準備を制する者が当日を制する。スリランカ食堂サライラサイ、2回目の挑戦記
風薫る、一年でもっとも美しい季節。…のはずが、早くも梅雨入りですね。
さて。前回のnoteから随分と期間が空いてしまいました。気合を入れ直し、これからはもう少し頻度を上げてスリランカのこと、またスリランカ食堂サライラサイのことを語っていきたいと思います。今日は食堂の話を。
緊急事態宣言下の影響は!?
GW最中の5月2日(日)は、4月から始めた月イチのスリランカ食堂「サライラサイ」 の営業日でした。
お店は11時30分オープン17時クローズで、ランチ目的でのご利用がほとんどです。とはいえ、この時世の休日営業。正直来店があるのかどうか、少々不安でした。
たった一人でも来てくださったら喜ぼう。感謝しよう。そう思ってオープンしたのですが、心配は杞憂に終わり。開店早々から夕方まで絶えることなく来店があり、おかげさまで作ったカレーは完売しました。本当に感謝しかありません。また、友人が薔薇の花束持って食べに来てくれたり。これには感激しました。
2回目のメニューはこちら。
🇱🇰 スリランカカレー定食 🇱🇰
・骨付きチキンカレー or 鯖カレー
・豆カレー
・小松菜のココナッツ蒸し炒め
・ナスと筍の甘酢和え
・新ジャガのスパイシー炒め
・ニンジンとミントのおひたし
・ココナッツのふりかけ
・豆せんべい
・バスマティライス
スリランカカレーの特徴でもある辛・甘・酸・苦・塩+渋味の六味を実感できるような素材やスパイス、味付けを意識して。オプションメニューとして、旬の鰆を使った佃煮(アンブルティヤル)とエビカレーをご用意しました。写真は全部のせバージョン。
新たにやってみたこと
飲食業未経験ということもあり「こういう時は、こうするもの」というセオリーがわたしにはありません。お客さまの満足度を上げつつ、一方でしっかりオペレーションできる方法をTry & Errorで模索しているところです。
そのため、毎回新しい試みや改良点を実践することを自分に課しているのですが、前回はメインカレーを2種類(チキン・鯖)からの選択式にしてみました。これは「選べた方が嬉しいのでは?」というお客さま視点に加え、一種類を大量に作るのではなく量を少し減らして2種類に分散させたらどうなるか、を試してみたかったこともあります。
結果は、チキンが早々と売り切れに。スリランカでは「食べてはいけない」とされる宗教的禁忌事項が少ないため、主カレーの食材も豊富なのですが「やっぱりチキンは不動の人気」と実感。ともあれ、チキンカレーと言っても部位やスパイスで多くのバリエーションがあるので、都度違うものを提供したいと思っています。
準備を制する者、当日を制する
2回の営業を経て、改善点を突き詰めると大きくは「当日までの準備不足の改善」「当日のオペレーション改善」に分かれます。前者は調理関係だけでも大まかに「メニュー決定」「不足品の確認や買い出しリスト作成)」「買い出し」「仕込み」がありますし、調理以外にも「メニュー表作成」「釣銭の準備」「PR」などなど…細かくリストに挙げていくと数十項目にも及びます。
この準備をしっかりやればやるほど、当日スムーズに運ぶというのは確実に言えることだと実感。それも営業日から逆算し、できることはどんどん前倒しにしてやっていくのが大事。
わたしはできるだけ旬の新鮮な食材を提供したいという思いから、前日に市場で品定めをして最終メニューを決定しているのですが、買い出しはそうするとしても、メニューはもっと早く決定した方がいいと反省。告知もでき、何より「このメニューでいく」と決まれば気持ちに余裕が生まれます。これからは「準備を制する者、当日を制する」を肝に銘じます。
写真)スリランカに興味を持ってもらいたいなとシンハラ語・タミル語の新聞やグッズを並べてみたり。スリランカの雰囲気づくりも力を入れていきたい部分です。
オペレーション課題には場数で勝負!?
そして、当日のオペレーション。もうこれは、場数を踏んで慣れるしかないでしょうか。1回目の様子から、見るに見かねた友人が2回目の裏方を手伝ってくれたのですが、毎度厚意に甘えるわけにもいかないので、ワンオペできるように次回また改善します。
例えば前述の「選べるメインカレー」は、試した結果オペレーションとしては現時点では難しいなと思っています。一種類多く作る手間やコストは一旦置いたとして、当日のオペレーションが確実に増します。これは想定内でしたが一度体感してみて、ワンオペではかえってお待たせするデメリットも大きく。メニューは一択で、追加オプションを用意し今はそれを提供することを確実に。食べられない食材などのご相談を受けた際は、臨機応変に対応することで当面は進めていきたいと考えています。
2週連続に挑戦します!
そんなこんなを改善して、次に活かしたい。そして、お客さまに心も体もハッピーになって帰っていただきたい。次なるサライラサイ の挑戦は、5月の最終日曜日、5月30日(日)です!
場所をお借りしているUNKNOWN KYOTO の日曜日の週替わりカフェ「日曜日の一皿」。サライラサイ の担当は第一日曜日なのですが、5月は第五週まである!
2週続けて営業したら、どうなるかな?というわけで、やってみます!!
再びドキドキ・ハラハラの毎日ですが、スリランカカレーを食べていただく機会が増えるのですから、やっぱり喜びが大きい。ワクワク感もいっぱい。
当日は、梅雨空が晴れ渡ることを祈って。
サライラサイは昔は花街、今は静かな住宅街のレストランでお待ちしています。明治期に建てられた元遊郭の素敵な建物も必見ですよ^^
オプションメニューに登場するアンブルティヤルとは、こんな料理。わたしの大好きなスリランカ料理です。