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ひらめきはぽろぽろ来るから

さあ、みなさん。ふとぼーっとしているとき、突然謎のフレーズが舞い降りてきてしまうことはないだろうか。

僕は、今がそのときである。

なにかのひらめきのアイデアは、日常の中のちょっとした変化の中に埋まっている。
今晩もPCに向かいながら、「何か書くネタねぇかなぁ~」とぼーっとしていると、僕は自分が書いた今週の予定表の上を、何かゴミのようなものが横断しているのを発見した。

2週間弱分の予定が書かれたA4の紙ぺらを手元に引き寄せ、その表面をじっと見つめると、そこにはゴマ粒くらいの、丸みがあって黒光りした、ゴキゲンな角度に足関節のエッジが効いている虫がテコテコ歩いていた。

今まで見た事がないタイプの虫である。
梅雨入りしてから、庭の草木がやたらに伸びるわ、家の中を素性の知れぬ羽虫が飛んでいるわで、家庭内は混沌を極めていた。今更虫の一匹や二匹を目の当たりにしたところで動揺することはないのだが、そのとき僕の心の中には一節の謎の歌のフレーズが浮かんできたのであった。

「きっと来世は、まだよく分からんタイプの虫~♪」

ぼーっとしている人間の頭は何を考えているのか分かったもんじゃない。このフレーズの意味こそが、いちばん「まだよく分からんタイプのやつ」に分類されることだけは間違いないと思った。

しかしながら、このフレーズ、自分でいうのもなんだが、面白いか面白くないかでいったら割と面白いよりの言葉ではないかと思った。
現世でどんな業を犯したら、来世で「まだよく分からんタイプの虫」に転生させられるのだろうか。僕にはまだ分からない。


僕は日頃、というほど頻度は高くないのだが、こういう謎フレーズが浮かんできてしまったときには、スマホのメモ帳にとりあえずメモするようにしている。

これがまた、何かの役に立っているかと聞かれると困ってしまうのだが、思い出したころにメモ帳を除くとカオスの深淵を覗いたような気持ちになれることだけは保証しておこう。

たまに、その中のフレーズの1割2割くらいが、曲の歌詞やツイートに転用されて供養されているそうである(練り物談)。


一瞬で燃え上がるような創作よりも、細く長くチロチロ続けていくような創作のほうが、自分の肌にはあっているのかもしれない。集中して作った後は無意識に前傾姿勢になってるせいで背中と首と肩が凝るんですよ・・・。

自身の健康のためにも、毎日の生活の中からひとつひとつ、花を摘むように。そうやって蓄積されていった謎のポエム集を、ええ具合に組み合わせたらオシャンな作品にならねぇかな~とズボラな考えをふくらませる、金曜日の夜であった。


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