OAをタップしてケーブルする
「OAタップをご用意ください」
「OAケーブルをご用意ください」
私にはどちらがどちらなのかがわからない。
どちらかはOAをタップするものだろう。
そしてどちらかはOAをケーブルするものなのかもしれない。
しかし、どちらがどちらなのか。
きっと電気系統に詳しい方であれば、こんな疑問湧かないのかもしれない。
けれど私にはわからないのだ。
OAにも詳しくなければタップにも明るくなく、ケーブルにも疎い。
何も分からない。
そんな中「用意をしてくれ」と言われ、用意するというのは、非常に困難を極めるのだ。
そもそもOAとは一体なんなんだろう。
きっと何かの略に違いない。
「O」と「A」のどちらも母音なのが、これまた私を混乱させる。
OAOだったら、びっくりして白目を剥いた人の顔文字だろうと想像ができるが、これはそうではなさそうだ。
まずはOAについて調べる必要があるのではないだろうか。
なるほど。
PCやコピー機のことをOAというらしい。またはそのシステムのこと。
なんとなくぽややんとOAの輪郭が掴めたような気がする。
掘り下げていくと一万字くらいになってしまうので、今回はこのまま次に進むことにする。
次はタップである。
タップというと、私の場合タップダンスを連想してしまう。
踵に金属がついているアレを履いて軽快に踵を踏み鳴らしながら踊るアレである。誰しもが一度は踊ってみたいと思ったのではないだろうか。
そしてタップダンスと言えば私の脳裏に浮かぶのが「雨に唄えば(Singin’g in the Rain)」の名シーン。
正直にいうと、私はこの映画を見たことはない。けれども、このシーンだけは知っている。タップダンスといえば、雨に唄えばがすぐに出てくらい印象的なシーンだ。
となると、OAタップとは?
キーボードの上をタップダンスを踊るように指が軽快に動くことを指しているのだろうか?
私の中でOAタップが急に輝きを帯びてきた。
私の指はジーン・ケリー!
けれど、そうなるとOAタップとは果たして用意できるものなのだろうか。
「OAタップをご用意ください」
がこのまま私の予想通りであるならば、
「軽快なブラインドタッチができるように練習しておいてくださいね」
ということになりそうだ。
しかし、これではコピー機なんかには適用しないと思われる。
あながち予想は間違っていなさそうだけれど、あっている気はしない。
タップについてはこれぐらいにして次はケーブルに思考を移そう。
ケーブル。ケーブル……。
これはすぐにわかる気がする。線だ。機械と電源を繋ぐ線。
USBケーブルなんかを日常的に使っているので間違いないと思いたい。
LightningのUSBケーブルを探すのが鬱陶しいなあと思っている日々なので、ケーブルについては割と身近にある。
意外に簡単にOAタップとOAケーブルの区別がつきそうな気がしてきた。
線がケーブルで、ケーブルじゃなほうがタップだ。
単独で「ご用意ください」と言われると「どっちがどっちだったかな?」と思ってしまうのだが、比較して考えてみると案外簡単に区別がつくのかもしれない。
ただ、今のところタップの用意はハードルが高い気もするが。
それでは答え合わせをしていこう。
なるほど!!
延長コードのことらしい。
たっぷりのタップと覚えることにしよう。
ではでは、OAケーブルは?
調べてみるものの、ぴったりのものが出てこないのでケーブルだけで調べてみることにする。
OAケーブルはOA用の電線の保護されたものという理解でいいのだろうか。
Kがブルブルしながら線の中を走り回るイメージして覚えることとしよう。
これで私はOAタップもOAケーブルも間違えることなく準備ができそうな気がする。
危ない危ない。
ちゃんと調べてよかった。
調べなかったら恥を書くところだった。
「OAタップをご用意ください」
「すでに準備はできております。ご覧になられます? 私のこの美しいブラインドタッチを」
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