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インテリア探訪『星のや京都」

渡月橋のたもとにある船着場から、専用船で
向かうのは、嵐山の奥座敷にある『星のや 京都』

船着場にある船待合
こちらで生姜葛湯をいただきながら
チェックインをします。
大堰川に浮かぶ船
この船に乗り、両岸の紅葉の残滓を眺めながら
ゆっくりと宿に向かいます。
この非日常性が、旅の醍醐味です。

紅葉が敷き詰められた道を一歩一歩、
踏み締めながら宿に向かいます。

錦繍(きんしゅう)にいざなわれ、出迎えられる。
自然からいただく、おもてなしの深さに、
この国に生まれたことを感謝します。

coordinator’s eye

100年前に建てられた旅館をリノベーションした
宿泊施設だと聞きました。
25室全ての壁や天井に使われた唐紙や
間仕切り壁代わりの障子のデザインが違うそうです。
すべてを見ることはできないので、宿泊した部屋を
ご紹介します。

夕方5時前の部屋です。
畳敷のリビングには、座面の低いソファが
窓を臨む位置に置かれています。

窓から見える風景。
全室、リバービューになっています。

間仕切り壁代わりの障子

大胆なデザインですか、幅だけでなく高さもあり、
さながら美術館にいるようです。

メインの壁紙の色は、日本の伝統色。
暗い灰みの青系の色、錆御納戸(さびおなんど)
もしくは暗い青系の色、熨斗目花色(のしめはないろ)
に近い色ではないかと思います。

枕元は日本の伝統柄、ゴールドの唐草模様。

天井はシャンパンゴールドの格子柄。

ゴールド、シャンパンゴールド、灰味の強い青。
三種類の唐紙を使い、和の佇まいを表現しています。
さらに、光を抑えることでより和を強く意識させる
効果があります。

自宅の寝室にこのパターンを取り入れると
ホテルライクなインテリアを演出できます。
ポイントは天井のデザイン。
唯一、天井が目に入る機会のある部屋です。
天井材に拘ることも大切ですが、照明器具が
ノイズ(騒音)にならないよう配慮してください。

天井面にはあまりたくさんダウンライト(埋込灯)
をつけない方が美しく仕上がります。

蔵を改装したバーの壁面

黄土色の土壁に取り付けられた棚板に
照明器具が仕込まれています。

光は温かく、インテリア演出の要になります。

あくまでも個人の意見ですが、
この壁面については、全体の照度を
もう少し絞った方が良いと思います。

旅は五感を豊かに心地よく、刺激してくれます。

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