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目標なんか無くたって良い。ワンピースを見つけられなくても良い。

 人生に「かくあるべし」という本来あるべき姿はない。与えられた目標などというものはないですよ。「生まれたから生きている」のであって、「何かのために生きている」なんて思う必要はない。別にそう生きたいならそれはそれで良いことだけど、そうでないのもまた同じくらい良い生き方だ。

 行き着く先にあるのはみな死です。別にそれも恐れる必要はないのだけど、ただ冒険をするように、旅行をするように、味わって生きれば良い。ワンピースを見つけられなくたって良い。グランドラインに入ることもできず撤退して良い。
 高い目標を追って追って追いかけることに生きがいを見出すのは素晴らしい生き方だ。でも、それが強迫観念になってしまって、つまり目標に縛られて他の可能性を見失うのはとても不幸なことでもある。フラフラっと路地に入るように、食べ歩きをするように生きるのもまた素晴らしい生き方だ。どうせ終着点は一緒。
 その時々で心が最も踊る方向に、誘われるように歩いていけば良い。それが一直線かどうかの違いしかないのだ。

 思ったようにいくことばかりじゃない。つい後悔してしまいますよね。あの目標を追っておけば、もしかしたら。降りた船が大成功することもあれば、乗り損ねた船こそが正解だったということもある。それをいちいち気に病んだって仕方ないじゃないか。選んだ後でしかわからない。それを面白いなどと言うつもりはさらさらないけど……「すべての答えはあのシワの中」とも歌えるし、"Only time will tell if I am right or I am wrong"でも良い。まあ、少なくとも、人生は歌にはなりますよ。

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