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作曲してみた

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2023年10月の記事一覧

作曲してみた50~ピアノソナタ①ニ短調-第4楽章~

ピアノソナタ①ニ短調
第4楽章Molto allegro(ニ短調)4/4 ロンド形式(2分36秒)

 「ABACBABAC-coda」という構成で、BとCが複数回現れます。Bは第1楽章の動機を用いたカノンですが、主題というよりは推移部的性格が強く、Cは2回目がコーダのような役割になっています。
 また、この楽章は、ニ短調主和音が75小節(2回目のC部分)になるまで出てこず、全体的に調性がフワッと
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作曲してみた49~ピアノソナタ①ニ短調-第3楽章~

ピアノソナタ①ニ短調
第3楽章Minuetto: Allegretto(ニ短調)3/4 複合三部形式(2分32秒)

 フーガのような入り方をしますが、フーガではありません。
 トリオでは、第1楽章の動機と第2楽章の動機がヘミオラを作っています。
 再現部は、主調ではなくロ短調で始まりますが、ニ短調で終結するようになっています。

作曲してみた48~ピアノソナタ①ニ短調-第2楽章~

ピアノソナタ①ニ短調
第2楽章Adagio ma non troppo(ト短調)3/2 二部形式(4分12秒)

 ため息をつくようなリズムのサラバンドです。
 ただ、バロック組曲の慣例には厳密に従っていません。小節数が、前半は9×2小節(単純な繰り返しは避けています)、後半は32小節の繰り返しなしです。調性も前半の終わりがⅢやⅤでなく変ホ短調だったり、後半部には遠隔調への転調があったりします。
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作曲してみた47~ピアノソナタ①ニ短調-第1楽章~

ピアノソナタ①ニ短調
第1楽章Allegro(ニ短調)4/4 ソナタ形式(4分13秒)

 対位法を使っています。第2主題は主題が2つあり、その2つを左右の手で同時に鳴らしています。
 展開部では第1主題を用いたカノンや、第2主題左手の主題と第1主題の動機の対位法があります。
 また、再現部は単純に提示部を繰り返したりはせず、だいぶ変化を付けています。

作曲してみた46~24の前奏曲とフーガ㉔へ長調(リコーダーと鍵盤ハーモニカのための)~

24の前奏曲とフーガ㉔へ長調(リコーダーと鍵盤ハーモニカのための)
(3分28秒)

前奏曲:
 同じ楽想を、高さや調性、声部を変えながら、進行していきます。

フーガ:
 「主調提示部-嬉遊部-属調平行調(イ短調)提示部-主唱反行形単独提示-下属調提示部-ドミナント/トニック保続」という構造です。反行形提示は独立したものではなく、嬉遊部や移行部のような役割です。