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詩|影とダンスを
私は影を見つめる
私の足元に落ちた影を
踏み潰し、連れ回す
日が昇ると、次第に影は小さくなる
私は影があったことさえも
忘れてしまう
あちいあちいと日陰を探し
無機質な影にすっぽりと包まれ
ほうと一息安堵する
夕暮れに影が伸びる
私はおかえりと言う
踏み潰して、連れ回して
なんだか要らぬもののように
扱ってきたのに帰ってきた
懐かしい友との再開に
私は橙色のスポットライトを
浴びてダンスする
夜になれば私も闇に溶け込んで
影と一緒に眠りにつこう
自分の影の部分は見たくないもので、
影が小さくなれば喜び、人の影に雲隠れする。
年輪を重ね、
人生が夕暮れに差し掛かる頃、
影とともにダンスを踊れる度量を持ちたいものだ。
そして眠りにつく時は、影を抱いて夢に堕ちていきたい。
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