カレーだけじゃない!辛いだけじゃない!!甘党必読。スイーツで味わうスリランカ
スイーツにも使われるスパイス
「スリランカに美味しいスイーツはあるの?」
辛いものを受けつけない、甘党の友人からこんな質問を受けました。
はいはい、よくぞ聞いてくれました。
「ワタラッパン」「ハラッパ」「ドドル」「ムンキャウン」
不思議な名前の面々、これ、みんなスリランカのスイーツの名前。
どれもこれも、素朴なスイーツです。
スリランカでは辛い食べ物はとことん辛いけれど、甘い食べ物はとことん甘い。そしてスイーツにも、何かしらスパイスが使われています。
甘くて素朴なスイーツ
スリランカにも、いろいろな種類のスイーツがあります。今日は第一弾として、代表的なものをご紹介。
ワタラッパン
スリランカ版プディング。卵、ココナッツミルクに椰子の蜜を固めたハクルを混ぜて作ります。カルダモンやナツメグ、シナモンなどお好きなスパイスを入れて。
ハラッパ
クラッカン(四国稗・イネ科オヒシバ属の雑穀)で作った餡を、キャンダコラという葉で包んで蒸したお菓子。日本の桜餅や柏餅に通ずるところがあるような。
ドドル
ココナッツミルクと米粉、椰子の蜜を練り込んだ羊羹のような伝統的なお菓子。ういろうが近いかも。
パンケーキ
ココナッツのフィリングを巻いたケーキ。イギリス占領時代に生まれたのでしょうか、これだけ英語名です(笑)
お祝いの席にも欠かせないスイーツ
ここからはお祝いの席で食べられることが多いスイーツです。…バナナはいつも食べますが。
(左上から時計回りに)ムンキャウン、コキス、バナナ(ケセル)、コンデキャウン
ムンキャウン
ムング豆(緑豆)とハクルの餡に衣を付けて揚げたお菓子。
コキス
米粉とココナッツミルクの生地を専用の金型で揚げたお菓子。ターメリックで色付けます。新年にも欠かせません。
コンデキャウン
小麦粉や米粉にキトゥルパニ(孔雀ヤシの花蜜)を混ぜて揚げたお菓子。カルダモンを入れたりも。「コンデ」=「髪」で、髪を束ねたような形状から命名。
スイーツも家庭の味で
日本でスイーツというと、和菓子にしろ洋菓子にしろ、市販のものを食べることの方が多いと思いますが、スリランカではまだまだ家庭の味が健在。
スリランカのご家庭にお邪魔すると、必ずお手製のスイーツで迎えてくれます。名産のセイロンティーと一緒にいただくスイーツは、どれもほっとする味ばかり。ただ一つ難点があるとすれば、量がとんでもなく多く食べきれないことです(汗)
一つ食べ終わるごとに「もっといかが」と勧めてくれるのですが、これがなかなか辛い。覚えておくべき言葉は、やはり「アティ」(もう、十分)です。
スリランカにも経済発展とともに海外の食文化が到来し、スーパーの棚にはスナック菓子もたくさん並ぶようになってきました。一方で普段の日も、晴れの日も、このような伝統的なスイーツを手作りで食べる、振舞う習慣があり、素敵なことだと心から思います。
辛いカレーの後に甘いスイーツ、みなさんもいかがですか?