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建築物を見て歩く➓京都府立陶板名画の庭
テレビ大阪とテレビ東京などの深夜枠で7月に放映されていた「ちょこっと京都に住んでみた。」
東京在住のデザイナー(木村文乃)が、京町家での日常生活と観光地ではない京都の町を案内するドキュメント仕立てのドラマでした。
見どころは、主人公の大伯父(近藤正臣)が暮らす町家のお洒落なインテリア。そちらに気を取られてしまい、台詞が入ってこないこともしばしばありました。
このドラマは、また別の機会にご紹介できればと思います。
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ドラマを見て、久しぶりに京都に出かけてみたくなりました。
京都に行くのは、2020年2月友人2人と星のや京都に宿泊して以来です。
夏の厳しさが有名な京都。
少しでも凉を感じたくて選んだ建物が「京都府立陶版名画の庭」です。
コンクリートの冷んやりした質感と滝や水盤が凉を演出しています。
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たとえ人工的なものだとわかっていても、流れ落ちる水の様を眺めていると清涼感に包まれます。
厳しい暑さから切り離された空間に放り込まれたような不思議な感覚に陥りました。
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コンクリートに囲まれた壁の一面を真っ直ぐに滑り落ちる水も、アートの一環のように感じます。
腐蝕しているコンクリートの汚れさえもナチュラルで好ましく映ります。
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安藤忠雄建築の建物はコンクリートの色や質感と鋭角なコーナーの仕上げが美しい。
作品を恒久展示品とし、その作品に最も相応しい空間を提供する地中美術館に通じる思想を感じました。
目まぐるしく変わり続ける流行の中にあっても、自分が惹かれるものは変わらないと強く思いました。
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水の中で揺らめくモネの睡蓮を見ることが出来ます。
風もなく、日差しは強いにも関わらず、清涼感を感じることができたのは、水辺にいる状況を意識できる演出があったからだと思います。
晩年、モネの見ていた景色を重ねることができました。
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イタリア ミラノにある原画とほぼ同じサイズの作品。
屋外展示のため、こちらも自然光で鑑賞することができます。
手すり越しに撮影したため、白いバーが絵画を分断してしまいました。
ただ、どの位置から見ても重厚な作品だと思います。
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本物の作品をみたことはありません。
美術の教科書やTV画面を通して知っていた有名な作品です。
絵の背景を知り、鑑賞することも楽しみ方の一つだと思いますが、絵画を風景の一部として景色のように見ることも新しい提案だと思いました。
教会の壁面であったり、美術館での鑑賞は自然光、人工光共に光の量が少ないため、宗教画としての荘厳なイメージが強いと思います。
屋外では、宗教色が薄まり優しい色合いの絵画であり、景色です。
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こちらもバチカン・システィナ礼拝堂にある原画とほぼ同じ寸法です。
その大きさに圧倒されます。
ミケランジェロが6年の歳月をかけ、1人で完成させた作品と言われています。
その作品を忠実に再現した陶板画は、世界に誇れる日本の技術ではないかと思います。
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何年もかけて日本国内の安藤忠雄の教会建築を見て歩きました。
光の教会や海の教会など、壁や天井を十字に切り取ることで十字架を浮かびあがらせる建築に惹かれました。
天井面に水がゆらゆらと動く様は幻想的で、美しく感慨深いものがあります。
今回の建物にも「最後の晩餐」と「最後の審判」など名だたる宗教画が展示されています。
その作品に相応しい十字架が緑をくっきりと切り取った壁面ではないかと思い至りました。
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ふと思い立ったまま出かけた京都の街。
日差しを遮ることのできない神社仏閣を避け、凉を感じる建築物を選びました。
名だたる名画をまた違った形で鑑賞し、味わうことができます。
ご参考になればと思います。
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