場で仕事をしていても、「その会社にいる理由」「仕事の何に価値を見出すか」は人によってかなり異なります。
 本当のダイバーシティは、「どんな状態が、その組織の『成功』と考えうるか」についても多様性を認める立場であり、極端な話、「自分たちの会社が儲かるような社会は望ましくない」という考え方もありうるのです。

その意味で、上の経営者の言葉は響きます。「人種・性別・宗教・価値観が異なっても、みんなで認め合って協力してよりよい社会を!」というスローガンを「美しい」と思うならば、

なぜ「みんなで協力」しなきゃいけないの?
「よりよい社会」って、人によって考えは違うんじゃないの?

という人の意見も尊重する必要があります。以下、僕が日々生きていて、「モヤモヤするなあ」と思うことです。ダイバーシティと密接に関係しています。文章にするより箇条書きの方が伝わる気がするので、そうします。


年齢・性別・学歴

  • 50歳から大学院進学したいと思うのは変なのか?より多くの経験がある方が、学問にも貢献できるのでは?

  • 男性が家庭を支えるべきと思われるのはなぜ?ダイバーシティを認めるなら、「専業主夫」が「専業主婦」と同数いてもいいのでは?

  • 僕は現時点で転職4回、大学院3つ目です。だからといって、「常識が通じない変な人」とか思われたくない。

  • 博士課程大学院生というと、「研究に専念すべき」と思われがちなのはなぜ?他にもやりたいことあるよ。

  • 「ワークライフバランス」って言うけど、なぜワークとライフの2つの要素と決めつける?僕はその分け方は不適切だと思うけど。

  • 博士号取ったらどこに就職するのってなぜ聞くの?就職する以外にも生きていく方法はあるはず。

  • 上みたいなことは20代の若者が考えることだよ、ってなぜ言うの?多くの経験からこういう疑問にたどり着いたんだけど。

*     *     *

思うこと為すこと、人と違う

  • 文学の授業で、「何でもいいからこの本の感想を言いなさい」と言われて、「紙の質と本文フォントの選び方」について話したら、「そうではなく、内容についてです」と言われた。「何でもいい」って言ったじゃん😤 本を買って読むかどうかは、内容よりも(内容は読まないと分からない)表紙のデザインや手に取った感触など、内容以外の要素が重要なはず。

  • ピアノで、「伴奏が弾きたい」と言ったら、大抵変だと言われる。僕が「この曲好き!」と思った時、演奏したいのは多くの場合伴奏。伴奏だけはいっていて歌がないカラオケじゃなくて、歌だけ入っていて伴奏がない「逆カラオケ」誰か作ってくれ〜

  • 丁寧な言葉遣いが好き。よく友人に、「おまえ、もっと気楽にしろよ」と言われたけど、僕にとって彼等のような言葉遣いはストレス。昔は友人といる時だけ少し彼等の言葉遣いをまねたこともあったけど、本当に疲れた。何が楽かは人によって違う。

  • 「前だけ見て進もう」ってなぜ多くの人が言うの?未来には何もない。過去には豊かな事実がある。過去と現在の化学反応が未来を生むはず。本当に素敵な未来を創り出す人は、もれなく過去を大切にしている。


それでも前に、進みたい

なぜ今日、こんなことを書きたくなったか、よく分かりません。普段なら、なぜかを分析してその考察を書くのですが、今日は「よく分かりません」と書いてみました。でも書いてみてよく分かったことは、

心の中のモヤモヤは、文章にすると、「思っていた通りだった」ことと、「思っていたのとは違っていた」ことの両方があった。つまり「書く」という行動は、単に「頭の中にあるものに言葉を与える」作業ではなく、むしろ「頭の中の混沌とした状態にピントを合わせる」ような作業だろうということ。

上掲の投稿でも書きましたが、この「頭の中の混沌とした状態にピントを合わせる」ことは、今のところ人間にしかできない作業です。こんなことを、多くの人と語り合いたいな、意見が違うことをむしろ楽しんで一緒に過ごせる人を一人でも増やしたいな、そう思います。オンラインで語れる人、大募集です!

今これを読んでくれている、あなたですよ🙂話せばお互いの未来は、ほんのちょっと、確実に変わります☕️
(2023年8月8日)

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