トリュフとあれこれ考
三大珍味の名を冠する「トリュフチョコレート」。フランス発祥のトリュフチョコレートなのだけど、フランスと言えばフォアグラで、ワインだ。
いやはや、食のルーブル美術館とはよく言ったもので、お高い食べもんがたくさんある。
のだけど、フランスの食に対する基準は、何だか細っちいものが多くて、フォアグラも、ワインも、腹が立つほどルールが多く、ワインなんて楽しく飲むことすらままならないのがフランスと言うものだ。
フランスワインと言えば、ブルゴーニュとボルドーで、一般に売られるワインボトルも、細長いものはボルドーを意識したタイプで、ぽってとしたボトルのワインはブルゴーニュなのですね。
単一種ぶどうで作るブルゴーニュに対して、ブレンドして作るのがボルドーなのですよ。
フランスワインはランクわけされていて、日本で見るフランスワインのほとんどが、AOCワインと呼ばれる、ノンプライバシーワインなのだよ。
いつどこで誰が作ったか記載されているのですよ。
ボルドーと、ブルゴーニュで格付けの仕方が違うのですね、例えばAKBは顔で格付けされて、リトルグリーンモンスターは歌唱力で格付けされるように、同じアイドル、ワインというくくりであるのに、基準が違うの。
ボルドーはぶどう園、ブルゴーニュはザックリ言うと土地で、他の銘柄だと、ぶどう種、なんかで格付けするところもあるのだよ。
だから日本で売られるフランスワインのラベルは、「キリン一番絞り」みたいな簡潔さが泣くって、ワイン名、瓶詰めした人、生産地、生産者、作られた年、製造番号、なんだーかんだーと書いてあるし、フランスの土地も覚えないとなんだーかんだーと、私なんかは、もうチリ産ワインのボトルで1000円しないやつでいいやとなるのだ。
ブルゴーニュには、ロマネ・コンティなんていう超弩級の高級ワインがあるみたい。
なんていうのがフランスで、はたしてコレは本格派と言えるのか。
あーだこーだ言われて飲むワインは味がするのかはなはだギモンで、近所の甲州ワイン醸造家が適当にくれる「和食と食べなよ」なんていうワインの美味さが、尊ぶべき酒の自由さではないか、なんて軟投派の私は思ってしまう。
その点、トリュフチョコレートの始まりは実に好感が持てる。
トリュフに似ているからトリュフチョコレートという潔さが、実に日本的侘びさびではあるまいか。
この随筆、なれないことを書いたから語尾が酷いもので、食も適度にやるのがいいんじゃないかと、言わざるを得ない。
そういう「適度」の点で、フォアグラというのは、三大珍味のなかで唯一人工的に作られたもので、フォアグラに対する是非は、各国間でなかなかあついものがある。
渡り鳥の脂肪肝をフォアグラと呼んでいるのだけど、鳥さんに無理強いさせて食わせるような飼育方法なのだね。
「良くないよ。」の声に負けじとフランスはフォアグラを作って食うのだね。古代ローマ時代からフォアグラはあるから、失くす失くさない、変える変えないで、歴史観が出てくるから致し方ないのかもしれない。
風土に合った健全な食事を適度に摂る。
人間らしい食事をしたいもんだなぁなんて、思う、それがオトナというもんだろうし、
「三大珍味、まだ食べたことが無いから、食べてはみたいのだよね」なんて言う私は、
まだコドモ。
こぴっとルールのある食事に対して、
ワーワー言うところも、まぁなんというか、
私が軟投派である所以であろうか。
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『もやしもん』を、参考にさせてもらいながら、友達の話をとりいれてまとめました。
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